「もらえる」と「さぐる」
2021年4月12日
三月下旬から四月にかけて、初夏の陽気が続いていますが急に寒くなりました。家内と薪ストーブを焚こうかと話になったが、あまりにも暖かい日が続いていたので、薪の準備を怠っていました。どの薪棚の薪にしようかと迷ったり、焚き付けの木端が無いとかで、少しの時間をそれらの問題を解決すべく考えました。
大した問題でないので面倒がらずに、こうしてみようとちょっと考え体を動かすと、10分後には薪ストーブの中で薪は燃え始めていました。どうだろうこの10分間。エアコンのボタンを押せばそれで良。お風呂のボタンを押せばそれで良。便利な現代生活の中で暮らす子供たちは、不便さと向き合うことはないのでしょうか。子供時代に不便なことや面倒くさいことに向き合うことは必要だと思うのですが。
「もらえる」と「さぐる」を考えてみたいと思います。ボタンを押すと部屋もお風呂も適温にして「もらえる」。ボタンを押すと答えも教えて「もらえる」。ほしいものは買って「もらえる」。「さぐる」は、本当に必要でほしいものを「さぐり」当ててみる。お風呂に手を入れてかき混ぜて適温を「さぐり」当てる。求める答えは自分で考えを「さぐる」から始め後で答え合わせにボタンを押してみるとか。
先日、カメラを持った新中学一年生を中心に、10人の子供グループと仏閣や野山を歩きました。私は薪割りの他に写真も良く撮る人です。何のためにと言われれば、無駄遣いのためにと答えるしかないのですが、撮るべきものを「さぐる」ことが無駄に見えるのかもしれないが、「さぐり」当てた時はとても嬉しいのです。
カメラを手にした子供たちに、「写真は自由に自分の撮りたいものを撮るのが写真です」と言って出発したわけです。撮りたいものを「さぐり」当て、カメラを向ける子供らの姿に輝きを感じました。
釣りも時々やります。釣堀に行けば「さぐる」ことなく何匹でも釣れます。自然の川で魚を釣ることは、準備から「さぐる」ことを始めます。行き先の川の事。釣りたい魚と釣針の事。エサの事。現地では釣れるポイントや危険を「さぐり」ます。子どもたちの原点に「さぐり」当てる楽しいあの遊び「かくれんぼ」の経験はあるでしょうか。見つけられたくない、と、見つけたい、の、ワクワク感を味わってきたでしょうか。
「さぐる」ことは考えること・「さぐり」当てることは行動すること
これからカメラを持って「さぐる」目的を、「さぐり」に出かけてきます。
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