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大きなカブじゃない

何人という単位が正しいか解らないが
そこには共同で頑張っている人達がいて

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遂に引き抜かれた今
俺は結構腹が立っている
巻き込まれた感がエグイ

そこには爺さんと婆さんと孫娘
さらに犬、猫、鼠がいた

やったーと彼らは喜んでいたけど
円盤から俺が出たところで
皆フリーズしている様子だった

「なんだよお前らぁ」

「ええぇぇぇぇ」

そうか細く声をだしているのは爺さんだった

「なんなんですか・・あなた!!」

「なんすかって見たらわかるだろう
 地球外生命体だろうこっちは」

「カブじゃないんすか?」
「カブってなんだよ?」

あーはん。
さてはお前ら、俺の円盤を
カブだと思って引き抜いたな・・

「どうしてくれんの?
 円盤の足折れてるじゃん」

「いやだってカブだと思って」

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思ったか思ってないかは関係ない
物理的に破損しているのだから
元々壊れていたとは思うけど
どうせならこいつらのせいにしよう

「コンピューター作動しないよ
 あああ・・どうするのこれ?」


「いやだけど、こんなところに何故・・?」

「いや、ミステリーサークルを作ろうと
 思ってた時に操作ミスして墜落したんだよね」

「それが原因で作動しないのでは?」

「おい、俺のせいにしようってか
 墜落くらいでは壊れないわ
 衝撃が大きすぎたから
 俺はただ気絶してただけだよね」

そこに犬が近づいてきた
俺はワンちゃんは嫌いじゃない
頭の良いワンちゃんは特に好きだ

ワンワンワンワンワンワンガブッ

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「ちょっとー爺さん!犬なんとかしろよ」
「これジローやめなさい」

「ジローって名前なのか?」
「犬はジローって名前ですね
 最初に飼った犬はタローでしたけど」

いや、最初に飼ったタロー情報は今要らない
それよりも、鋭利な歯でがっつり
頭持っていかれているんですけどー!
血がだら~でてますけどーーー!!

ううううううわんわんわんわんわん
「こら!ジローおちつきなさい」
わんわんわんわんわんガブッ

爺さん、ジローの制御をきちんとしろー!
もう一度がっつり頭いかれましたけどー!

ダラダラダラ~~

「医療費もこれかかるよね」

円盤の修理代に、医療費
それとミステリーサークルをつくれない期間の
給与の保証など色々計算すると

「ざっと2億円くらいかな」


「そんなお金あるわけないじゃないですか!
 言いがかりだ、いい加減にしろ!」
犬以上に婆さんが吠えた

にゃー

猫が近づいてきた
猫は嫌いじゃないんだよな
ご飯の時だけすり寄ってくる感じで
普段は自由気ままなスタイルが可愛い

俺にはなつくのかな?
そんな思いは通じたのかな?

にゃーーー
「おーよしよしおいで」

にゃぁぁああああああああ

シャッ

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