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【リアル体験】妻が体験した保険金騒動


妻が実際に体験した保険金騒動の話です。
倒産の危機、告知義務違反、そして社会の厳しい試練など、25歳ではめったに経験できないような事態でした。



手形の決済ができないかも。。。

心臓に疾患を抱えていた義父が、ある日突然倒れました。
この時妻は、25歳。父親の会社に入ってまだ1年も経っていません。
当然ながら、経営についてはまだ全く理解していません。
義母も体が弱く、会社経営には関与していませんでした。

病院に入院中も「今月の手形の決済が心配だ...」「従業員の給料の工面が...」とお金の心配ばかりしていたそうです。
当然、手形の決済も従業員の給料も待ってはくれません。
毎日病院に通い、入院中の父親の指示で妻はなんとかお金を工面したみたいです。

保険金が下りない!?

結局、倒れてから一週間で亡くなってしまい、残された者達は途方に暮れていました。

お葬式も無事に終わり、義母は保険会社に保険金を請求しました。
その当時の基準では、それはかなりの額だったようです。
義父は「もし自分に何かあったら、義母と子供たちが安心して暮らせるように」という思いから、大規模な保険に加入していました。

しかし、保険会社が「告知義務違反の可能性がある」と主張し始めました。元々心臓疾患があったのを隠していたのではないか?と疑い始めました。

義父自身が加入した保険だったので、具体的にどの種類の保険で、どんな経緯で契約を結んだのか、全く分かりませんでした。

かなりの時間を要しましたが、最終的に疑いは晴れ、保険金が支払われることになりました。

銀行の要求

保険金がそろそろ支払われるという頃に、妻はメインバンクに呼び出されました。
「お父様の保険金を全額当行に預けていただきたい」と伝えられました。
「なぜ?」と驚きつつも、話を聞いていました。

銀行からの説明は、「手形決済の主要な銀行として、全額保険金を預けるのは理にかなっている」という趣旨でした。
大きな額の保険金をいくつかの銀行に分散させるのではなく、全額を彼らの銀行に預けるよう要求したのです。

結局、手元には残らなかった

ここで皆さん疑問に思ったでしょう。
「個人で入ってた保険ではないの??」と。
そうです。ここが「保険の考え方」で書いたことに当てはまります。

義父は家族のためにと大きな保険に入っていました。
しかし、会社の借金が多く、連帯保証人となっているため、本来個人で受取るはずの保険金を全額会社に入れなければならなかったのです。
銀行もそのことを重々承知で、先に妻に言っていたのです。

義母と妻は「会社を破産させてはならない」と決心し、保険金全額を会社へと投じることにしました。

結論

結局一円も手元に残らなかった保険金。
この話を聞いて皆さんはどう思いましたか?

「いやいや、個人の保険金を入れるなんてバカでしょう」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

でも、これが中小企業経営者の家族なのです。
今まで義父の苦労を見てきた家族は「倒産させてたまるか!」という思いが強いのです。

私が皆さんに伝えたいのは、自身の状況と会社の状況に適した保険を選ぶことの重要性です。

多分、義父も自分の保険金だけでは家族は生活できないと感じていたはずです。でも、もうこれ以上自分は持病があるので保険に入ることも出来ないし、保険料も払えないと思っていたと思います。

だから、自分が家族に残すものが何であるべきかを考えることです。
それは保険金かもしれませんし、あるいは不動産、現金、または他の形の資産かもしれません。
必ずしも保険金に依存しないということです。

さらに、自身が加入している保険については必ず家族と共有することをお勧めします。
どの種類の保険に加入しているのか、また、万が一の事態が発生した際にどのように行動すべきか、これらは一度家族全員で話し合うべき重要事項だと思います。





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