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2024.06.20

ジャッカルのすごさやもったいなさ、ダリやエッシャーの世界、呪文の魅力、夢の無限大、宇宙人からの教え、世界の共通点、インド哲学の秘宝など、さまざまな魅力的な要素が詰まった本になっています。五味太郎の本も面白く、意味を考えさせられます。物語やイメージが繋がり、読者の共感や納得を産むこと間違いなしです。

ずるがしこいジャッカル

この生き物はなんなんだろうね。すごいよね。おしいっていうか、ここまでの能力がありながら、もったいない。もったいないっていい言葉だよね。もったいがない。もったいってなんだろうね。おそれおおいって意味で考えるとすごいんだけど、近づきたいくなって感じだよね。もったい、もったい。トラの威を借りるキツネじゃないけど、呪術的な何かに囚われると自分が強くなった気になれるっていいよね。でもそれは私じゃない。私ってなんだろうね。いつから憑りつかれたんだろうね。どの段階で私ではなくなるのだろうか。

黄金のまち

この世のものではない何かを見たければ、この世から出ていかなければならない。そんなことなのかもしれない。世界は繋がっていて、ここにはダリが出てきて、それはそれでびっくりした。世界は繋がっている。絵本もつながっている。あるいは限られた考えの中でしかものごとが浮かばないのだ。世界から飛び出した世界は陳腐なのかもしれない。あたらしさに気づくことができないのかもしれない。

ジブヤとひとくいドラ

トラを倒しにいって、ムラが滅んだらどうするんだろうねっていつも思う。そんな陳腐なことは置いておいて、「アバラ カバラ ダマル タマル タンタナ タンタナ ヒング」だって。有名な呪文はアブラカダブラで、意味は「I will create as I speak(私が話すように物事が創造する)」だって。すごいよね。アブラカダブラの語源は不明なんだって。ここに意味があるよね。私にはできる。物事を創造できるって信じた結果だよね。それよりもコワイのは後半一度、ねむっちゃうんだよね。きっとそこで向こうの世界へ行ったよね

にわとりとたまご

これはとてもすばらしい!!!

フリーフォール

昔はエッシャーを思い描いたが、今回はダリの記憶の固執を思い描いた。夢の中で折れ曲がり、霞んでいる世界とは想像ができないのかもしれない。それが見えたダリはやはりダリなのだろう。チーズは溶けるのに、なんでこの世界は溶けていないのだろうか。そんなことを思った。夢は無限大の可能性を持っているのに、私の想像力の範囲でしか考えることができない。そんなことでいいのだろうか。どこまでも広げていって、拡大した世界見ることはできないのだろうか。

まるのうた

さすが、インド哲学。谷川をもってしても何をいっているのかわからない。そもそも意味なんてないのかもしれない。哲学書を読むより、この本を読むほうが無意味に意味を考えることができる。マラヤラム語もつけてくれればよかったのに。言葉には意味があって、伝えたいことがあるはずなのに、何かが足りない。その足りないものを教えてくれる。宇宙人からの教えはこんなものなのかもしれない。理解できなくて、わからないけど、使える技術が詰まっている。

おひさまを ほしがった ハヌマン

この話はすごいぞ。すべてが詰まっている。どこかの天使は太陽を目指して、翅がもげた。どこかの神様は天岩戸に隠れて、世界から光が消えた。世界の話には共通点が多い。作者が一人なのか、同じことが過去の世界で起きて、どうにか話をつなぐために残してきた物語なのだろうか。おそろしいことだ。ラーマーヤナとか面白いよね。

10にんのきこり

シンプルな話だ。トラがでてくるだけ。ラマタンドランにはまってきた。インド哲学の秘宝。インドって面白いよね。みんなインドに行きたくなる。そして考えたくなる。そして出てくるのはトラ。すべて食べられて終わる。教訓もへったくれもない。そこにあるのは厳然とした事実。死

ヒマラヤのふえ

笛に憑かれた男と取り戻した女の話なのか、おじいさんは魔法使いで、男はヘーメルンされたのか。あるいは叶わない夢を見続けただけなのか。いくらでも可能性があり、想像は膨らむ。狂ったようにふえを吹く男の絵は哀愁をさそうが、男とはそういうものなのかもしれない。生きることよりもふえを吹いているのかもしれない。

くじらだ! 

五味太郎がちゃんとした本を書いている。意味がある。話が繋がる。これはおそろしいことだ。五味太郎が変わったのが、環境が、五味太郎に書かせているのか、魅力はあるが、面白くない。これは五味太郎と考えるからだろうか。無意味に意味を見出していたと思っていたのに、意味に意味を見出している。これはおそろしい。

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