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2月のサンマ 【金の間のみ】で雀聖昇段!

2月のサンマ

別記事でも書いたが、2月は4麻を9戦しか打たず、サンマばかりを打っていた。サンマはもともと主に雀魂のイベント消化用に適当に打っていただけだったのだが、それでもそこそこ段位が上がっていき、雀豪になった。そこで少し真面目に雀聖でも目指してみようかと思い立った。雀聖になっておくと双聖戦にも出れるしね。

しかし、そこで一つ問題があった。「どこの間で打とうか?」ということである。
というのも、とにかく玉の間で打ちたくなかったのである。
4麻の方の玉の間がメチャクチャ嫌いなので、響き自体に嫌悪感があるし、サンマの方も『三玉は動物園』というのを聞いてもいた。幸いサンマは雀聖になったら王座で打ってもPtが現実的な数値なので、雀豪期間をどうするかの話に集約される。
そこで自分は「なら金の間オンリーで打てばいいか」と考えた。
「それがいいや、そうしよう」「玉の間の成績『無し』というのも面白いじゃないか」とそんなノリで金の間での雀聖到達を目指すことにしたのだった。

玉の間と金の間のPt配分

では、玉の間と金の間の獲得Ptの差はどうなっているのか?
豪3でラスると、大体‐240Ptくらいのマイナスになるのだが、玉の間でトップを取ると大体+195Ptくらいもらえるのに対し、金の間は+140Ptくらい…。
実に55Ptもの差があるのだ。したがって、金の間で豪坂、特に豪3坂を登ろうと思うと、およそラスの倍のトップを取ることが必要になってくる。
さらっと書いたが、これは結構大変で、ラスの倍のトップとなると、めちゃくちゃな圧勝をしないといけないことになる。イメージとして、ラス率を20%くらいにして、トップ率を40%を目指すような感じになる。
ただ、雀豪になった時点では、それまで適当に打ってた割には上記に近いスタッツだったので、「まぁ、何とかなるかな」と軽い気持ちでチャレンジを開始した。

金の間での苦戦

軽い気持ちでスタートして結構あっさりと雀豪3になったものの、そこからは結構苦戦するようになった。何せ、1ラスを取り戻すのに、2トップ必要なのだ。連ラスなど引くとかなりメンタルにもくる。そこで下振れも重なって、なんと豪2に降段してしまった。
1回目の豪3期間の成績がこちら。

もちろん、雀傑から雀豪になるのはこのスタッツでも全然問題ないが、豪3坂はこれでは全然ダメ。
このままだと厳しいなと思い、少し真剣に取り組むことにした。
次項でその取り組みの方針などを書こうと思う。

金の間攻略の基本方針

ラスを減らす

トップ率を上げるのにも限界がありそうで、45%とかはかなり上振れないと無理だと思ったので、ラス率をぐっと抑える方向でやっていくこととした。
具体的には20%を切ることを目標にした。サンマでラス率20%以下は中々の難易度だが、金の間なら可能かな、と。ラス率を19%くらいにできれば、トップ率が38%くらいでも雀聖到達可能となる。
ラス率を下げたうえで、無理せずにトップを狙っていこうという考え。
この辺りは、トップ取り麻雀と言われるサンマへのアプローチとしては真逆と言えるが、「金の間のみで雀聖になる」ということを考えると、この方が良いかなと思う。

ラス率を下げるために

では、具体的にどのようにしてラス率を下げるのか?

自分が実践したのは以下の2つ

  1. 放銃を極限まで避ける

  2. 和了れる時だけ和了る

サンマは高打点が作り易いことと、ツモ損の関係もあり、放銃がとにかく痛い。高打点への放銃がラスに直結するので、とにもかくにも放銃を回避するように打つのが重要となる。

かといって当然加点しないと勝てないので、和了れる時は和了って、無理そうな時はオリる、という至極シンプルなことをとことん突き詰めてやっていくことになる。

ここで、和了れる時というのは、つまり【先制が取れる時】になる。四麻でもそうだが、サンマでは特にこの【先制か否か】がとても重要になる。
なので、とにかく先制の聴牌を目指して打つ。
逆に言うと、先制が取れ無さそうな時は、徹底してオリる。これが何よりも重要。
サンマでは配牌オリは基本しない、というのがあるが、金の間でラス率を下げる上では配牌からオリ気味に打つのも必要と思う。

王座の間レベルになると、オリだけでは、ツモられでじり貧の地蔵ラスが増えるだけになるが、正直金の間なら勝手に他家が放銃してラスってくれるケースが多いので、それを期待するのである。

書いてしまうと、正直これだけである。ただ、この2つを突き詰めてやっていくことになる。
以降は、もう少し具体的にその2つについて書いていく。

1.放銃を極限まで避ける

先制が取れ無さそうな時はオリる、と書いたが、具体的に先制が取れ無さそうというのはどういう時か?具体的な牌姿を載せておく。

バラバラな上に親が早そう

まずこちらは、自分がバラバラな上に親が初打6sで早そう。もちろんツモ次第ではあるが、和了可能性は低そうと思いながら打つのが良いと思う。

高打点が狙える手だが…

次はホンイツが見える良い手とも言えるが、先制出来るかは不明…。現在ブロックが足りてないので、ツモ次第ではあるが、前のめりに進めるのは危険。

役牌のドラ対子というチャンス手(?)だが…?

次はドラドラで和了りたい手ではあるが、それ以外がバラバラ。ドラは鳴くとして、安牌を意識しながら進めないと手詰まり放銃になりそう。

3つほど牌姿を載せてみたが、このくらいの意識で先制の可否を判断していた。これらのような状況では、無理せずにオリ気味に打った方が分散を抑えてラス率を下げることに貢献してくれる。
もちろん、どんな手でもツモ次第な部分はあるが、始めに意識しておくことは結構大事。というのも、人間は意識を急に切り替えるのが結構難しいからだ。
和了りMAXの意識で進めていて、危険牌をつかんだ瞬間に切り替えて全力でオリに回る、というのは、そうそう簡単にはできない。限られた打牌選択時間の中では、そのままの意識に引っ張られることが多く、スパッと切り替えるのは中々至難の業なのだ。
なので、あらかじめオリの選択肢を意識下に刷り込んでおくことが肝心となる。
そうすることで、いざ危険牌を引いたときに、変に後ろ髪をひかれることなくスッとオリることができるのだ。

次は先制出来そうな牌姿を一つ。

これは先制とれそう

1面子1両面2雀頭の3向聴。このくらいの手であれば先制取れそうと思って良いかなという感じ。もちろんもっと良い配牌の時はなおさら。逆に言うと、これよりも悪いと結構微妙と自分は考えていた。

放銃に関してもう1点重要なことがあって、それは相手の【打点】になる。
単純に放銃を避ける、というよりは【高打点への放銃を避ける】ということが重要であって、安手(例えば1000点)への放銃はむしろOKなので、相手の打点を推測することはとても重要な要素となる。
では、どういう時が相手の打点が高そう、となるのかというと以下のようなケースになる。

  • ドラを多く使っている(ドラポン、北3枚など)

  • 明らかにホンイツ

  • 役満が見える(大三元、小四喜など)

  • 自分からドラが見えない(自分の手牌にも無く、場にも捨てられていない)

一応列挙してみたが、相手の手が高そうというのは、ちょっと意識すれば割とすぐわかるものなので、上記を踏まえて意識してみることが大事。
特に一番下の「自分からドラが見えない」が重要で、自分が持って無いということは、相手が持っている、という風に考えて打点を推測することが大事。

ここまで書いてきたようなことを意識して放銃を徹底的に避けていけば、金の間でのラス率は大きく減らすことができると考えている。

2.和了れる時だけ和了る

次は和了に関して。これは、和了れる時とはいつかというところだが、それは前述のように『先制出来ているか否か』にかかっている。そして、もう一つ、金の間では先制かつ両面(などの多面)待ちを、『和了れそうな手』と考えたい。
というのも、先制であれば、カンチャンでも立直有利ではあるが、金の間では押し返しが強く、分散がとても大きくなってしまう。
分散が大きくなるというのはどういうことかというと、簡単に書くとトップ率も高くなる一方で、ラス率も高くなるということになる。今回のミッションではラスの数の倍のトップが必須なので、ラスが1回増えてトップが1回増えるのは全く割に合わない。なので、愚形リーチは自分は控えめにしていた。

よく「期待値的に有利」というような判断基準があるが、期待値的に有利でも分散が大きくなるような選択肢は慎重に判断する(できれば避ける)ようにしたいところ。

なので金の間ならカンチャン聴牌をいったん外したりとりあえずダマにしたりして、好形への変化を待つのもアリ。巡目が浅いなら十分間に合うので。

また、待ってれば下のような手がいつか来るので、そういう手を全力で和了りに行くようにする。

すぐにも和了れそう

因みに、こういった愚形聴牌拒否の打ち方は、王座の間では通用はしなそうなので注意が必要。立直判断は金の間とは全然違うものにした方が良い。分散を恐れずに期待値を高めることが重要と考えている。

「期待値的に損なことをしていたら、じり貧になるのでは?」という意見もあろうかと思うが、そこは、自身の牌効率で何とかする。
そもそもが『金の間で圧勝』しようというのだ、圧勝できるだけの地力がそもそも必要で、その辺が牌効率だったり、手牌読み、打点読みの力になる。
この辺が無いとさすがに圧勝などできない。
そして、ある程度きちんとした牌効率ができていれば、多くの場面でちゃんと先制を取ることができると思う。
つまりは、『押し引きで期待値的に損しても、手組で優位であればおつりがくる』ということだ。
なので、ハイリスクハイリターンは狙わずに、ローリスクそこそこのリターンを積み重ねて豪3坂を登り切ろうということになる。

以上が、自分が実践してきた金の間で雀豪坂を登るための基本方針となる。

金の間での雀聖トライ結果

さて、結果だが、記事の題名にもあるように、何とか無事に金の間のみで雀聖になることができた。

これは結構嬉しかった。玉の間で普通に打って雀聖になるよりも何倍も嬉しかった(だろう)と思う。
同じようなことをしている人は結構いるような気もしているが、中々面白いチャレンジだったと思う。

さて、一度豪2に降段してからの豪2⇒豪3⇒聖1の間のスタッツはこちら。

目標通りラス率を20%以下に抑えて、倍以上のトップを取ることができた。
最後の10戦くらいが上振れたので、トップ率が40%を超えたが、基本的には39%くらいで推移していた。
基本的にどの数値もメチャクチャ尖った値になっていて、極端に分布の端っこになっている。

とにかくメチャクチャ低い放銃率と放銃打点を達成しつつ、高い和了率を確保した。そして面白いのは立直率の異常な低さ。
基本的には多くの場面で立直が有利となるが、とにかく分散を小さくしたかったので、かなりの場面でダマにした。基本的に段位が上がるほどダマ率は高くなるのだが、極端に高いダマ率となっている。

ダマ率はかなり段位で差がある

基本的に高い手に放銃しない前提なので、多少打点を落としても安定を取る、という感じ。ただ、さすがにもう少し立直しても良かったかもしれないとは思っている。

最後に局収支。

立直をあまりしなかったり、すぐにオリたりと、局収支的に相当に損な選択肢を取り続けていたにも関わらず、メチャ高い局収支を実現できていた。これは結局、金の間においては放銃を減らすことが何よりも重要、ということを示していると思う。

また、地味なこととして、前述の基本方針に加えて、素点を大事にするということも+αとして実践していた。
これも、局収支の上昇に一役買っていたように思う。
これは、例えば、ラス目だからと言って、無理押しして高打点に放銃というようなことをしなかったり、オーラストップ目でも加点できそうな時はする、また、上も下も遠い2着目の時でも、普段通りにちゃんと打って、無駄な失点は回避するといった具合だ。
というのも、サンマは簡単に12000点くらいが飛び交うわけだが、Pt換算すると12ptで、決して軽視できない大きさだと思っている。もちろんラスの順位Ptが大きすぎるのだが、どうしようも無いラスの場合はある程度受け入れて、ラス確和了や、放銃回避でオリなど、とにかく無駄なPtを減らさないようにしていた。やっぱりチリつもなので、この繰り返しでトップ1~2回分くらいは得していたと思う。

こんな感じの成績を残しつつ、1か月ちょっとで雀聖になることができた。
やり方はいろいろとあるかとは思うが、自分に合ったやり方で結果を出せて嬉しい。

牌譜振り返り

考え方ばかりでも何なので、具体的な牌姿を少しだけ紹介しておく。

オリれるようにダマ

こちらは、平和聴牌をダマにしていた場面。先制聴牌は基本立直なのだが、自分が点棒を持っているのと、抜きドラで他家の打点が高いので、ダマにした。対面から立直が来たので、現物を打ってオリる。そのためのダマ。

親を警戒してダマ

こちらもタンピン聴牌だがダマ。親が既に高いので、いつでもオリられるようにした。局収支的には当然立直だが、この手ではちょっと立直に見合わない。ただ、これは立直しても良いとは思う。

ダマ倍満あるので

次はダマで倍満が確定しているのでダマ。さすがに3倍満までは狙わない。ただ、どうせオリれないし立直してしまっても良かったかも。

これも7700あるのでダマ

お次は、7700点をダマった場面。36p、特に6pがダマなら出そうなので、ダマにした。出あがりが見込めなそうな両面(例えば25pとか)なら立直してしまっても良いかも。

冷静に18000あるのでダマ

次もダマった場面。ラス目でぜひとも和了りたい手だが、すでに18000点あるし、下家への放銃、特に2sでの放銃などは絶対に避けたいところ。
2着目との点差もわずかなため、万が一のオリも考えてダマとした。

明らかに先制で良い待ちなら立直

次は立直としたところ。明らかな先制で、字牌と端牌のシャボならばさすがに立直。(それでも怖いけど)手変わりも無いし良いでしょう。

先制かつあまりにも良い待ちなので立直

次は追っかけ立直した場面。判断要素としては2つあって、和了れそうか?というのと、オリ切れるか?という2点。
まず69sは待ちとしてとても良さそうなのと、巡目も早くオリ切れる保証もないので、これは立直が良いと判断した。愚形待ちなら気合でオリを選んだと思う。

気合の配牌オリ

次は、オーラスでトップが遠く離れた2着目。手はチートイくらいしか和了れなそうな手牌。ラス目のマンガンツモまでは耐えられるが、マンガン放銃は×なため、気合の配牌オリ。絶対に危険牌を切らないようにして、無事にラス回避。こういうのが結構大事。

無事にラス回避

次は、オーラス、ラス目がラス親の場面。親は明らかに筒子のホンイツで、下家が索子のチンイツ。親が和了るとラスる可能性が跳ね上がるため、下家のチンイツに差し込み気味に打った。ハネマンまでなら耐えるので、きっちり跳満を打ってラス回避。素点はもったいないがラスるよりはマシ。

半ば差し込み気味に

最後はちょっとだけ牌効率の話。金の間だとこの手、二盃口を見て、2pや2sを切る人をかなり見かけるが、純粋に牌効率で5sをする。この程度は秒で切れないといけないと思う。結果的に6s4pと引いて3面待ちになり、倍満となった。

牌効率の問題
倍満になった

このようにとにかく牌効率を重視して打つのが大事。4麻よりも如実に結果に影響するので、ある意味牌効率の練習にもなると思う。
自分もまだまだ牌効率通りにできてない(特に序盤)時も多いので、今後も精進したいところ。

おわりに

というわけで、めでたく金の間のみで雀聖になれたわけだが、ゲームとかでも縛りプレイが結構好きなので、今回こういったチャレンジをしてみたが、段位戦を自分なりの楽しみ方でプレイすることができた。以前も、天鳳で『東風のみで7段達成』などもやっていたが、そんな感じで自分なりの課題や設定を課して取り組むのがどうも好きなようだ。

段位戦の楽しみ方は人それぞれ。皆も自分なりの楽しみ方を見つけてみても良いんじゃないかなと思う。

さて、雀聖になったので玉の間をすっ飛ばして王座の間に挑戦するわけだが、当然金の間の打ち方など通用するわけもないので、全然違う打ち方で臨んでいる。そして、既に苦戦中…。

まぁ、降段したらしたでまた金の間を楽しむだけ!

ということでこの記事はおしまい。それではまた。

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