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新興VTuberプロジェクト「ぶいせん」が来るかも、というか来てくれっていう話

 2020年11月時点で1万3000人以上(ユーザーローカル調べ)、2021年現在も新人が登場し続けているVTuber。相変わらず多産多死ではありますが、そんな状況の中で最近デビューした「ぶいせん」が気になるので備忘録的にエントリー。

「ぶいせん」とは?

 「ぶいせん」とは、「朝ノ姉妹ぷろじぇくと」(朝ノ瑠璃朝ノ茜)の企画・運営を手がけるノリ氏が新たに個人で立ち上げたVTuberプロジェクト。現在は一期生として鬼ヶ島ぴぃち蒼海セイラ屋敷シエル酵穣桃桜の4人が2021年3月末にデビューしています。

ぶいせんとの他のVTuberグループの違い

 下記のオーディション説明会動画でくわしく解説されていますが、同プロジェクトではまず、運営側が用意したアバターを著作権ごと演者に提供。代わりに運営は演者から収益の一部を「技術提供料」として受け取ります。言うなればノリ氏(運営)がエンジェル投資家的なポジションでリスクを取る仕組みです。

 VTuber運営において「アバターの権利を誰が持つか」はけっこう面倒な問題で、企業系VTuberの場合は企業側が各種権利を保有しているケースがほとんどです。
 それゆえ、演者が事務所やグループを移籍する場合は既存のアバターを捨てて、新たなアバターでいちから活動する必要があります(いわゆる“転生”)。いちおう過去にはアバターごと事務所を移籍した例もあるのですが、現状では例外的な扱いにとどまっています。
 また、歌手活動を行うVTuberで自ら作詞・作曲まで行う場合、楽曲の権利帰属などでも通常の歌手・アーティストとは異なる契約や仕組みが必要です。

# 事務所移籍やフリー転進については、例えばプロスポーツ界で見られる移籍金制度の導入などで将来的には解消されるかもしれません。

 一方、ぶいせんではノリ氏がすべての初期投資リスクを追うことでこのハードルをクリアしています。しかもこれだけのリスクを取っておきながら、キャラクターデザイナーやLive2Dモデラ―も名前・実績のある人が担当しており、ノリ氏の本気度と覚悟のほどがうかがえます。

 ともあれ、VTuberになりたい演者側にとっては非常に魅力的なプロジェクトではないかと。そのぶんオーディション合格のハードルも高いでしょうが……。

ぶいせん一期生メンバーについて

 現在活動中の一期生ですが、4人のタイプがバランスよくバラけている点に戦略的な手堅さを感じます。個人的な所見としては鬼ヶ島ぴぃち=ゲーム実況者、蒼海セイラ=メンヘラ女子高生、屋敷シエル=バイリンガルフランス人(日仏)、酵穣桃桜=歌うま派遣OL、といったところ(演者自身の属性は配信で本人が発信した情報が元なので、事実かどうかは不明)。

 一方、4人とも新人としてはかなり安定した配信をしてはいるものの、VTuber界全体でみると現時点ではまだ「多数いるVTuberの1人」でしかありません(新人なので当たり前ではありますが)。まずはファンを増やすこととYouTubeチャンネルの収益化に向けて、奇をてらわず堅実に活動を続けていってほしいですね。
 ちなみに屋敷シエルは昨今増えつつあるマルチリンガルVTuberでは珍しくフランス語使いなのが目を引きますが、配信ではあまりフランス語は使っていないようです。

ぶいせんは安心して「推せる」のか?

 多産多死のVTuber業界なので休止・引退のリスクは常につきまとうわけですが、主宰であるノリ氏が掲げるビジョンに沿って各人が活動していくのであれば、比較的安心して推していけるのではないかな、と個人的には思っています。
 初配信は4人とも30分以内なので、まずは誰かの配信を一度見てみてはいかがでしょうか。この先には二期生も控えているらしいので、今なら箱推しも含めて古参リスナーになれるチャンスもあります(笑)。

 個人的にはぶいせんというプロジェクト自体(&ノリ氏)が成功することを願っているので、プロジェクトそのものを継続的に応援できる仕組みがあると嬉しいのですが……。CAMPFIREのCAMPFIRE Communityとか。

(2021/4/24追記)リアルコラボ開始

 さっそくリアル居酒屋とのコラボを始めたようです。フットワーク軽いなー。しかし限定100枚だと来週末まで残ってなさそう……。

(2021/5/4追記)となりける氏に紹介していただきました

 酵穣桃桜、鬼ヶ島ぴぃちのアバターデザインを手がけるとなりける氏が当記事を紹介してくださいました。ありがとうございます。

※サムネ画像はぶいせん公式Twitter投稿から引用

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