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息子の誕生日に想う         アレルギーとシックハウス

こんにちは。木のいえ設計室くわくわの巻京子です。

3月19日は息子の40回目の誕生日です。

息子は4歳の時に食物アレルギーと診断されてから、きびしい食事制限が始まりました。卵、鶏肉、乳製品、牛肉、米、小麦粉、大豆などなど、普通にこどもに与えたいと思う食品を食べることができませんでした。

誕生日ケーキも、4歳までは生クリームの乗ったケーキを食べている写真が残っていますが、5歳からはバナナケーキを作ってみたり、工夫の連続でした。小学校でもお弁当持参でしたので、彼にとっては大きな負担だったかもしれません。

その当時、食物アレルギーとともに、毎日のようにテレビで流れていたのが、畳にいるダニがアレルギー、アトピーの原因ということでした。

世の親たちは、それは大変、と高額な掃除機を購入したり、畳の部屋をフローリングにリフォームしたりしました。

振り返ってみると、その頃をスタートにシックハウス、という体調不良の事例が増えてきたように考えます。1983年ごろのことです。

2004年建築基準法に、住宅の化学物質についての規制が加わり、ようやく野放しだった合板などの接着剤に規制ができました。思えば、それまでの合板(フローリング材含む)は現在の国の規制値のほぼ十倍以上の数値の材料が使われていました。敏感なこどもたちが反応しないほうが不思議です。

高度経済成長時代に大量に作られた建売住宅には、規制がかかる前の合板(フローリング材含む)やビニールクロス(接着剤含む)にフォルムアルデヒドが使用されていました。当時新築された家に暮らすご家族が、30年後、退職をきっかけに、大規模リフォームとシロアリ駆除の施工をした途端に化学物質過敏症を発症された事例を知っています。長い時間をかけて蓄積されていたものが飽和状態になって発症されたのではないか、と考えます。

こどもだけでなく、大人にとっても化学物質は深刻な健康被害をもたらす可能性があります。

特にシロアリ駆除剤は、規制値が決まった後に使われている薬剤も人体に影響を与える農薬が使用されています。お隣で施工している空気を吸っただけで発症する方がいますので、どうぞ慎重に施工業者を選んでいただきたいと思います。

息子のアトピーのおかげで、私は若い母親として、食についての勉強をして、安全な食事を家族に提供することができました。もし、そういうきっかけでもなかったらぼーっと過ごしていたかもしれません。

娘が生まれた時にも、お兄ちゃんのアレルギーの経験から、幼い時の卵や牛乳を使わない食生活をしていました。保育園や学校でも、給食の牛乳を飲まない選択をしました。

今では、大人になった彼女。選択は彼女の意思ですが、幼い頃からの私の努力や話を時々でも思い出してくれたら嬉しい、と思っています。

私が設計士として、本当に安全な家を提案したい、という気持ちになれたのは、全てこどもたちのおかげです。

自分のこどもたちが(今では孫ですね。)健康に暮らしてほしい。同じ気持ちで家づくりに向かっています。

*少しでも安全なシロアリ駆除について、お知りになりたい方は、お問い合わせください。


                                           木のいえ設計室くわくわ

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