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日本のアイドルオタク目線で見るK-POPアイドル文化

なぎたむです。

Stray Kidsにどハマりしている話は先日書いたのですが、日本のアイドルオタクでしかなかった私が初めてK-POPに触れて、良くも悪くも驚いていることを記録したいと思います。

慣れてくると驚きも忘れちゃうからね。

※「K-POPアイドル文化」と題していますが、私はマジでスキズしか知らないので、他のアイドルはぜんぜん違うとかだったらすみません。

最初に私の事を簡単に

そういえば全然自己紹介的なこと書いてなかったので(自己紹介記事書いたほうがいいのかな?)これまでのドルオタ人生を簡単に。

音楽は元々好きでしたが、無印ももクロで突然アイドルにハマりました。
ももクロは早々に卒業したものの、そこからずっと日本の女性アイドルが好きで、今はでんぱ組.incやBABYMETALをそこそこ長いこと推しているドルオタです。特にBABYMETALは2012年の目黒鹿鳴館からライブに行ってます(突然の古参アピ)。
俗に言う地下アイドルにハマった時期もあります。

そんな感じの女が初めてK-POPに触れて驚いたことを諸々。

・ 圧倒的なコンテンツ量

まずは何よりこれに驚きました。本当に見ても見ても終わらないし、どんどん新しいコンテンツが供給される。
活動が活発なグループだからというのもあるだろうけど、口に食料を流し込まれるガチョウかな?って思うことある。消化しきれん。

例えば以下のようなコンテンツをいくらでも見られるんですよ。

■パフォーマンス映像

テレビ番組でのパフォーマンス、ライブでのパフォーマンスなど、マジで色々見られる。これは全員が可愛くて見る度に白目になっちゃうGet Coolのパフォーマンス。
日本だと、テレビ番組の映像がYoutubeにあっても、ほとんど無許可の違法アップロードと考えても問題ないと思うんだけど、K-POPだとそれが(ほぼ)公式。無料。

■Dance Practice動画

個人的に一番大好きなコンテンツ群。ひたすらダンスの構成とかフォーメーションとか振り付けを見られる。
同じ曲で複数動画があることも多くて、それぞれ衣装が違ったりアレンジされてたり画角が違ったりして本当に楽しい。無料。
マジのマジでマジに日本のアイドルもやってほしい。

■MV

タイトル曲はもちろん、タイトル曲以外のアルバム曲のMVも(全曲ではないけど)制作されてYoutubeで公開される。無料。
こちらは先日2億再生達成した代表曲のMVです。2億て。

■撮影やライブのビハインド

メンバー同士が楽しそうにじゃれ合ってるのとか、頑張って撮影したり練習してたりするのとか、そういうのを見てファンが幸せにならないことがあるだろうか(反語)。無料。
こちらは上記MVのメイキング。このサムネ誰が選んだんやろあざとい。

■いろんな企画コンテンツ

アイドル自身の素を見られるような企画とか、こんなん見たら好きになるやろっていうのが大量に置かれている。
曲が〜とか言ってるうちはまだいいんだけど、アイドル自身の人柄とかメンバーの関係性を好きになっちゃったらもう駄目なんですよ。ご愁傷さまでした。無料。

■VLOG

はいはいはいそういうことするんだ?
オフっぽい映像とか絶対好きになっちゃうじゃん?無料。

■正式リリースではない楽曲

これはアイドルによると思うけど、スキズは自主制作アイドルなのもあり正式リリースじゃない楽曲が頻繁にYoutubeに上がる。怖い(この怖いはまんじゅうこわいのやつです)。無料。
ちなみにこれは「末っ子(I.N)がグループ内序列トップ」というちょっとネタ寄り曲(でも曲おしゃれだしMVも力入ってる)。クオリティが高い。

■VLIVE生配信

(Youtube外の別アプリ)急に始まる生配信。
ただ話したり、曲かけたり、ダンス練習を見せてくれたりしながら、コメントを通してリアルタイムでファンと交流する。学生メンバーがいたときは登下校での配信もあって驚いた。
メンバー同士で同じタイミングにはならないようにだけはして、基本的に各々自由なタイミングに個人裁量でやってる気がする。知らんけど。無料。

などなど。などなど。

国によって見られないコンテンツもあるみたいだけど、基本的にどこからでも見られる物が多くて、大体のコンテンツに日英字幕がついていて、完全に国外に向けての発信を意識している。なんていうか、K-POPは国家的戦略事業なんだなぁと感じます。

・ チッケム

コンテンツの話に通じるんだけど、「チッケム(Fancam)」も衝撃的でした。革命だと思った。

ちなみに「Fancam」ってK-POP界隈以外だと「ファンが撮影した映像」のことで、ライブを無許可で撮影してアップロードしたものとかを指しますよね(この意味での映像も大量にあります)。
そのつもりで映像見たら、普通に公式の映像で、どういうこと?ってなった。今は要するに「ファン目線映像」 のことだと解釈してる。本来の意味とかはこの辺見てください。

基本的にオタクってライブで全自動推し追尾カメラになると思うんですよ。
で、その視界を知ってると、テレビでのパフォーマンスやライブ映像を見る度に「あの子のあの瞬間が!あの表情が!映ってない!!!カメラマンはXXXXか!?!?」って思うことがめちゃくちゃあるんですよ。ありますよね?

それが全て解決してしまった。

これはTwitterにも載せたんだけど、動画コメント欄に

ALTERNATIVE TITLE:
Han Jisung being cute in 3 minutes and 15 seconds

って書かれてる傑作チッケム(私選出)。
ちなみにこの時のノーマル映像だと当然ながら可愛い瞬間が一割も映ってない。

(とはいえ全員愛嬌全開でこれはこれでめちゃくちゃ可愛い、特に1:38〜のFelixの笑顔は世界を救いますね)(オタク特有の早口)

全てのパフォーマンスに対して用意されているわけではないけど、全メンバー分のフォーカス映像+ステージ全体が映る画角の映像や、フォーメーションが見えやすい斜め上からの角度の映像なんかもあったりする。
こんなん設備投資も莫大だし(単純にカメラ台数必要だよね)イチ放送局やイチ事務所がやることじゃないよなぁ。こりゃ国だわ。

・ コール

アイドルオタクなので、ライブで曲にファンのコールが入るのは普通だと思うんですよ。盛り上がる曲だとコール入れるとテンション上がるよね。

でもK-POPアイドルのコールはさ。

この曲調にこんなにコール入れる!?!?

正直、バラードにコール入るのかなり苦手なオタクなので、ライブで耐えられるのか?と今から心配しています(まず行ける機会があるのか)。

しかもこれ公式のコールなのがな!ぶっちゃけつらいんよ!ほんと今後慣れられるといいな。気にならないようになりたい……。

・ 頻繁なイメチェン

日本のアイドルって、どちらかというとイメージを変えないようにすることが多いと思います。

例えば、Perfumeがずっと髪型を変えてないのは有名な話。あ〜ちゃんはゆる巻きミディアム、かしゆかは前髪ぱっつんストレートロング、のっちは前髪なしのストレートボブ。覚えやすさとか、アイコン的な意味での戦略。実際髪型で人を覚えることめちゃくちゃあるよね。

私が長いこと推している(今は一般女性)の夢眠ねむさんも、多少長さとか細かい部分は変わっていても、現役中ずっと前下がりストレートボブでした。かわいい。好き。今でも好き。今の書店店主なねむさんも好き。

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対してスキズのハンジソンくん(推し)。

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めちゃくちゃ変わるやん?
知らん子レベルで変えるやん?

同じ曲でもステージによってイメージ全然違ったりする。髪型・髪色・メイクでどの時の写真(映像)かを判別できるという便利さもありますね。
でも当然ながら頭皮と毛髪のダメージ大変そうってすごく思う。お大事に。

・ 過剰なまでのスキンシップ

これはもう、あらゆる映像を見ていて思うんだけど、20代前半の男の子たちってこんなにスキンシップ激しいん???って毎回のように戸惑う。これでもだいぶ慣れたけど、まだびっくりする。
きっとこれでファンが喜ぶっていうのわかってやってる部分もあるとは思うけど、それでも無理してやってるんだったらこんなにはできないと思う。

なんだろう。お国柄なのかな?一緒の宿舎に住んでるからなのか?とにかく私自身がJKだったときみたいなスキンシップのとり方をするから、中身JKなのかなって思ってます。まぁ最近のJK知らんけど。

・ 完璧アイドル感

とにかく、いつもいつも完璧にアイドルしてると感じます。

パフォーマンスは当然のこと、人間だから辛いこととかやってられんこととか絶対あるのに、いつも楽しそうだし幸せそうだしニコニコしてる。たまにある辛そうな時も「綺麗に正しく」辛そう(嘘っぽいという意味ではない)。

そしてファンも自然とそういうのを求めてるし、それが当然のように感じていると思う。そういう意味では日本のアイドル、まだ人間っぽいです。

・ マスター文化

最近知ったんですけど、K-POPのアイドルには「マスター」と呼ばれるファンがいるそう。どんな現場にも必ずいて、写真や動画を撮ってアップするような人らしいです(ちょっとよく分かってないけど自分解釈で書くね)。

日本のドルオタ文化で言うTOの強化版みたいな感じ?と思ったけど、自分が撮った写真を使ってグッズを作って販売したりするそうで、肖像権とかパブリシティ権どうなってるん?韓国の法律わからんけど。

事務所側からは「宣伝になるから」という理由で黙認されているものらしく、現場だけじゃなくて出勤写真とか上がってたりする。あと番組収録を遠くから撮った映像とか出てたりしてビビった、そんなんありなんだ。

出勤のときも気を抜けないなんて、ほんと大変な世界だよなぁ。マスター文化はちょっとまだ理解が追いつかない。

・ 物言うオタク

日本のアイドル文化だと、「色々言うオタク」って好まれないと思います。

金は出しても口は出さない、アイドル側の提示するものを受け入れられなければ、それはもうNot for meとしてそこから離れる、というのが一般的なドルオタの美徳というか「正しいオタク像」。

でもK-POPアイドルのオタク、めちゃめちゃアイドルとか運営に対して意見する。これはK-POPだからなのか、日本人以外の感覚なのかわからないけど、ツイデモみたいなことやったり、事務所に対して書面を送りつけたりする。

それによって実際に意見が反映されることは多分あまりないのだろうし、やること自体が正しいとは言い切れないけど「不満に思ったことをしっかり意見する」強さはすごいなと思います。日本のオタク、不満あってもだいたいこそこそ愚痴って終わるから(狭い観測範囲の話)。

・ 再生数、ストリーミング数

コンテンツの話でMVが2億再生されてるってことを書いたけど、K-POP界は本当に動画再生数・音源ストリーミング数が重要視されるなと思います。
日本だとどちらかと言うとまだまだ物的なCD発売数が重視されていて、実際それが時代に合ってないのは明らかなので、再生数・ストリーミング数を重視するのは当然の流れなのかもしれない。

とはいえ、見たい人が普通に見たところで再生数が何億も行くか?と。そこは大量の端末を使って再生したりしてるわけで。
日本のCD販売も同じだけど、純粋に聞きたい人が聞きたいだけ聞いて、見たい人が見た数で評価が決まるのが「本当」だと思う。でももう二度とそんな状態には戻らない、再生数もどんどんインフレしていくんでしょうね。

そして、最近知ったのだけど、韓国のストリーミングは韓国国内からしかアクセス出来なかったりするので、海外のファンがお金を使ってストリーミング数を増やすような取り組みもあるらしい。
どうやってるかは知らんけど、なんかもうシステムがすごい。

−本日のまとめ−

とりあえず、初めてK-POPアイドルに触れて、驚いたことを羅列してみました。細かい部分だともっとあるんだけど(いつもめっちゃハイブランドの服着てるな?とか)、もうだいぶ長いので今回はこのくらいに。

根っこが日本の女性アイドルのオタクなので、以前は日本のアイドルがK-POPアイドルより海外人気が低いのってなんで?って思ってました。
日本のアイドルは「育てる楽しみ」的な部分が大きいと言われるし(個人的には賛同しない)、特に女性アイドルは美しさよりも「カワイイ」に特化していてガラパゴス的なところもあるとは思うけど、日本のアイドルだって色々面白いのに、と。
でもクオリティだとか方向性だとか以前に、海外から触れられる機会が格段に多いのが一番の差なんだなって理解しました。

同じような展開を日本のエンタメで実現するのは正直難しいと思う。そもそもそこまでエンタメを国外に発信しようという気が無いし、現時点で海外人気が大きいアニメーションですら力を入れて戦略的に拡大させていくという感じはなくて、作る側に依存していて「良いものが出来ていれば勝手に広がる」みたいな信仰がありますよね。

それに対して、K-POPの国外戦略はイチ事務所やイチ放送局でどうにかなるものではないし、国の予算からお金が出せるようになっていないと無理なレベル。知らんけど法律的な部分も整備されてると思う。知らんけど。

じゃあこれから日本のアイドル界はどう戦うんだって話なんですけど、根本的に競う対象ではないのかも知れないと感じてます。
日本のアイドルは内向きで、基本的に内需で利益をあげている。対してK-POPアイドルは明らかに外向き、外需がメイン。そりゃ比べる対象ではないなと。

ここまで長々書いて、結論が「みんなちがって、みんないい」なのは本当に自分でもアホだなと思うんだけど、結局そういうことなんだよな。
どちらに対しても手放しで称賛したい所あるし、ちょっとどうなんって思うところもあるよ。

とにかくアイドル本人達は、全員幸せに楽しく活動してくれればそれで良いんです。

マジでそのままの貴方達がそのままで素敵なので、健康に気をつけて、目一杯「アイドルであること」を楽しんでほしい。
オタクとしてはそんなアイドル達をとにかく優しくふんわり真綿で包むように見守りたいと思います。

結論:アイドルって本当にいいものですね

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