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ネット関連広告ビジネスの状況

今日は最近いくつか決算発表あったことも踏まえて、ネットの広告に関連する会社の状況などをちょっと見てみたいと思います。

UUUM

まずは、2021年5月期の1Q決算の発表があったUUUMです。

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昨年同期比で、売上・利益が減少したということで失望感があっためか、株価なども大きく下がるインパクトがありました。

決算説明資料の方で、再生数やチャンネル数などについて触れられています。

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再生数で言えば、前Q比較でこそ下がっているもののそれ以前のQ期間との比較では増加しています。

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アドセンスは微妙な増減はあるものの、横ばいに近い形です。企業とのタイアップの案件が大きく減って全体として減収になっているような形です。再生数は増加しているのに、売上はあまり増えていないのは単価が減少していると想定されます。それも相まって全体的に売上が伸びなかった形ですね。


GameWith

こちらも同じく2021年5月期の1Q決算の発表があったGameWithです。

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(昨年は連結がなかったため連結での比較数値がないです)1Qでは営業損失が出ている形です。また通期決算時に発表していなかった通期業績予想も4億円ほどの営業損失が出るとしています。

決算説明資料の方では、ゲーム攻略分野の売上の減少もある一方で、広告宣伝費を大きく使ったため、利益がマイナスになった旨の説明があります。

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こちらの資料を見ると、広告宣伝費を1.6億円ほどこの1Qで使ったことが把握できます。

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なのでもし、広告宣伝費を抑えていれば、この1Qも利益を出すことができたかもしれません。

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上記のページを見ると、コロナの影響が出始めた前QからPV単価が大きく下がり、今Qでも(回復しつつある感じだが)底から上がってきていない状況です。ただ、現状の主力事業である「ゲーム攻略」分野は左側のグラフをみて分かるように、コロナ前から減少傾向にあったため、今後の成長という意味では違う柱へ注力しようとしており、それが「ゲーム紹介」「動画配信」といった領域です。こちらはまだ規模が小さいですが、増収傾向ということで、ここを伸ばしていくことができれば成長路線へ乗せることができるかもしれません。


Gunosy

こちらも2021年5月期の1Q決算を発表したGunosyです。

(たまたま5月期の決算の会社が続いていますが、決算期を5月にするのは、どういうメリットがあるんでしょうね)

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前年同期比で、売上・利益とも大きく減少しています。減少はしているものの赤字にはなってはいません。しかし、それでもインパクトが大きかったようで、株価も大きく下がり、証券会社の格付けも下がるなどの影響がありました。

これまで同様に、決算説明資料を見てみましょう。

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コロナの影響による広告市況の悪化は底打ちと捉えていますが、ただ以前の水準への回復があるのかなどは不透明なようです。この辺りが今後の業績を左右する鍵となると思います。

一方で、新規領域のゲームメディアやソーシャルコマースにも注力して伸ばしていくことを目指す形です。


今回の記事では、ネットメディア系の3社について触れてみました。

業績はやはり、広告市況が回復していないのが大きな影響があることがみて取れます。とは言え、テレビ業界ほどの大きなマイナスインパクトまではいっていない感じでしょうか。

コロナの影響が薄まり、広告市況が回復するのを期待しつつ、次の収益の柱を立てようと各社模索しているような状況と言えるでしょう。

今後の推移に要注目です。

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