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聴いた曲を紹介する日記(2023年6月3日)第84回:ずっとChamJam/ChamJam

ずっとChamJam/ChamJam

漫画「推しが武道館いってくれたら死ぬ」がアニメ化された時に作られた、作品中に登場する岡山県の7人組地下アイドルグループ「ChamJam」の曲のひとつ。
後に実写ドラマ化、実写映画化された時にも使われていて、今回紹介するのはその音源。

個人的には実写ドラマ版キャストによる歌唱バージョンのほうが、アニメ声優バージョンの比較的濃いめにキャラ付けされた声よりも自然で好きなのだけど、特に歌詞のエモさが爆発する2番ありのフルバージョンで聴けるのはアニメ声優バージョンのみなので悩ましいところ。

創作された、言ってしまえば虚構の物語をアニメや実写で再現した時に、いかにその世界観にリアリティを持たせられるか、という点で「架空のアイドルグループの曲」というのは、「架空の小道具」や「架空の設定」と同様に重要でありながら、しかしそれらと違って、漫画や小説が原作の場合、直接的に具体的な素材が存在しないので(本曲は原作漫画に登場するコール描写、歌唱描写を参考に作詞作曲されてはいるが)、難しいだろうなあと思っているけど、ChamJamのために作られた楽曲は本曲に限らず原作漫画の世界観、地下アイドルグループらしさをかなり忠実に再現していると思う。

アイドルグループ定番のメンバー紹介曲らしいコールや合いの手を入れやすい(そもそもメンバー同士で合いの手を入れ合う曲ではあるかが)キャッチーで明るいイントロとメロディ、そこから打って変わってせつなさ全開のエモいサビ(アニメ声優バージョンでのみ聴ける2番ではこのサビの歌詞がさらにエモい!)、この楽曲の良さが物語により一層リアリティを演出している感じ。

ドラマ版のダンスパフォーマンスMVを改めて見ると、楽曲だけでなく、ダンスパフォーマンス面でもメンバーごとの性格や個性を重視した「全体の綺麗な統一感よりも、要所要所でメンバーごとの"色"が出るベースの振り付けと振り付け指導」が行われた跡が明白で(元気が売りのキャラは手足の動きも大きく、ダンスの得意なキャラはスタイリッシュな見せ方で……など)発注した人、発注された人、みんなが「地下アイドルグループをわかってる人」だったんだろうなあと思う。
元は深夜ドラマ枠とは思えないすごい作品。

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