評㉞の2~新宿末廣亭八月中席・夜の部神田伯山主任公演、3880円
評㉞の1~新宿末廣亭八月中席・夜の部神田伯山主任公演、3880円
の続き。寄席はほぼ初体験の自分。
常連さんには馬鹿にされる内容かもしれないが、お上りさんのつらつらを書いてみる。初見の客もそれなりに楽しませるのが、この世界のはず。
客席はおそらく満員、立ち見も結構いる模様。
もとい、経営難の新宿末廣亭を救うためのCF絡み
なお、私が足を運んだ日(8/18、八月中席八日目)のダイジェストや楽屋裏話は、Youtube「神田伯山ティービー」の【密着#08】新宿末廣亭2022年8月中席 〜あざとくてなにが悪いの?〜【毎日更新】で紹介されている。
で、夜の部の三遊亭遊雀師匠が主任の日の、【密着#10】新宿末廣亭2022年8月中席 〜千穐楽おめでとうございます!〜【毎日更新】、なども見て、それらのコメントも見て、今更ながら今回の8月中席興行は、経営難に追い込まれている新宿末廣亭を救うためのクラウドファンディング(CF)、などを盛り上げるためだったと、改めて気づく。
今回、自分はCF絡みチケットではないが、実際に末廣亭に足を運んで寄席の雰囲気を味わい、楽しんだ。ここは残したいなと思う。別検討で。
ということで、素人が素人なりに感じたこの日の末廣亭の流れを、紹介してみる。
「伯山の弟子」「伯山のカメラマン」「伯山ティービー」
その入場した客たちのざわめきがまだ収まらぬ中、若者が舞台に上がった。前座だ。向井理の顔を四角大きくしたような顔だったかな、神田梅之丞(講談)。第一声が確か「伯山の弟子」。ざわめきを鎮める役なんだな。ムサシの話を一席。座を引っ込んだ後は、座布団ひっくり返し、名札交換、釈台やマイクなど諸先輩方のご登場の準備などにいそしんでいた。
前座は出演者のところに名前が出ないのだと、知る。無知。勉強。
※以下、年齢は自分調べ(舞台を観た日時点)、間違いあったらすみません、気づいたら修正します
笑福亭希光(落語)。43歳。「伯山先生のカメラマンです」。確かに、伯山ティービーに、ビデオカメラ持って映っていた。
ねづっち(漫談)。47歳。26年目。嫁の話と謎かけ。
桂南楽(落語)。25歳。不思議な感じの人が出てきたぞ。8月に二ツ目に昇進したばかり。目をキラキラ、きょろきょろさせて、何かしゃべって黙り込み、ちらっと客席を見る。その「間(?)」。これは笑う所なのか分からないが、笑いも起こる。「大丈夫か?」と思わせ、不安さで引き込む芸なのか。いじられ枠。「がんばってみます」。茄子のネタ。
柳亭小痴楽(落語)。33歳。おや?、出演表の順と違うな、と思ったら入れ替わり。本来はもっと遅い時間帯の出番だったのを替わるように言われて、何とか時間に間に合った。「伯山ティービー」の話をする。だみ声だが、噺を始めると声の調子が変わった。
小泉ポロン(マジック)(交替)。この日唯一の女性。オーホホホホ。声高い。
桂文治(落語)。54歳。「伯山ティービー」の話。個人ネタを入れてくるが、そういうものなんだろう、わかる人はわかり、わからない人にはわからない。
三笑亭夢丸(落語)。39歳。手や目の動きに方向性を感じる。
鏡味正(せい)二郎(太神楽曲芸)。49歳。皿をくるくる回す、出刃包丁もでてきて、緊張感。拍手。
ここまで、「なるほど」と思った人もいれば「ふーん」の人もいる。まあ、いろんなタイプが混ざって出てくるのが面白いんだろう。
さて、この後が、中入り前が神田松鯉(しょうり)(講談)79歳。「水戸黄門」の話。神田伯山の師匠、講談の人間国宝だ。松鯉と伯山、講談の話は別稿で触れたい。
中入り後。
ポカスカジャン(音楽ショー)(大久保ノブオ55歳、タマ伸也53歳)。芸歴26年、末廣亭は5回目。ヒットCMソング「ガリガリ君の歌」を披露。さらに「レットイットビーかくれんぼ」を歌い、会場から万雷の拍手。
三遊亭王楽(落語)。44歳。言い間違い、聞き間違い、知識のずれをネタにしていくものと感じる。
桂小南(落語)。60歳。渋い声。客席をじろっと見て、急ににこっと破顔し(この顔のギャップがすごい)、積極的に笑おうよ~。「伯山ティービー」の話。弟子である桂南楽のいじり。昇太「春風亭昇太は私より一年早く真打になった。でも、私は昇太より三十年前に嫁をとったww」。芸協の話。
東京ボーイズ(漫謡=歌謡漫談)。三味線菅六郎78歳、ウクレレ仲八郎74歳。ひたすら渋い。
そして、トリが神田伯山(講談)の長講。「お紺殺し」
さて、松鯉と伯山、講談については、もう少し中身に関して考えてみたいので、次の項送りにする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?