お婆ちゃんとアオバズクとケヤキの木

2022年5月20日

初夏です。あっという間に緑が濃くなりました。近況報告を書いてみます。
 
5月16日の深夜に目を覚ますと、聞こえてきました。部屋の中まで「ホッ ホッ ホッ」アオバづくの鳴き声です。この辺りには毎年この時期にやってきます。森が青葉になったころです。姿を見たいと、夜中に探し回ったことがあります。民家が数軒の、暗い道路沿いの電柱の上に止まっていました。その電柱には街灯がついていて、道を照らしてくれます。その街灯の明かりにガなどの昆虫が飛び集まってきます。アオバズクにとって、それらを捕食するための電柱のようでした。

昔に読んだ本の話「お婆ちゃんとアオバズクとケヤキの木」

立川市の五日市海道沿いには、太いケヤキの木が多く並んでいます。太いケヤキの木を一本売れば、畑が買えるという時代です。農家の主がケヤキの木を売ってお金にすると言い出しました。お婆ちゃんは絶対切らせない。お婆の目が黒いうちは切らせないと言い張りました。「わしがここに嫁に来た時から、あのケヤキの洞で毎年子育てをしていたのがアオバズクだ」と、そして「お前たちの子育てはとても大変な時代だった。辛いときには夜中に外に出て、アオバズクの子育てを見ていると、何故か頑張ることができてな」と語ったそうです。

5月17日はいつものように、カメラと一緒に身近な野山を歩いてきました。広葉樹の森の中からは、キビタキのさえずる声が聞こえてきました。暗い杉林からは、サンコウチョウのさえずりが聞こえてきました。山形県の月山のブナの森で見た、キビタキの黄色い胸を膨らませて鳴くさえずる姿が忘れられません。サンコウチョウを見たときは、こんなにも優美な美しい野鳥が目の前の苔が絡みついている杉の枝で鳴いているが信じられませんでした。(日みて月みて星みてホイホイ)

5月19日は子育てサロンぶひぶひの日でした。今日は平井川が近くを流れるログハウスが会場でした。
川で遊び始めた2歳児の親子のそばで釣りを始めました。カワムツやアブラハヤなどを釣りあげて、大きなたらいで泳がせて見せました。幼児がその中に石を入れると、小魚が入れた石を隠れ家のようにしていることに気付き、お魚のお家を作ってあげると大きめの石を運んでは静かに入れていました。20匹の小魚は全部それらの石の隙間にもぐりこみ、姿が見えなくなりました。

幼児に釣竿を渡すと母親の助けをかりながら、カワムツを釣りました。一回目は何が起こっているのかは理解できなかったようだが、3匹目になると魚が釣れてくることが分かり、釣針や釣エサや魚に触れた感触など、初めての経験が大きな刺激になっていることが、表情から読み取ることができました。最後にそれらの小魚を川の流れに戻し「バイバイ」と言って着替えをしていました。

小魚が釣れる水深20~30㎝の流れの中に、見たことのない大きな魚の背中が見えました。近よってみようかなと思った瞬間に、その魚はピューと下流に泳ぎ去りました。釣れるかどうかは分からないが、小魚釣りのエサと同じ川虫のヒゲナガカワトビゲラの幼虫を、針に2匹つけ私も下流へ向かいました。いくつかのポイントを試しながら、二つ目の橋の下の流れが弱くなった広い川面を、遠くから目のピントを調整しながらついに探しだしました。そこへ釣り糸を投げ込みました。その変化に気づいたのか大きな魚は再び下流へ走り去るように泳ぎ下りました。が、すぐに同じ場所に戻ってきました。ここが居場所かと思い釣を続けました。三回目に投げたとき、大きな魚がエサの川虫に食いついたのです。逃がすまえと緊張とドキドキでした。その訳は小魚釣り用の、針は3.5号で針糸は0.6号、釣り糸は1.0号なので、糸が切れると思っていたからです。でも釣り上げましたよ。無理に釣り上げようとはせずに、釣り糸を緩めることもせず、魚の動きに釣竿を合わせて泳がせました。水面から飛び跳ねることもありました。大魚がゆうゆうと足元の方に泳いできたところを、ザクザク用の網ですくいあげました。大きさは37㎝で、ブラックバスと言う魚の様でした。川に戻すと小魚が食べられてしまうので、事実を知りたがり屋の小学生のお土産にしました。

今朝の縄跳びを終えて、植物に水やりをしながら、ふと気づくと「シロスジカミキリ」の成虫が薪棚にいました。薪はカミキリ虫などの幼虫の棲家になっています。これからも現れてくると思います。

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