色を楽しむ③ 主役? 脇役? 赤(あか)
「わかる/わからない」の視点で、アートに関わる話を、思いつくままつらつらと綴っています…。
目立つ色と言えば赤。紅一点という表現もあるように、ともかく目が奪われる色です。色とりどりの”色彩俳優”達の中で、主役を務めるに相応しいというか、差し色、アイキャッチにもよく使われますよね。
《オーケストラ2》
ラウル・デュフィ
フォービズム(野獣派)の画家の一人であるデュフィ。音楽に関係する作品を多く残していますが、オーケストラを描いたのがこちらの作品。主旋律を奏でるバイオリンは赤で表現。やはり主役は赤のイメージ?
以前、投扇興(とうせんきょう)という日本の伝統的な遊びを体験したことがあります。桐の台に置かれた、蝶に見立てた的に向かって扇を投げ、落ちた形の様子で得点を競うというもの。
緋毛氈(ひもうせん)の敷かれた縁側が、まるでステージのような感じになり、遊びに興じている人が、ひと際目立つ仕立てになっていました。
赤は自分が目立つだけでなく、周りをも際立たたせる脇役としての素養もあるのかなと。
自分の好みの色が、今回は主役なのか脇役なのか、はたまた端役かエキストラ扱いなのか…。そんなこと色々考えて作品を鑑賞してみるもの面白そうだなぁと思ったしだいです。
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