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大後輩、からのレコード四方山話/Kenyon Dixon「2000s R&B」

大学時代のサークルの後輩に現在鹿児島在住のライター/編集者の藤原綾という女性がいるのですが、彼女が南日本新聞に寄稿した文章がとても素晴らしかったので、ちょっと紹介。

この文章を最初に教えてくれたのは、同じく鹿児島在住のレゲエ評論家、藤川毅さんでした。藤川さん、ありがとうございます!

ホント、レコードって買ったレコ屋だったり聴いた場所だったり込みの思い出の一枚なんですよね。サブスクでなんでもすぐに聴ける時代だし、私もそれにすっかり慣れてしまっているけれど、自分の足でレコ屋に赴いて買ったレコードに勝るものはないと思います。CD然りですが。

そこで、綾の文章読んで思い出したレコード四方山話(主に買った店の思い出)なんぞを盤を紹介しつつ書いていこうかなと思います。

Greg Perry『One For The Road』(LP)
モータウン〜ホットワックス/インヴィクタスでホランド・ドジャー・ホランドの側近として活躍したソングライター/プロデューサーのリーダー作。
これは横浜駅西口のレコ屋(多分「Hot Vinyl」)で買ったのをすごく覚えている。なぜなら買うか悩んで買わず、また別の日に買いに行ったから!多分4000円くらいだったんだけど、万年金欠の学生には高すぎる。そしてもしかして他の店をもっと探せばもっと安く手に入るかもしれない。けど他の店で全然見たことないし……と悩みに悩んで数日かけて買ったのでした。今ならネットですぐ聴けちゃうのにね〜。この盤に限らずだけど、このお金をもっと別のものに使えば(洋服とか化粧品とか)もっとモテモテの人生だったかもしれない…。けどいいの。今の私の糧になってるから。

Greg Perry / Come On Down(Get Your Head Out Of The Clouds)
アルバムの中で1番好きなのはこの曲。西麻布Chicの思い出ソングでもあります。

Sharon Redd / Can You Handle It(12”)
この曲に限らず、NYサウンド/ガラージのレコードの大半は渋谷の「Sounds of Blackness」で買ったと思う。なんとなくこの曲がパッと出てきたからピックアップ。「若い女の子(当時w)がよく買いにくるから、誰なんだろうって思ってたんだよねー」と、店長の関さんに覚えてもらえたのでした笑。で、もう1人よく買いにくるから覚えた若い女の子がG.RINAだったというオチ(笑)。

Bobby Nunn『Private Party』(LP)
先輩女性ライターさんとどういう経緯だったか覚えてないけど新宿ユニオンで待ち合わせることになり、そのまま2人でレコード見てたんだけど、その先輩から「これ買った方がいいよ」と言われて買った盤。ジャケのダサさに20代前半女子は若干ひるんだのですが、先輩に逆らうわけにもいかず(やや大袈裟)購入したのでした。この盤、オゾンの面々がバックで参加してるんですよね。そして先輩、お元気でしょうか…。

Bobby Nunn / Don’t Knock It (Until You Try It)
ナイス・モダン・ディスコ!(↑画像を押すとYouTubeに飛びます)

TLC / Sleigh Ride(12”)
誰がなんと言おうとクリスマス・ソングで1番好きな曲。12インチ超探して、確か渋谷Propsで買ったんじゃないかなー。見つけた時に店で声をあげたのは覚えてる(笑)。この曲とテヴィン・キャンベル「Goodbye(Hakeem’Remix)」は私の2大「無茶苦茶探したR&Bの12インチ」。これらもきっといまやネットですぐ買えるんだろうなー。いいの、あの時の労力が今の糧になってるから。

………尽きないので、これくらいで。

最後にこんな思い出を思い出させてくれた可愛い後輩の著書を紹介して終わりにしたいと思います。

藤原綾『女フリーランス・バツイチ・子なし42歳からのシングル移住』(集英社)
なかなかインパクトのあるタイトルですが(汗)。
最初に会った時は鼻ピアスあけたガングロ(死語)ギャルだったのに、こんなに立派になって!!!鹿児島ではテレビに出てたりもするみたい。士郎さん(宇多丸さん)いうところの「大後輩」ですね。ますますのご活躍を!&私も頑張るよ!


<今日の1曲>
Kenyon Dixon / 2000s R&B feat. RL

以前「Lucky」というドリーミー・スロウを紹介したケニオン・ディクソンがアルバムをリリース。その名も『The R&B You Love』! 先行シングルに98年R&B讃歌な「’98 Vibes(Do You Right) feat. Tiffany Gouche」なんて曲もあったりと、とにかくR&B大好き!って思いで溢れまくっているケニオンですが、極め付けがこの曲。ネクストのRLをフィーチャーし、Y2K R&B愛炸裂なスロウ・チューンとなっております。私はケイスを聴いてるような気分になりましたよ(特にブリッジら辺)。他にもアレックス・アイズレーをフィーチャーした「& Then Some」、マーカス・カーティス・プロデュースの「Good Love」(最高)といった曲が良し。ケニオンの真っ直ぐすぎるR&B愛、嫌いなわけがありません!

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