寒さ探し
2021年3月7日
雨上がりの昨日、杉花粉が舞い飛び始める前に、春植物を探しにでかけました。まだ早いと思っていた「アズマイチゲ」に出会うことができました。蕾の色はほぼ白く、かすかにピンク色を覗かせていました。蕾は下を向いたままで、花びらを広げようとしている花は、一輪も有りませんでした。太陽の光が当たらないと咲かない花なのです。天気予報では今日の午前9時ころから晴れる予報でしたので、撮影に出かけようと思っていました。曇ったままです。
子ども自然体験「寒さ探し」
冬の自然体験の依頼が有りました。寒いときに寒さを体感してもらおうと「寒さ探し」提案しました。参加者の小学生とボランティアさんと私たちは、河原に集合しました。
ボランティアさんにトン汁を作ってもらいました。私と子どもたちは、河原で寒さを探し回りました。探した寒さを言葉に変えてボランティアさんに伝えました。
川の水に手を入れて、その冷たさを言葉にした子。胸を出して冷たい風を表現した子。河原の石に触れてその変化を表した子。色彩の乏しい河原の風景に寒さを感じた子。ボランティアさんは、子どもたちが拾い集めた寒い言葉を、歌いやすいようにまとめ、ギターで曲を作り、歌ってくれるという事なのです。
ボランティアさんは曲作りを始め、子どもたちはトン汁で暖まろうかという時間に、石に腰を下ろしたまま、まだ動いていない一人の女子に気が付きました。私は、探しに行ってみようと声をかけました。返事もなく、私の後ろを歩き出した女の子。私は彼女に、どこでどんな寒さを感じてもらえるか、頭の中がグルグルでした。
そうしているうちに、川から離れた場所に窪みが有り、水溜りは氷になっていました。氷を見れば寒さを感じるだろうと思い私は、膝を折りました。彼女も膝を折り二人でその氷を見ていました。ボソッと彼女が「滑っている」と言ったのです。
私は氷の上を、よくよく確認をした上で、彼女に「何が滑っているの」と聞いてみました。すごい すごい 感動です。この時のことを思い出すたびになんだか涙が少し滲むのです。「 氷の上を 風が滑っている 」と、彼女が言ったからです。目には見えない風が、氷の上を滑って行く様が見えている、彼女の感受性に感動させられたからです。その言葉を伝えようと、ボランティアさんの所にもどりました。
河原で自然遊び
参加する子どもたちは次の① 釣りをする ② バードウオッチングをする ③ 河原の石を集めて絵を書くことの、どれかを楽しんでもらうことにしました
釣りは時期が悪くなかなか釣れませんでした。バードウオッチングはカモ類やカワセミも観察できました。面白かったのは、石で絵を書くことでした
石にストーンペンテングみたいに絵を描くことではなく、集めた河原の玉石を並べて絵にする遊びです。「向うの橋の上から見える大きさだといいね」と伝え」子どもたちに任せました。かなりの数の石を集めて、並べ始めました。
最初は何を描こうとしているのかは、あまりにも大きくてわかりませんでした。途中で巨大な魚で有ることがわかりました。尾ビレ・胸ビレ・大きく開けた口などで、確かに魚です。出来た巨大魚を見て、子どもたちは、魚に食べられたと言って、河原の石の上に並んで寝てしまいました。疲れたのでしょう。私は「寝ていてよ 橋の上から 見てみるから」と言って、駆け出しました。見えました「おーい 見事な魚が 見えるよ~」と大きな声で伝えました。
(この町の郷土館には、サメの歯なども展示されています)
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