お花を買えなかった話
家から少し離れたところにお花屋さんがあると聞いて、散歩がてらに行ってみた。
ら、定休日だった。
最近ちょっと気持ちが落ちていたから、家にお花を飾りたかったの。ホームページを見たら不定休って書いてあって残念な気持ちになった。縁がなかったってことだね。
地図で他に花屋さんを探して行ってみたけれど、心惹かれる花はなく、店員さんの愛想が悪すぎて買うのをやめた。ご縁がない。
花の定期便っていうのがあるらしく、それを頼もうかなぁなんて思って数ヶ月が経った。インスタだけで繋がってる古い先輩は頼んでいるらしく、綺麗な写真が挙がってる。またお会いしたいけど、わたしのこと覚えてるかな。もう10年くらい前のお話。
植物を、花を家に飾ると心が落ち着く、生活が豊かになるなんて言うけれど。
アルコールとチョコレートを好きなときに摂取するほうが心は穏やかになる気もするんだよ。
丁寧な生活をしたいと思うけれど、乱れた生活も大好きで、変えるつもりもなくて、このまま生きていきたいとも思うよ。今日だって蒸し暑いから、冷えた白ワインが美味しい。まだ日が傾きかけたくらいなのに。
散歩している途中で大雨が降ってきて、逃げ込んだ薬局の店員さんが優しくて、雨が止むまで雨宿りさせてくれた。15分程度で雨は止んだので、お礼を言ってお店を出た。心がしんどくなってるときほど、人のさりげない優しさは有り難い。わたしも誰かに優しくありたい。あのひとはパートのおばちゃんだろうけど、心遣いが嬉しかったから、あのお店でまた何か買おう。気が向いたらお客様の声にお礼を書こう。
今日はお花は買えなかったけど、家からそんな遠くもないからまた仕事帰りにでも買いに行こう。明日からも誰かに優しくしよう。白ワインが美味しい。
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