見出し画像

スタジオきゃらを

きゃらをのnoteは時間経過とともに
大いに繁盛した
ちゃりんちゃりんちゃりんと
投げ銭の音は止まらず

有料記事を書けば売れた。
カレーライスの領収書を出せば
購読してくれる人もいた。

彼は面白い話を書くだけではなく
写真とエッセイを融合して
あざとく大地に寝そべったりして
少年を装い母性本能をくすぐるのもお手の物

さらにYOUTUBEから音楽を張る事で
演出効果をつくりだす。
まさにSNSの良い所を融合する
狡いやつだった。

そんなきゃらをを素敵だと思う人が増えた
だから困ったのである

こっちは外見はもう初老の和田勉だ
最近のヘアスタイルは
電撃ネットワークの南部さんと変わらない
どの角度から写真をとって加工をしても
誤魔化しきれるレベルを超えていた。

もしこの先、きゃらをが有名になり
世の中に出ると、そこで、
カルチャーショックが必ず起こる
昨日まで虫も殺さず
育ちの良かった上品なお嬢様もこう言うだろう

「なんだ、ただの死にかけじゃねーか!

一瞬で瓦解する
そうすると投げ銭がとまる
この頃になるときゃらをは様々な人達と
協力し合い、きゃらをではなく
スタジオきゃらをになっていた。

つまり、複数で運営する状態だ
そこできゃらを自身を募集してみようと
そんな話になったんだ。

運営をしているマネージャーにお願いした
「きゃらを候補を集めてくれ」

知名度があったのでそこそこ
応募があった。その中から
数名程、これはいいのではないか?と
マネージャーが選別して
俺自らがきゃらをを決める事とした

言い方がおかしいのかな?
この時点ではもう俺はきゃらをではない
きゃらPだな。

PはプロデューサーのPではない
プリンを意味する。
ただのプリン好きのおじさんに戻るという事だ
こういうところがきゃらをはもう
狡いのかもしれない

早速、1人目の面接相手が入室してきた。

画像6

『マネージャー・・ちょっといいかな』
「なんです?」
なんですじゃねー!!

変らんじゃないか!!
俺と同じような奴なら俺でいい
もっとこう20代とかせめて30代前半だ
これからの奴であってほしいんだよなぁ

「どうも、きゃらをでーす」

いやお前はまだきゃらをじゃねーし!!
面接の段階だ。わかってるのかこいつ
いきなりそんな自己紹介をされると
この先こいつと意思疎通ができる気がしない

『わかりました、選考結果は
 後日、書類でお送りしますね
 今日はありがとうございました』

「コサックダンスはみないんですか?」

コサックダンスはみねー!!!

特技なのか?そんな特技はいらない
とてもそんなアクティブな人に
見えないけどな

それに、もしこの先俺が何かに
出演することがあっても
コサックダンスを強要されることはまずねー!

『マネージャー次の人いる?』
「1人持ち時間30分で取ってますよ?」
いらねー!そんなに時間はいらねー!!
『もういい、次の人頼むわ』

ここから先は

1,648字 / 5画像
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?