閑話休題

「できる」「できない」
「する」「しない」
これらの境界線には、明確なようでいて非常に曖昧なラインが存在します。
その曖昧なラインにどうやって色を付けて分けるかは、まさにその人間次第
でもあると言えます。

とくに、専門分野であればあるほど、この線引きには、倫理観や方針、
経験などが重要なカギになってきます。
どこからどこまでが、領分の域なのか、危険な域なのかは、
外野から見ると一切同じように見えますが、決してそんなことはなく
確実に分別しなければいけないラインがそこに存在します。

「これくらい」「大したことではない」「こんなもの」

そういった判断基準もあるかもしれません。
しかし、それが「正しい」ことであるか「誤っている」ことであるかを
確実に、正確に分けることができなければ、結局、
それが発端となり、すべてを失うことがあることを
わかっているのか?いないのか?

我々の業界もまた、その明確にして不明瞭な線引きを常に問われる場面が
あります。
その線引きをするためには、知識も知恵も経験も必要ですが、
不断の研鑽がそれらをより正確に、より確実に、より精錬された判断を
するために必須なものであることに変わりはありません。