以前から多くの日本企業が生産拠点を構えています。
近年は多くの韓国企業が、自国の生産をベトナムハノイに移す潮流があります。ハノイ空港から車で40分の場所に、韓国企業の工場が集まるエリアがあり、近くには韓国人が居住する街も形成されています。生活や食事の殆どが韓国人向けに整えられています。
※駐在した中国で、私は日本人街に出入りしていましたので、そのことを思い出して懐かしくなりました。

韓国企業の生産拠点

2005年ごろ、当社の生産設備は韓国にも多く納品されていました。簡単な加工機から始まり、複雑な検査機に至るまで、当社の初期に共に成長した国という位置付けです。2013年ごろには、地理的に韓国に近い中国都市に生産拠点を構えることになりました。その頃は韓国+中国での生産を両立していたと記憶しています。それから更に8年経過して、韓国企業のベトナム進出が盛んになると、韓国中国での生産稼働は失くなりました。

アフターサービスの遷移

韓国のベトナム生産拠点、当初は韓国から生産設備を移設して生産を整備します。それをメインでサポートするのはベトナムのローカルサービス代理店ではなく、韓国サービス代理店でした。生産設備のサポートにおいて、韓国企業は継続課金型のサービスを好まないため、設備を購入した経緯のある韓国サービス代理店に声をかけて、サービスと販売を担当させています。しかしながら、韓国サービス代理店は、人員を現地に備えていません。古い設備をメンテしたり、大規模な修理を経験する機会がないため、サービスノウハウの蓄積が望めない状態にあります。結果的に、サービスの費用対効果は劣化して、サービス経費に問題を抱えることになりました。韓国顧客ベトナム拠点は有効的な生産を構築するのが難しい状況です。一方でベトナムのサービス代理店は、当然現地に優秀な人員を揃えているため、効果的なサービスを提案することができます。問題点は、韓国顧客に対して設備販売からスタートしていないので、サービスが高額になってしまうことです。それが韓国顧客に好まれない所です。

今後の展望

韓国企業はベトナム生産拠点に韓国人のキーマンを置いていますが、多くのローカル人材で生産は稼働されます。ローカル人材は、ベトナムのサービス代理店に相談しやすいということがあるので、時間を経るにつれて棲み分けができるように思います。古い設備の修理やメンテはベトナムのサービス代理店に。ランニングコストが上昇することを受け入れてもらえると期待しています。新規設備の営業や保証期間内の設備は韓国サービスに。韓国企業の決裁権は韓国人キーマンにありますので、営業におけるコネクションや母国語での説明は活用すべきと考えています。この体制の懸念点は、最新生産のコンサルティングが弱いことです。自動化やIT化、加工ノウハウや検査技術など。ここはメーカーである当社から現地に赴いて支援する必要があります。ベトナム市場攻略のミッションも兼ねて、頻繁に現地訪問できると良いでしょう。

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