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Ubuntu 20.04にVivado 2020.1をインストールしたい

2021/03/24現在、Xilinx社のVivado Design Suite - HLx Editionの最新版は2020.2。下記の本で想定している2020.1のリリースノートによれば、サポートしているOSは、Microsoft Windows 10では、 1809 update、1903、1909 update、Ubuntuでは、16.04.5、16.04.6、18.04.1、18.04.2、18.04.3、18.04.4 LTSを想定している。しかし、用意したPCは、Ubuntu 20.04なので、サポート外。

Xilinx社のダウンロードページにある2020.1のインストーラのbinファイルをUbuntu 20.4で実行したら、対応したOSでない旨のメッセージが表示される。それを無視して、インストールを続けると、GUIインストーラが起動しない。

このトラブルは、下記のサイトの方法で解決できた。

解決法は、 /etc/os-releaseのファイルに書かれているVERSIONを下記のようにサポートしているバージョンに書き換える。再度、インストーラのbinファイルを実行すると、GUIが起動し、インストールを続行できた。

VERSION="18.04.4 LTS (Bionic Beaver)"

インストーラがダウンロードするファイルは約18GBあり、ダウンロードに40分以上と見積もりが表示されていた。speedtestによるダウンロード速度は500MB/sなので、Xilinx社のダウンロードサイトが重いのかもしれいない。インストールにも時間がかかりそうだったので、一晩、放置した。ダウンロードからインストールまでは全自動で、途中で入力を求められることはなく、朝には、インストールが完了していた。インストール完了までの正確な時間はわからない。

(追記)別のPCでしたところ、ダウンロードに31分、インストールに50分だった。Optimize Disk Usageの時間は不明。

なお、前回は、インストールするドライブのセクタサイズを間違えて、ディスクを無駄に消費した(下記)。今回は、事前にインストールするドライブをext4でフォーマットしたので、セクタサイズは4KBのはず。インストール後は約50GBのディスクを消費していた。

インストールが完了したので、 /etc/os-releaseのVERSIONを元に戻した。ケーブルドライバをインストールした。

$ cd [Xilinxへのパス]/Xilinx/Vivado/2020.1/data/xicom/cable_drivers/lin64/install_script/install_drivers
$ sudo ./install_drivers

そうすると、不安になりそうなCRITICAL WARNINGのメッセージがでたが、無視した。

INFO: Installing cable drivers.
INFO: Script name = ./install_drivers
INFO: HostName = bta
INFO: Current working dir = /mnt/SanDisk/tools/Xilinx/Vivado/2020.1/data/xicom/cable_drivers/lin64/install_script/install_drivers
INFO: Kernel version = 5.8.0-44-generic.
INFO: Arch = x86_64.
Successfully installed Digilent Cable Drivers
--File /etc/udev/rules.d/52-xilinx-ftdi-usb.rules does not exist.
--File version of /etc/udev/rules.d/52-xilinx-ftdi-usb.rules = 0000.
--Updating rules file.
--File /etc/udev/rules.d/52-xilinx-pcusb.rules does not exist.
--File version of /etc/udev/rules.d/52-xilinx-pcusb.rules = 0000.
--Updating rules file.
INFO: Digilent Return code = 0
INFO: Xilinx Return code = 0
INFO: Xilinx FTDI Return code = 0
INFO: Return code = 0
INFO: Driver installation successful.
CRITICAL WARNING: Cable(s) on the system must be unplugged then plugged back in order for the driver scripts to update the cables.

続いて、下記を~/.bashrcの最後に追加した。このスクリプトは、VivadoやVitisに必要な環境変数など設定している。

source [Xilinxへのパス]/Xilinx/Vivado/2020.1/settings64.sh
source [Xilinxへのパス]/Xilinx/Vitis/2020.1/settings64.sh

シリアルポートを使うため、自分をdialoutグループに追加する。

$ sudo gpasswd -a [自分のアカウント] dialout

PCを再起動して、コマンドラインからvivadoを起動すると、エラーがでて、vivadoが起動しかった。

$ vivado
application-specific initialization failed: couldn't load file "librdi_commontasks.so": libtinfo.so.5: cannot open shared object file: No such file or directory

これについては、下記のサイトに解決法があった。

具体的には、下記のコマンドを実行する。ファイルが足りないのが原因ようだが、これはUbuntu 20.04はサポートされていないからか。

$ sudo apt install libtinfo-dev
$ sudo ln -s /lib/x86_64-linux-gnu/libtinfo.so.6 /lib/x86_64-linux-gnu/libtinfo.so.5

この後、vivadoをコマンドラインから実行すると、

Could not locate Quick Help files. Quick Help will not be available.

というエラーメッセージがでるが、OKをクリックすると、GUIが起動した。インストール時に、Quick Helpを入れ忘れたのかもしれない。また、vitisもコマンドラインから起動すると、GUIが起動した。こちらは、エラーメッセージはでなかった。

vivadoとvitisの動作確認は、次の機会に。