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皇室のみやびー受け継ぐ美

 皇居三の丸尚蔵館開館記念展「皇室のみやびー受け継ぐ美ー」が2023年11月3日(月・祝)より2024年6月23日(日)まで皇居東御苑内、皇居三の丸尚蔵館にて開催される。
 2023年11月に開館30周年を迎える三の丸尚蔵館が、装いを新たに「皇居三の丸尚蔵館」として開館することを記念しての開催だ。
 約8か月にわたって開催される本展では、「皇室のみやび」をテーマに、同館を代表する多種多彩な収蔵品を4期に分けて展示する。
 「幅広い時代、地域の品々をご覧いただくことが出来ることになり、長年にわたる皇室と文化との関わり、その美に触れて頂ければ幸いです」と島谷弘幸(しまたに・ひろゆき)独立行政法人国立文化財機構理事長は2023年9月29日(金)に東京国立博物館で行われた報道発表会で語った。

島谷弘幸・独立行政法人国立文化財機構理事長(皇居三の丸尚蔵館準備室長)


 朝賀浩(あさか・ひろし)皇居三の丸尚蔵館副館長兼学芸部長は「4期に分けて、三の丸尚蔵館所蔵品のエッセンスを紹介します」と述べた。
 第1期(2023年11月3日ー12月24日)「三の丸尚蔵館の国宝」では、国宝《蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば》など、近年指定された国宝4件を公開する。《蒙古襲来絵詞》について、朝賀学芸部長は「13世紀後半に実際に起こった東アジアでの大事件で、文永そして弘安の役といわれる襲来を描いた作品です」と説明した。

  
 
 
 

 第2期(2024年1月4日ー3月3日)「近代皇室を彩る技と美」では、重要文化財・海野勝泯(うんのしょうみん)《蘭陵王置物(らんりょうおうおきもの)》、横山大観《日出処日本(ひいづるところにほん)》といった、近代日本のすぐれた美術工芸品のほか、明治・大正・昭和の天皇皇后両陛下ゆかりの品々を紹介する。《日出処日本》は高さ2.5メートル、幅4.5メートルの大作で、富士と朝日が描かれている。

 
 
 

 第3期(2024年3月12日ー5月12日)「近世の御所を飾った品々」においては、国宝・藤原定家《更級日記》など、近世までに京都御所や宮家などに伝えられてきた品々を展示する。「御在所(ございしょ)」とよばれる京都御所伝来の作品を中心に紹介されます、と朝賀学芸部長。《更級日記》は2022年に国宝に指定されたもので、最古の写本です。

 
 
   


 第4期(2024年5月21日ー6月23日)「三の丸尚蔵館の名品」では、国宝・狩野永徳《唐獅子図屏風》、国宝・伊藤若冲《動植綵絵(どうしょくさいえ)》と言った、皇室にもたらされた数々の名品がお目見えする。朝賀学芸部長は「《唐獅子図屏風》は毛利家から明治天皇に献上されたものです。大きい作品なので30年の三の丸尚蔵館の歴史においても一度しか展示されたことがありません」と語った。

  
 

 休館日は毎週月曜日。ただし月曜が祝日または休日の場合は開館し、その翌平日が休館。2023年12月25日(月)~2024年1月3日(水)および展示替え期間・その他諸事情により臨時休館する場合あり。
 開館時間は午前9時半から午後5時まで(入館は午後4時半まで)。ただし、11月7日(火)は午後4時に閉館。入館料は一般1000円、大学生500円、高校生以下および満70歳以上は無料。
 事前の日時指定予約が必要となる。
 問い合わせは050-5541-8600(ハローダイヤル)まで。展覧会特設ページはhttps://pr-shozokan.nich.co.jp/

三の丸尚蔵館外観

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