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「連れ去り非難から保護へ。ハーグ条約の不正義を終わらせよう」

今日は早朝から「連れ去り非難から保護へ。ハーグ条約の不正義を終わらせよう」というウェビナーを聞く。
https://www.tickettailor.com/events/filia/875767

ハーグ条約は、国境を越えた子の「連れ去り」によって生ずる子への悪影響から子を守るために,原則として元の居住国に子を迅速に返還するもの。
もともとは父親による連れ去りを念頭に置いてたみたいだけど、今や75%が主たる監護親たる母親が母国に帰ったものが対象で、DV避難を妨げるものになってしまっている。母子の安全と幸福に大いに支障があるとアメリカ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリアなど様々な国の学者や実務家がうったえたもの。

例えば、夫のDVから逃れるため2人の息子を連れて英国からオーストラリアに逃れたキャシー・ハサノビッチさん。
英国の警察はキャシーとその子どもたちを危険性が高いと判断したにもかかわらず、オーストラリアの裁判所はハーグ条約に基づき息子たちを英国に戻すよう命じた。送還後、彼女は子どもたちとともにシェルター送られようとしたところで、夫に殺害されてしまった…
ハーグ条約は、本来の目的である子どもを主たる養育者のいる安全な場所に戻すというものではなく、司法や国家の支援によって強化された加害者が、子どもや元パートナーに対する支配を拡大する手段として利用されているというのが現実。

その感じものすごくよくわかる。

母国では表面的な判断のみで、加害者の待つ国に返され、子どもや離婚に関する争いをそこでやらないといけない。子どもをケアしながら、「武器」対等でない中、母国でないところで、子どもや自分の、下手したら命をかけてたたかう。そのことがいかに不公正で痛ましいことか。

今日のウェビナーでは、100カ国以上がハーグ条約に加盟してるから条約を消滅させるのは難しいので、少しでもダメージを弱められるように工夫しようということで、条約13条b「返還することで子が心身に害悪を受けたりする重大な危険grave riskがある場合には帰さなくていい」、これが子への身体的暴力に限られがちで認定がなかなかされないけど、それを広げていくとか、あとは、国にとどまってる(殆どが)父親には国をあげたリーガルサービスがあるけど、逃げた母親は自分で弁護士を雇うか、ボラでやってくれる弁護士を探さないといけない、それをプロボノ集団みたいなのでなんとかするとか、などという話があった。

DV認定厳しいとか、身体的暴力以外は認められないとか、母親側の弁護士はボラとか、何処も同じ話すぎやしないか…
このハーグ条約みたいに「共同親権」も導入されたらこういう加害者の武器になっていくんだろうなあ(涙)

世界に絶望するともに、英語力も能力も大したことないのに、思いだけで、世界の実務家とこうしてつながれる不思議な時代でもある。(mishima)

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