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【クワガタ飼育】結局、添加剤は入れたほうが良いのか?

こんにちは!Stag Beetleです。

今回は幼虫飼育で使用する『添加剤』をテーマに書いていこうと思います。

クワガタ飼育初心者の方もいると思うので、先に添加剤について簡単に説明します。

添加剤とは、その名の通り幼虫のエサに添加する栄養素のことで、トレハロース麦芽ビール酵母タンパク質などが代表的な添加剤です。

これらを、崩した菌糸ブロックと混ぜてビンに詰めることで、添加剤入りの菌糸ビンを自作するブリーダーが大勢います。

何故そんなことをするのかと言うと、幼虫が大きく成長する(=大きな成虫になる)と考えられているからです。

しかし、実際に飼育してみると解るのですが、添加剤は入れたからといって、必ずしもクワガタが大きくなるモノではありません。
反対に、添加剤を入れなくても大きく成長させることも可能です。


では、「添加剤は無駄なのか?」というと、そうとも言い切れないのです。

添加剤を入れる主な目的は、下記の2つに大別できると考えられます。

1.栄養価の高いエサ(添加剤)を幼虫に食べさせること
2.添加剤により菌糸を活性化させること

前者は、幼虫に高栄養のエサを食べさせれば大きく育つという考え方でイメージしやすいですね。

後者は、菌糸に栄養を与えて活性化させることで、オガの腐朽を促すという考え方になります。
クワガタの幼虫は、腐朽した広葉樹を食べますから、菌糸を活性化させることで食べやすいエサにするということです。

ちなみに筆者は後者寄りの考えで、菌糸が活性化することでオガの腐朽が早く進み、その結果、幼虫にとって吸収しやすくなるから大きく成長する』のだと考えています(あくまでも考察です…)。

筆者の場合は上記のような考えがあって、食性の弱い初令~2令幼虫期には添加剤入りの菌糸ビンに、成長して食性が強くなった3令幼虫以降は添加剤を使用しないで菌糸の持ちを良くするなど、種類や成長のステージによって使い分けておりました。

ですが、最近は添加剤にかかるコストや手間を考えると、それに見合った効果が得られているのか疑問ということもあって、もっぱら添加剤不使用の飼育にシフトチェンジしています…。

実際に、添加剤不使用でもスマトラヒラタは104mm、グランディスオオクワガタは88mmが出ていますから、添加剤の有無よりも飼育環境(温度・湿度)の方が重要なのかなと考えています。

もちろん、何をどの程度添加するかによっても効果は変わってくるとは思います。

ですが、同じ環境でも添加剤の種類や量が異なれば、エサの状態も変わってくると思うので、飼育環境といかにマッチした配合を見つけられるかが、飼育のポイントになるのではないでしょうか?

なお、あまりにも高添加のエサは幼虫が死んでしまう原因になります。

人工飼育下で累代されて、高添加のエサに慣れた血統なら問題ないかもしれませんが、そうでない血筋の個体だと全くエサを食べられず、いわゆる「菌糸に巻かれた」状態で死亡することがあります。


趣味とは言え、人間の都合で飼育する命ですから、1頭1頭大切に飼育していきたいものですね。

いろいろ書きましたが、同じ種のクワガタでも高添加が大丈夫な系統とダメな系統がいるということだけでも理解していただければと思います。

それではまた!

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