見出し画像

【イベントレポート】「おいしい!たのしい!いごこちがいい!を考える!」in 岡村本家 (後編)

こんにちは!引き続き、フリーライターの林由佳里がお届けします。

前編では、「おいしい!たのしい!いごこちがいい!を考える!」in 岡村本家 (前編)として、ゲスト3名のトークを中心にお伝えしました。

続く後編では、ゲストアーティストによるライブから、イベントの最後を締めくくるクロストークまでの様子をレポートします。

山本啓さんソロライブ!

画像1

中身の濃~いトークで頭を使った後は、音楽に耳を傾ける癒しの時間。日本屈指のインストバンド「NABOWA」のメンバーとして活動する山本啓さんのソロライブが始まります。なんと山本さん、彦根市の出身だとか!

画像2

「こんにちは。NABOWAというバンドをやっています、山本啓です。さっきトークをされていた吾一くんのお店では何度もライブをさせてもらいましたし、2019年にはONE MUSIC CAMPにも出演させてもらいました。いつもは全国を回りながら年間100本ぐらいライブをしているのですが、こんなにもずっと滋賀にいたのは今年が初めて。湖岸でバーベキューをしたり、琵琶湖を一周しながら映像を撮ったりして、改めて滋賀ってきれいなところだなと思っています」

画像3

「今からやるのは、自分が弾いた音をすぐその場で録音して、そこにフレーズを重ねていくというスタイルのライブです。初めての方は不思議な感じがするかもしれませんが、少しずつ曲ができ上がっていく様子をゆっくりと楽しんでもらえればと思います」

画像4

1本のギターの音から始まったライブは、山本さんの言葉通り、さまざまなメロディがにじんで重なる幻想的な旋律へ。

画像5

直前に琵琶湖の話を聞いたからか、短く繰り返すフレーズはキラキラ光る水面を、ゆったりと流れるメロディはその上を進んでいく舟を思わせます。

酒蔵に響く音は格別で、音楽が場の雰囲気をガラリと変えるのを目の当たりにしたひと時。客席からは「どうやって演奏されてるの?」「ライブで聴けてよかった」と感動の声が上がっていました。

ゲスト3名のクロストーク!

画像6

休憩をはさんで、ここからは主催者チームとゲスト3名のクロストーク。お互いの話で気になったところや、もっと聞きたいことを自由に話し合ってもらいます。

画像7

「僕はフェスってぜんぜん行ったことがない。でも深川さんの話を聞いて、純粋に楽しそうだなと思いました。僕は12年間酒づくりに関わったのですが、長くやっていると、世の中には日本酒を飲む人しかいないという錯覚に陥ってきます。そして、お酒好きをどうやって喜ばせるかという考えに集中してしまうんですね」と池島さん。

画像8

「でもいざ発酵食品の店を始めてみると、僕のお客さんにはお酒が飲めない人も小さいお子さんもたくさんいて、いつの間にか視野が狭くなっていたことに気づきました。音楽好きでなくても楽しめるフェスのお話を聞いて、自分とは違うフィールドでも共通する考え方があるんだなと、とても勉強になりました」

画像9

「日本にはもともと祭りの文化があるように、私達のフェスもいろんな人が気軽に集まって楽しめる場にしたいなと思っています。この雰囲気が好きだから、ご飯がおいしいから、思いっきり遊びたいから、いろんな楽しいを求めて来てもらえたらと思っています」と深川さん。

画像10

ここで主催者チームの岡山さんが「ひとつの価値だけでなく、いろんな楽しみ方を用意しておくことで、来る人にとって魅力的な場がつくれるのかもしれませんね。これは今計画中の診療所にも当てはまるのではと思いますが、徳ちゃんはどう?」と、徳田さんにマイクを向けます。

画像11

「医療を受けるんだ!という強いモチベーションが積み上がらないと、病院に来ない方はたくさんいて。その結果手遅れになったり、病院に行くこと自体にネガティブな印象を持たれていたり。だから病院という場を再定義するつもりで、『楽しそうだと思って行ってみたら、それがたまたま診療所だった』というゴールを目指して今動き始めているところです」

画像12

「今日はそのスタートダッシュのつもりで、僕が楽しそうだと思うことをジャンルを問わず寄せ集めてみました。みなさん活躍されているステージはバラバラ、共通言語がない中で上手くいくのか実はすごく不安でしたが、実際に話してみるとベースになる価値観は共通しているなと感じています。僕がやりたい形は間違ってなかったと気づけて、すごく嬉しかったです」

画像13

ここで、「僕は味噌づくりとフェスづくりって、実は同じなんだと思います」という宮本さんの発言に注目が集まります。

「味噌づくりでは、いろんな菌や材料が反応し合って一樽のおいしい味噌ができる。フェスは、それぞれに違う楽しみを求めて集まった人達の熱気からそこにしかない場が生まれる。だから味噌づくりで大事なことは、フェスづくりにとっても、場づくりにとっても大事な要素なんじゃないでしょうか」

画像14

「本当に音楽だけ好きなら、ひとりで部屋にこもって良い音響で音楽を聴いていたらいいですよね。でも、フェスに行く人ってそうじゃないと思うんです。キャンプができる、子連れで楽しめる、新しい発見が期待できる、いろんな『この指とまれ』を目掛けて集まっているんじゃないでしょうか。みんな、好きなものってひとつじゃないですもんね」と続けた宮本さんの言葉に、みんながうなずきます。

画像15

「新しい発見だったりハッピーだったり、伝播する何かが空気中にあって、それをとらえながら場をつくっていくことが大事だということが見えた、貴重な時間だったと思います。今日はみなさん、ありがとうございました!」という岡山さんの言葉と盛大な拍手で、約5時間にわたる大、大、大充実のイベントは幕を閉じたのでした。

まとめ

画像16

それぞれに違う分野で活躍するゲストが集まった今回のイベント。見ている角度は違っても「場づくりには多様性と、自分自身も楽しむことが大事」という結論は同じだったのではないでしょうか。これからのみなさんの活躍、そして、どんなおもしろいことが重なり合って新しい場ができていくのかが楽しみです!

くわくわ企画では、毎月1回のマルシェをはじめ、たくさんの楽しい仕掛けやイベントを予定しています。おもしろそうだな、一緒にやってみたいなと思った方は、公式サイトにある各種SNSなどからぜひご連絡を!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?