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儲かるように仕上がっているのが婚活ビジネス

まあ、だからビジネスたり得るってところもあるわけですけれども。

市場をつくったブライダルネットができたのは、いまから23年前。
ちょうどパソコンが、というよりインターネットが当たり前になってきて、オンラインショッピングなんてものが当たり前になり始めたころ。
ちなみに一般利用率が15%を越えるあたりが、それまで見向きもしなかった多数派も使い始めるブレイクポイントだと言われてます。
で、この当時のオンラインショッピン グの個人利用経験率は14.8%でした。

婚活サイトブライダルネットは時代の流れにハマったわけです。
まさに先見の明というか上手いことやったというか。
結婚相談所なんて先祖返りは、組織化して手広く始めてから。
いまはIBJを名乗って、ひとり勝ち。
マッチングアプリだけの売上げでも2026年までに1,657億くらいの市場規模が見込まれる業界の中心には、このIBJがいます。

話は変わって、そんな業界を支えているニーズはどこにあるか。

ぶっちゃけ失礼を承知でアラフォーから上を思い浮かべたりしません?
個人的には不思議に思っちゃうくらいなんですが、20代の女性なんだそう。
いちばん手札が揃ってる層ってわけです。

結婚相談所を利用する年代別の男女比は20代で1:4、ようやく40代あたりから逆転するらしいんですが、それまでは女性のほうが多いんですって。
背景はシンプルで、結婚について考え始める年齢の違い。
じつは結婚相談所なんかよりマッチングアプリ婚のほうが多い、なんてのは気のせいじゃなくて、なるべくしてそうなる理由があるってわけです。
だって20代のうちから結婚を考えて将来を見据えてる男性が、同じく結婚を希望してる同世代から候補を選べるとすれば成約率が上がるのも必然です。

ここで、言葉は悪くなりますがふるい・・・が掛かります。

アプリで上手くいかなかった層はクラスチェンジして、結婚相談所へ。
ここで入会時の初期費用が10万円以上、月の会費で2万円弱、さらに成婚で20万ぱかし納めるのが結婚相談所の相場観。

この、月会費と成婚での上納金のバランスに闇が隠れていそうです。

月会費を1.6として、だいたい12か月で20万になります。
たぶん、この入会から1年の月会費と上納金の合計40万が結婚相談所として運営できるだけの利益を生むアンダーじゃないのかな、と。
もしくは成婚してくれなくても2年いてくれればペイできるとして。

逆を言えば、相談所のほうも2年が妥当な活動期間って考えなんでしょう。
そこまでは親身に、可能性が高ければ高いほど力を入れてくれるはず。
何よりの口コミになってくれますから、実績は。
で、可能性が低ければ低いでも親身になってもくれるはず。
とにかく2年めまでつなげば追いつくので。

街コンやら、あれもこれも集客のツールみたいなもの。
どうして手広いのかって、その金を生むテンプレに集約するため。
仕組みが、そうやって仕上がってるのが婚活ビジネスなんでしょうね。
もちろんテンプレはIBJが握ってます、と。

出会いが目的なだけのマッチングアプリを入り口に婚活を根付かせて、焦りが出るころパーティーに誘導して、相談所へお迎えすれば仕上げって感じ。
空恐ろしいビジネスモデルって気もするけど、よく考えれば保険と同じ。
かもしれない、の不安につけ込んでチャージさせる仕組みです。

病気になるかも、ケガするかも、事故を起こしちゃうかも。
で、そうなったときには口をそろえて「入っててよかった」と言うように。

結婚できないかも。
あるいは、結婚できるかも。

婚活ビジネスの正体って、そういうことだと私は思います。
またこれ掛け捨てってところが何とも、と書けば書くほど現在進行形の方に申し訳なくなってしまうので、もうこのへんで終わろうと思います。