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【模型】プラモ化されている中でたぶん世界最大のフネ ~レベル 1/700 コロンボエクスプレス~

先日コンテナ台車の記事を乗せたところでコンテナで久しぶりにフィーバーしてしまったので、今からもう9年前になるのだが中国にいた時に作ったコンテナ船のことを思い出して、当時のMIXIの記事を掘り起こしてみた。
※以下より2014年3月24日の記事に加筆したものです

さて、模型だがこのところけっこうなペースでいろんなものが完成した。
おいおいアップしていくとして、本日1年越しで製作していたコンテナ船が完成した。
最後に手をつけてからちょうど1年なので、ずいぶん長いこと放置したもんだが、ちょうど奥様の会社(物流)の社長さんが事務所に飾るコンテナ船の模型がほしいという話を聞いたので、完成に持ち込んだしだいである。

実物のコンテナ船

HAPAG-LLOYDというドイツの船会社のもので、10万トン近くある巨大なフネだ。
私も仕事上コンテナ船とは縁がないでもないので、いつか作ってみたいと思っていた。

REVELL 1/700 COLOMBO EXPRESS

これは昨年の1月に香港の日本領事館に奥様と婚姻届けを出しに行った帰りに買ってきたもので、まあ結婚記念品といえなくもないか。
1/700でも長さが50センチ近くもあるので、戦艦大和はおろか現行の航空母艦なんぞよりはるかにでかい。
なお、説明書の仕様ではコンテナは全部HAPAG-LLOYDのオレンジのものという指定だが、実際に単一のコンテナだけ積んで航行することはありえないので、コンテナを如何にそれらしく塗り分けるかがポイントとなるだろう。

成形色が白いのでまるでプラバン細工のように見える船体

キットは全部白成型、まるでプラ板細工みたいだ。
個人的には白成型はパーツのバリやパーティングラインが見づらいので、グレー成型がありがたいところだが贅沢はいえない。
新旧の当たりハズレが大きいREVELLのキットだが、こいつは最近の金型らしくなかなかシャープなモールドで、かっちり組みあがる。

まずは黒サフで下地
ついでハルレッドに徐々にブライトレッドを足していくグラデーションを3段に吹いて仕上げる
船底をハルレッドで塗り分ける
かなり巨大なので家の塗装ブースではなかなか往生した
むりょ多数のコンテナ
山が23個あるのだが、天面はフラットに仕上げないとコンテナらしさが出ないので、箱組みの合わせ目をきっちり消す
コンテナはこういう感じで延々マスキングしては吹いての連続となる
ブリッジは床面を緑で塗り分けるのだが、箱組みしてからだと塗れないので部品単独で塗るのだが、そうすると合わせ目の処理がやりにくく、段取りを考えなければならん
コンテナは気合と根性で塗り進める
基本的には全部ばらばらに見えるよう塗り分けるのが理想的なのだが、なかなかそうも行かんので、同じ色が不自然に固まらないように注意
なお、コンテナ塗装の取材のため、実は深圳の蛇口港とシンガポールのコンテナヤードに行って実物を眺めてきた
これがマスキング無間地獄になり、この状態で相当長く放置することとなってしまった
ブリッジはパネルの合わせ目が一部ぜんぜん処理できていないのが、白塗装なので目立たないからという妥協で自分に勘弁してやることにする
コンテナを一通り塗り終わり、軽くスミを入れてフラットクリアコートを吹く
たのしみなコンテナ搭載
ここまでくれば完成も同然
というわけで完成
こうしてみるとなかなか格好いいではないか
搭載物の塗装に凝るという意味では空母や強襲揚陸艦のキットを作るのに通じるものがある
やはりこういう圧縮効果を狙った構図だと迫力がある
コンテナはやっぱオレンジべた塗りではなく、こうやって塗り分けるとそれらしく見える
それにしてもこの船ブリッジから前がほとんど見えないんだな
規格物を大量に輸送するコンテナ船は、どこまで行っても幅が同じ
救命艇はかなり変わった搭載方法だ
どうやって海に下ろすのだろうか
圧縮効果といえばやっぱり望遠レンズだ
レンズを500ミリに交換して撮ってみる
実際に実物を見るアングルもこういうのが多い
ブリッジは実は手すりをつけようと試みたが、ウデが足りなく断念
いつかはエッチングの手すりに習熟したいものだ

今タオバオでトランペッター製のクリアーケースを注文しており、こいつが届いたら来週の週末にみきの会社に届けようとたくらんでいる。
しかるべきところに飾れるというのは作る側にとってもありがたいことだ。

久々に大物が完成したが、艦船模型も面白いもんだ。
次は以前香港で見たアメリカの強襲揚陸艦あたりでも攻めてみようか。

2023/2/24 追記

この船はハパク・ロイドというドイツの船会社向けに2005年に建造されたもので、満載排水量が103800tという化け物みたいに大きなフネだ。
このキットはドイツレベルの当時の新製品で、なかなか組みやすくモールドもシャープでいいキットだった。
これを作るにあたってコンテナとはどういうものかを見るため実際に深圳のコンテナヤードを見に行ったり、旅行先のシンガポールでジュロンのコンテナヤードで同クラスのハパクロイドの船を見たりしたので、個人的にも思い入れがあるキットだ。
この後にこの船を進呈した深圳の日系貨物会社の社長さんから「今度はアメリカの空母を作ってほしい」という依頼を頂き、同スケールで作ったことがあるのだけれども、この船を作った後だと8万トンの原子力空母がえらく小さく思えたことを覚えている。
とにかくパーツの大半がコンテナで、テトリスみたいな塗り分けのマスキングばかりやっているとなんだか宗教的な法悦を覚えるほど面倒で単調な作業がつづいたのだが、それでもパッケージの絵のようにオレンジ一色なんていうコンテナ船は存在しないので、塗り分けは必須の作業と言える。
塗り分けを終えてフネにコンテナを搭載するときは実に楽しかった。
船名を変えてまた作ってみたい船の一つだ。






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