023 アフターサービスのフェーズ管理

当社のアフターサービスの人員は数名しかいないため、殆どのメンバーが全てのフェーズを一気通貫して担当します。生産設備販売の営業支援を再現性高く遂行するために、フェーズ毎に適正人材を割り振って管理することを検討します。

フェーズ1 問い合わせ
フェーズ2 顧客課題の認識と効果検証
フェーズ3 提案提示と厳選
フェーズ4 顧客による意思決定、購入までのタスク精査
フェーズ5 稟議決裁、発注フォロー

フェーズ1 問い合わせ

生産設備での問い合わせは、主に使用者から寄せられます。利用方法や部品購入など単純なものが多数を占めていますが、本質的な課題を感じる意見や、高コストの改造についてなど大小様々な問い合わせがあります。フェーズ1では、部品販売担当が機械的に処理して、高難度のものをフェーズ2担当へ渡すことにします。

フェーズ2 顧客課題の認識と効果検証

問い合わせの動機となる顧客課題を知る必要があるので、質問に回答しながら問題を深掘りしていきます。使用者は日々の生産で多忙なため、質問の内容は練られていることはありません。そのため、使用者自身も自覚していない課題を探る作業になります。また、生産設備の顧客状況は切実で、常に納期品質に迫られていますので、設備メーカーの商売に付き合う気は毛頭ありません。要望に近い機能をデモ活用するなど、手段を講じて解像度を高めます。フェーズ2では、アフターサービス経験が豊富、或いは学習中の人材が担当することにします。

フェーズ3 提案提示と厳選

顧客課題を把握すると、期待する効果を価値換算可能になります。例えば、加工機の出来高記録機能なら、出荷前の不良加工品の停止や出荷後トレーサビリティにて顧客生産での価値が高いことがわかります。顧客の予算と負担部門を想定して提案作成します。センサー追加などメカハード中心の構成か、ソフトのみで形成するのか、社内の利用可能な設計リソースを見極めつつ方針を固めます。他部門業務依頼に記して設計チームと協業して提案仕様を定めてコスト見積をします。このフェーズの厳しいところは、費用対効果が低い場合にお断りをすることです。設計チーム見積対応のリソースは限られますし、提案検討するサービスメンバーの時間にも制限があります。コスト計算できても高額な場合はお断り同然の見積もり提示となってしまいます。早い段階で見極めて断るのがベターですが、成果物ゼロで納得する依頼者は殆どありません。提案の速度向上や低コスト化を志向すべきです。フェーズ3は、設計チームを主担当にしたく考えています。

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