男性看護師の人間関係 師長編その2
前回までは、ベテラン看護師が2名退職方向で、新たに3名の看護師を雇いました。しかし、その内の1人が1週間で退職する事となったまでをご紹介しました。
新たに入職した看護師は少しずつ慣れていき、ちょうど1ヶ月を経過した頃の話です。
定年退職予定のベテランの看護師さんが体調不良となりました。
自宅近くの病院を受診され、諸検査を行った結果、卵巣がんのステージⅣと診断されました。
何と言ってあげたらいいのかわからない状況でした。
ただ、本人的には出来る限りの治療はしてダメだったら仕方ないと私たちには話していました。
治療に専念してもらうため、休職扱いとしました。
新たに入職した看護師が当院に慣れて、独り立ちするにはもう少し時間が必要なため、私の負担は大幅に増えますが頑張って乗り越えようと思いました。
そんな折、定年退職される方の後に退職予定としていた常勤看護師(B氏)が、こんな状況では辞めにくいと言い出したのです。
院長からも相談されましたが、今までのような働き方をされるくらいなら別に残ってもらわなくてもいいと私は言いました。
しかし、院長的にも私への負担が増えすぎる事も考えてくれていました。
ただ、常勤看護師も勤務希望など家庭の諸事情もあるので、大幅に減らすことは難しいと話をしていました。
私は望んでいませんでしたが、最終的にパートとして残る事になりました。
(後にこれが更なる揉め事になります)
卵巣がんが分かってから化学療法を行い、小さくなった所を手術で取り除き、腸の通過障害などを解消するなど治療は進んでいました。
しかし、卵巣がんと診断されてから2カ月経過した頃に、脳への転移がみつかりました。
元気なうちにとお見舞いに行ったり、席は残っているから待っている事など励ましの言葉を伝えていましたが、診断から7カ月で亡くなられました。
私にとって唯一相談のできる看護師で、何でも言い合える方でした。
新しく入職された看護師が来てから1年が経過した頃の話です。
常勤看護師(A氏)が本性を少しずつ出し始めました。
自分より劣っていると思う看護師や他部署のスタッフにマウントを取るような言動、行動を取るようになりました。
自分が常勤であることに対して、パートの看護師には強い物言いをするようになりました。
他部署のスタッフには、相談に来ても
「そんな事は自分で考えるか院長に相談して」
「私に聞かれても知りません」
など自分を通すなという事を言って困らせたりしていました。
そして、仲良くしておいた方が自分に取って得だとジャッジしたスタッフとはプライベートでも遊びに行くような関係を作っていました。
仲良くする分には特に支障はないと思っていましたが、やはり危惧していた通り周りに迷惑をかける事となりました。
ある外来の出来事ですが、A氏とB氏、Wワークをしている看護師(当院がメイン)の3名で外来についていました。
その日は天候も悪く、患者さんの受診も少なかった状況でA氏が物品の補充などをしていて、そこにB氏が来て手伝ってくれたそうです。
しかしWワークをしている看護師は何もせず院長と談笑をしていたと。
A氏は、そのことに腹を立てWワークをしている看護師を先に帰宅させました。
翌日、A氏から私に前日の事について報告がありました。
「普通、私とB氏が雑用をしていたら自分もしようと思いませんか」
「院長とおしゃべりして、あたなはお客さんですかって感じです」
「おしゃべりするだけなら時給泥棒なので、帰ってもらいました」
と畳みかけるようにWワークをしている看護師を非難していました。
そして最後に普通そう思いませんかと言ってきました。
確かに何もすることがなく、他の人が雑用をしているなら「手伝いましょうか」の一言が欲しい気持ちもわかるけど、Wワークをしている看護師にとってそれは普通ではないのかもしれない。
腹を立てる気持ちもわかるけど、それならこの仕事して下さいと、伝えたらよかったのではとA氏に返答しました。
するとそうかもしれないけどと言い、不満げに去っていきました。
その後、Wワークをしている看護師からA氏とB氏の3人で外来をする勤務は避けてほしいと訴えがありました。
できる範囲で対応はしていました。
しかし、A氏は他の日でもWワークをしている看護師を早くに帰宅させていた様子で、Wワークのメインを当院にしていましたが、サブの仕事の方が給料高くなってしまい、メインとサブが入れ替わる状況となりました。
続きは次回に。
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