雑記:「#人生を変えたボカロ曲3選」を選んでみた話

Twitter(X)で"#人生を変えたボカロ曲3選"というタグが流行っていたので、自分なりに考えてみた件。

そもそも「人生を変えた」って何だろう

人生を変えた、ってなんでしょう。多分こういうのって理屈じゃない何かだと思うのですが、自分はこういうのにちゃんと理屈がついていないと我慢がならないので、ちょっと考えてみることにしましょう。

このハッシュタグ、多くの(目立つ)投稿はボカロPさんによってなされています。なるほど、ボカロPさんというのはボカロを通じて自己を表現されているわけですから、文字通りボカロによって「人生が変わった」ポイントが存在するのでしょう。
しかし、リスナーにその瞬間がないか、と言われるとそれもまた違う気がします。ボカロという文化に触れている、ということは、何かしらボカロに対しての思いを持っているはずですし、そのきっかけになった楽曲も存在するはずです。また、人によってはボカロPさんに近しい、本当に「人生を変える」ような出会いもあったのではないかと思います。

自分はボカロによって人生が変わったか、というと、これは真でしょう。そもそも人生において触れるものの中で、人生に影響しないものというのはあまりないでしょうし、ボカロがきっかけでここまでの話をしているのですから、これは「人生が変わった」と言っても良いのではないかと思います。
「変わる」と言うくらいならば、元々どうであったか、というのとそれがどう変化したか、という二つの観点が必要であるでしょう。今回はそれらに着目して3曲を選びました。

1.ボカロを聴くきっかけになった曲

『命ばっかり』 ぬゆり

以前のブログにも書いた気がしますが、僕がボカロを「聴き始めた曲」はバルーンさんの『シャルル』、そして「聴くきっかけになった」のがこの曲です。

この曲はわりとすんなり選出できました。それくらいこの曲は自分にとってインパクトが強かったし、間違いなく「人生を変えた」と言うことができます。
今ほどではありませんが、それでも多くのボカロ曲があった当時に、数手でこんなにも好きな楽曲ばかりに出会えたのは、非常に幸運なことだったなと思います。

初めてこの曲を聴いたとき、「ボカロってこんな音楽なんだ」と思ったのを覚えています。『シャルル』のそれも衝撃的でしたが、この曲の「ポップさ」は当時の自分にとって圧倒的なものでした。その衝撃があるからこそ、今までずっとボカロを聴いてきたんだと思います。

2.ボカロの見方を変えた曲

『MOGARI』 かいゑ

残りの二曲は選ぶのにだいぶん迷いました。逆にこの二曲が決まらなかったから3選を出すのに尻込みしていた節があります。でも偶にはちゃんとこういうのに向き合わないとな、ということで気合いで選出しました。

二曲目のロジックは、「ボカロの見方を変えた曲」。ずばり、ボカロをヴォーカルとしてだけでなく、「ヴォーカルシンセサイザー」として捉えるようになったきっかけになった曲です。
理屈でわかってはいても、こういうふうに体感させられるとまた違うというか、「理解できる」という感覚にさせられました。今ではこういう「ボカロならではの表現」に魅力を感じるようになりました。

聴いた時の衝撃としてはSTEAKAさんの『スコーピオンガールの貴重な捕食シーン』も強かったんですが、「きっかけ」ということで先に聴いていたこちらを。もちろんこの曲も度肝を打ち抜いてきた曲なのですが。

3.ボカロに直接感情を動かされた曲

『HERO』 Ayase

こういう時に新しすぎる楽曲を選ぶことにすごく抵抗があります。「好き」の気持ちと、きちんと整理された「好み」と見分けがつかなくなるからです。それでも、この曲が自分に「感じさせた」ものは強かったので選出しました。

「感動」には二種類あると思っています。理屈による「感動」と、理屈のない「感動」です。例えば、自分は『ODDS & ENDS』を聴くとウルっとくることはありますが、それはボカロという文化の背景や、歌詞を通じた、理屈における「感動」であると認識しています。

ただこの曲を聴いた時は、「なぜかわからないけれど泣ける」という体験をしました。今となっては当時の心情を再現することは不可能ですが、なんかすごかった。ボカロを聴いてこんな気持ちになったのは初めてです。



以上、三曲を頑張って選びました。追々100選についてもある程度コメントしていきたいと思います。

またね。

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