2020.02.10 神田松之丞 最後の独演会 @よみうりホール

神田松之丞時代最後の独演会。幸運にも昼夜両方の部のチケットが取れたので、有休取って行ってきました。昨年夏頃にラジオ経由で彼に興味を持って、高座観覧回数3回という超にわかファンなので念願の初独演会観覧。会場のよみうりホールは昨年10月の「まっちゃんまつり2019」以来。古いホールですが好きな会場です。昼の座席は1階下手後方、夜は2階中央左寄りの3列目、どちらの席も見やすく、聞きやすい席でした。

「最後の」独演会となっているのは、翌日2月11日に真打(という位)に昇進。そして芸名も「神田松之丞」から「六代目神田伯山」に変わる(襲名する)ため。この「伯山」襲名については歌舞伎でいうと、市川海老蔵が今年の5月に「十三代目市川團十郎白猿」を襲名するそうですが、それと同じ位講談界では大きなことだそうです。また前日9日は関係者を集めて盛大な襲名披露パーティーが開かれており、こういった状況もあって客席にもお祝いムードが蔓延していました。

昼の部のゲストは落語協会所属の柳家権太楼師匠、夜の部は松之丞の師匠で昨年人間国宝に認定された神田松鯉先生(前座は昼夜いずれも弟弟子の松麻呂)。昼の部で権太楼師匠を顔付け(ブッキング)した意味は何かあるんですかね?特に説明など無かったので分かる人いたら教えて欲しい。マクラでは松之丞と初めて会った時の思い出(松之丞夫人主催のあかぎ寄席で共演した話)を語っていました。

この日の松之丞の演目ではずっとずっと聞きたかった「中村仲蔵」をやっと聞けて嬉しかった。様々な評論家、関係者や講談ファンのレビューや分析を読む限り、彼の評価を決定づけた演目の一つだと分かりきっていたけどやっぱり喰らった。高座に彼が現れて最初の台詞を放った瞬間すーっと空間が切り替わる瞬間、仲蔵のモノローグで観客全員が息を飲むあの感じをまた体験したい。バレエ漫画「昴」が表現しているようなことが本当にあるんだなあと思う。まさに「神田松之丞の『中村仲蔵』は絶品」。いつか彼が始めたYouTubeチャンネル(神田伯山TV)やNetflixで配信してもっと多くの人に知られるべきエンタメだと思う。

他の演目では夜の部にかけた淀五郎(中村仲蔵の数十年後の話)、この日で封印となる新作講談(彼の創作話のこと)「トメ」、「桑原さん」も聞けて大満足でした。
いまやってる真打襲名披露興行もどれか行きたいなー。

■昼の部
井伊直人 神田松麻呂
鮫講釈  神田松之丞
トメ   神田松之丞
笠碁   柳家権太楼
仲入り(休憩)
中村仲蔵 神田松之丞

■夜の部
闇討ち   神田松麻呂
山田真龍軒 神田松之丞
桑原さん  神田松之丞
大高源吾  神田松鯉
仲入り
淀五郎   神田松之丞

※夜の部について友人Joe氏が解説したブログ
https://blog.goo.ne.jp/jt_tokyo/e/51c7f698b9ef81cd66e41a8aae4889e7

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