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私が選んだM&A仲介会社

私がどのようにM&A仲介会社を見つけ、何を基準に選んだのかをご紹介します。

最初に会計事務所に相談した理由

「後継者がいないため、M&Aを検討しています」という発言は、私たち経営者にとっては誠実な考えかもしれませんが、銀行にとっては少々リスキーに聞こえることがあります。
それは銀行が基本的に安定した経営を望んでいるからです。
もし私たちがそのような発言をすると、銀行はその後の取引に警戒心を持つかもしれません。
私はM&Aを考え始めたとき、まず銀行ではなく会計事務所に相談することを選びました。

会計事務所とは長い付き合いであり、私がビジネスに対する様々な思いや困難を打ち明けることができる場所でした。彼らはただのビジネスパートナー以上の存在で、まさにビジネスの旅路における信頼できる同行者でした。

金融機関は基本的には財務諸表や数値で企業を判断します。
しかし、会計事務所は数値だけでなく、その裏にあるストーリーにも耳を傾けてくれます。

例えば、私が会社の雰囲気や従業員との関わりについて話すとき、会計事務所の人々は真剣に聞いてくれました。
製品の詳細や取引先情報、それに財務諸表には記載されていない私の会社に対する情熱や考えも、彼らは大事に聞いてくれました。

だからこそ、私はM&Aを検討する際にまず会計事務所に相談することを選んだのです。

私が選んだ仲介会社

⚫︎なぜこのM&A仲介会社にしたの?

会計事務所から紹介されたM&A仲介会社は、東京にオフィスを構える大手の企業でした。その名前を初めて聞いたとき、私の頭に浮かんだのは、「大手企業すぎるのではないか?」という疑問と、「その規模ならば手数料が高額になるのではないか?」という心配でした。

しかし、こうした不安を抱きつつも、私がこの仲介会社を選択した理由はいくつかありました。
一つ目は、信頼している会計事務所からの紹介があったからです。
彼らが信じてこの会社を推薦してくれたという事が大きかったのです。

それだけではありません。
我が社の業界は特殊なもので、特有の業界特性や市場動向があります。
そのような業界でのM&Aを成功させるには、その特性を理解し、市場動向を見極めることができる仲介業者の存在が必要不可欠でした。
だからこそ、大手の仲介会社がそのような経験と知識を持っている可能性が高いと考え、私はこの仲介会社を選ぶ決断を下したのです。

⚫︎手数料

みなさんここが一番気になるところですよね。
私が選んだ仲介会社は下記のような仕組みになっていました。

⚫︎売り手と買い手からの双方からの手数料を徴収するビジネスモデル
⚫︎譲渡側は調査や資料作成の開始時に着手金を支払う
⚫︎買収側は本格的な情報提供が開始される時点で着手金を支払う
⚫︎取引が成立した際には「成功報酬」を支払う

まず、我が社は開始時点で着手金として100万円を支払いました。
これは、もしM&Aが成功しなかった場合でも返金されることはありません。この額が一律であるのか、それとも企業の規模に応じて変動するのかは確認が必要です。

そして、M&Aが成功した場合は「成功報酬」を別途支払います。
私が選んだM&A仲介会社はレーマン方式という方法でした。
取引金額に一定の利率をかけて成功報酬を算出する方法です。
一見すると手数料の計算がシンプルに見えますが、実際にはかなり複雑な仕組みがあります。
また、小さな規模のM&Aの場合、手数料などの経費を差し引くと、最終的に利益が出ないこともあるのです。

⚫︎体制

売却側と購入側の双方に、それぞれ一人の担当者が割り振られます。

各々の懸念点や明確にするべき事項などについては、担当者を通じてやりとりを行います。基本的には、直接対話することはありません。

結論

私は、会計事務所の紹介により大手のM&A仲介会社と契約しました。この契約には大きな費用がかかりましたが、その投資は企業の将来を左右する重要な決断だと理解しています。

この仲介会社の選定には、過去の実績や信頼度を重視しました。
しかし、手数料と会社の売却価格とのバランスを考慮すると、最終的な利益が少なくなる可能性もあります。
だからこそ、自社の価値をしっかりと算定し、見極めてから契約を結ぶことをお勧めします。

M&Aを検討する経営者にとって、適切な仲介業者を選ぶことは非常に重要です。
しかし、すべての経営者が財務に詳しいわけではないため、会計事務所や銀行などのプロフェッショナルのサポートを利用することも重要だと思います。

経営に困難があるとき、「倒産」や「廃業」のような悲観的な言葉が頭をよぎるかもしれません。
しかし、何もせずに後悔するよりも、前に進むための解決策を模索することが重要です。


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