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【ヨンデプット】目の前のことに猛烈に向き合う情熱と成長の試行錯誤の果てに

少年のころに父親を亡くし、ほとんど正規の教育も受けず、小学校さえまともに卒業できず、苦難の道を歩き続けたフランク・ベドガーが、一躍全米きっての最高給を得る大セールスマンになるまでの自叙伝『私はどうして販売外交に成功したか』(フランク・ベトガー 著, ダイヤモンド社)をご紹介します。

本書には、彼が偉大な成功者となるまでに学びとっていった、販売哲学や販売技術、販売体験が、目の前のことをに猛烈にあたっていくエピソードとそこで見いだされた成長と共に詰め込まれています。

セールスマンとしての自分を見つめ、自分に足りないものを見つけ出し、それを純粋に追い求めて起こした行動からの出会いと学び。

私はセールスマンではありませんが、まるでほっぺたが落ちるなんて言えてしまいそうなくらい眼を見開くような感触を得られました。

彼は外交販売のために、四万回も人と面接をしている。これは二五年余りの間に一日平均五人の人を訪問して面接していることになるわけである。(「本書の発刊に寄せて」より)

例えばこの一節、面接した回数と捉えるだけでなく、自分に課したやりたいこと(やるべきこと、習慣にしたいこと)の毎日の猛烈な継続と読み替えてみると、学ぶべきことが多くあることに気がつきました。

本書では、いくつかの技術や哲学が紹介されていますが、私が大きく影響を受けた個所を掻い摘んで紹介します。

https://www.amazon.co.jp/%E7%A7%81%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E5%A4%96%E4%BA%A4%E3%81%AB%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8B-Life-business-%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%88%E3%82%AC%E3%83%BC/dp/4478540098/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%A7%81%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E8%B2%A9%E5%A3%B2%E5%A4%96%E4%BA%A4%E3%81%AB%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%8B&qid=1579096947&sr=8-1

根底にあるのは純粋で猛烈な「情熱」

このところ、何を読んでも成功する人が当たりまえのように持っているのが「情熱」だということに気づかされます。

フランク・ベドガーは一度プロ野球選手になり、「お前はのろまだからクビにする」という理由で解雇されます。

そんな解雇のされ方をした彼に再度プロ野球リーグに行けるチャンスが訪れるのですが、ここで彼は「いまだかつて見たことがないと評判されるほどに立派な名声をあげよう」と心に期し、その情熱の元に猛烈なすばらしいプレイを続けます。

この感激は、まるで魔術のような作用をした。そしてその結果、三つの事実が現れた。
(1)私は、熱中したために恐怖心をまったく克服してしまった。事実、今までの私の神経質、あるいはものおじする性質がまったく苦にならなくなり、これまで自分ではとうていできないと考えていったすばらしいプレイをすることができた。
(2)私の超人的な熱心さが同じチームの選手たちにいい影響を与えて、彼らまでもプレイに熱中させることになった。
(3)暑気にやられることもなく、かえって試合中も、試合後も、いまだかつてないくらい、からだの調子が非常によかった。
(4~5ページより)

私は、目の前のことにこんな風に猛烈に向き合ってきたことってあるんだろうか、頑張るなんて言葉を簡単に使ってしまうけれど、単なるその場しのぎな甘ったらしい言葉だったんだ、と自分を振り返らされました。

自分の中では頑張っているつもりでも、中途半端な向き合い方をして適当なところ(60点、50点程度?)で過ごしてきたのではないだろうか、長年こんな過ごし方をしてきて得られたものって何かある? これだ!と言えるものがないんじゃないだろうか。

何かに猛烈にあたること、それは目の前のことに無我夢中になって情熱を傾けること、そして「腹を括る」ということなのだと捉えました。

「やりたいことはなに?」なんて聞かれることも多い世の中、特にやりたいことがない私にとってはもやもやしてうんざりな質問、まるでやりたいことがなければ先に進めない足かせのような呪文!なのですが、今、私の目の前にあることに純粋に向き合えばいい、猛烈に!!という視点をもらった気がします。

さぁ、腹を括ろう!

この、単に物事に対してただ情熱を傾けて行動しようと決心し、熱意をもって当たったという行動が彼の月給を増加させることにつながりますが、後に腕の故障で野球人生に終わりを迎え、ここから彼の販売人生がはじまります。

自身の行動を徹底的に記録・研究せよ

保険の販売がうまくいかず、失望落胆した生活を送っていた彼は、「できるだけたくさんの人に面会する、熱心に話を持ち掛けてみる、ただこれだけできっと成功する」というたまたま耳にした社長の一言に力を得て、「毎日四、五人の人に会って、熱心に話を持ち込む」ことを決意、確実に訪問をこなし、結果が数字として現れ、販売の仕事に自信がもてるようになる中で、自分の時間というものの価値に気づきます。

もともと訪問記録はとっていたものの、さらに時間の浪費をしないようスケジュールを立て、熱心に働くべく苦しい努力を続けます。

そうして積み重なっていった記録は、言葉では言い表せないほどの信頼であり、自身を鼓舞するものであり、行動を組織的にして、自身の行動の研究材料となります。

「一回と二回の面談だけで契約のとれる取引に対して、なぜ私の時間の全部を当てないのか」、行動の細かい分析が彼の収入を増加させることにつながります。

自分自身の記録について徹底的に研究をしていたことが、自己反省と発奮に非常に役立ち、それは雑誌などを読んで得た知識よりも、はるかに有意義であった。
(16ページより)

今日はどのような仕事をしたのか、どれくらいの時間を費やしたのか、この仕事はこれくらいの時間でこなせるというものさしを持っているか、そして、自分のした仕事が与えた効果を図れているか。

私はtogglというツールで作業時間を測ってみているのですが、メールの返信に時間がかかっていたり、なんでもない作業に結構な時間をとられていることに気づかされたり、時間の見積もりが甘いことに嫌気がさしてきます。

逆に、朝早く起きて本を読んだ時間、ランニングをした時間やタイムが上がっていくのを数値として見ることができると、結構な達成感が得られ、自信や満足感につながります、研究はまだまだまだまだ足りていないといったところですが。

自分を整えるためにも、褒めるためにも、自分の行動を記録し、研究することが何よりも成長の鍵となるようです。

ちなみに、このnoteを書くのに3時間ほど費やしてしまっています。

さて、私はなんのためにこのnoteを書いているのだろう、ここに時間を費やす価値はあるのか、もっと効率的な進め方はないのか、効果はだせているのか、こことしっかりと向き合っていかなければ継続できそうにありませんね。

あなたは人生を記録していますか?

「あなた」という言葉を使うこと

これは私が最も感銘を受けた教訓です。

相手方の立場に立って物事を考え、相手方の立場からみた希望や必要や欲望について話すべきである。(中略)自分が話した事柄をそのまま紙に書いてみて、その中から「私」とか「私ども」とかいう言葉を削って、「あなた」とか「あなた方」という言葉に入れ替えて、それが何カ所くらいあるかを調べてみるとよい。
(51~52ページ)

試しに今回のnoteの中に「私」がいくつ出てきたのかを数えてみたら、13個、「あなた」は1個でした。

いま、この教訓を書き終えてはっとしています。

自分勝手に文章を書いているだけだったのかもしれません。

「スキ」っていってほしい、という気持ちばかりが前のめりになって、目の前にいるあなたのことを無視して自分のことばかり言い続けている。

SNSが当たり前の世の中で、フォロワーが増えてほしいというのは皆が望むことではあると思いますが、自分のことばかり言い続けていてもダメなんですね。

そういえば私ってそんな人には惹かれない(また私って言ってる)。

相手がいるということに目を向け、主語は「私」ではなく「あなた」。

この教訓は豊かな生活を送るためにも大切な教訓なのかもしれません。

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