9月18日から21日

9月18日

急に右首が痛くなり首が後ろに回らなくなってしまった。最近痛みが緩和してきていたのにショック。首から背中にライン状の痛みがピリピリ走っているのを見ると、帯状疱疹の前触れなのかもしれない。

最近調子が良くてオーバーワーク気味だったからかも。三連休は編み物して休んでおこう。

9月19日

首だけでなく背中全体が痛くて体が動かしにくい。せっかく滑らかに動くようになっていた体がまた錆びついてぎくしゃくしてる。歩く際に、背中に協力していただきたく頼んでみるのだけど、背中は痛がり頑なに動いてくれない。背中に動いてもらうためにストレッチして半ば強制的に引っ張ってみるものの、余計に背中は頑なになり痛みを悪化する始末。とりあえず足だけせっせと動かしているうちに、段々足腰まで痛くなってくる。非協力的な背中のせいで仕舞に首やら腕やら頭やら、他のパーツまで痛くなってくる。こうやって一つの痛みが全身へ一気に広がるから私の体はとても厄介だ。

何度かフェルデンクライスをやって束の間のつながりを取り戻しても、あまりに首や背中が痛くてすぐ私の体はばらけててんでバラバラの動きに戻ってしまう。

体が痛いと、あの日の記憶が私を飲み込み始める。どうも「体の痛み」は記憶とセットになって過去の追体験をさせているようだ。過去に感じた痛みを体が感知し始めると、その時の記憶がズルズルと引っ張り出され収取が付かなくなってしまう。

夜、痛みが強くなったと同時に私はあの日に舞い戻る。恐怖が私を襲ってくるから、部屋の扉を閉め、ベッドの上で息を潜めて台風が去るのを待つかのように膝を抱えて小さく小さくなりながら、声を立てずに泣いていた。

1時間ほど泣いた後、まだ恐怖で強張る体を横たえてフェルデンクライスメソッドをやってみた。目を瞑ると同時に体の内側へどんどん入っていく。手を動かしたり足を動かしたりしていくうちに、体のパーツが徐々に繋がっていくのがわかる。30分もすると私は体の深部に潜りだし、まるでシールドが張られたかの如く恐怖がどんどん遠のいていく。もうここまで来たら大丈夫。記憶が私を飲みそうになったら、避難場所である自分の中に深く深く潜ってしまえばいいのだ。1時間やった後立って観察すると、あんなにガチガチだった胸が開いて勝手に息が入ってくる。ふらついていた足腰も床をしっかりつかんで「今ここ」に立っているのを実感する。痛みはまだ残っていたのだけど、フェルデンクライスという手法を使って自分の体の内部で対話を続けていると、いつの間にか「今ここ」に私は戻ってこれるようだ。

9月20日

体は痛いのだけど編み物をちょっとずつする。輪針と、かぎ針で、二つスヌードが編めた。長くかかったけど、やっと完成。時々間違えてて不ぞろいな編み目を眺めていると冬が待ち遠しくなってくる。

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9月21日

痛み止めの点滴へ。昼過ぎに帰宅すると信じられないくらいの眠気が襲ってきて2時間くらい眠った。寝た後もまだぼんやりして全然頭が働かない。もしかしたら本当は今までも点滴をすると眠かったのかもしれないけど、体が緊張してるせいで感じてなかっただけなのかも。

以前より肋骨が後ろに下がって肩が緩んでいるのを感じる。何年も見ている駅から家までの道中、今年はやたらクロアゲハが木々の間を舞っているのだけど、以前は気づいてなかっただけなのかもしれない。フェルデンクライスのおかげで以前より背が高く感じて見える景色が変わってきたように思う。歩くだけでズキズキ疼いていた胸の痛みもだいぶん良くなってきた。胸が開いてきたのだと思う。


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