層せん断力Qと各階地震力Pの違い

層せん断力Qと各階地震力Pの違いについて、書きました。

基準法では各階の層せん断力Qiを求める式が規定されています。
Qi=Co×Ai×Z×Rt×ΣWi
 Co:せん断力係数、Ai:地震力の高さ方向の分布係数、Z:地域係数、
 Rt:振動特性係数、ΣWi:当該階より上階の重量

勘違いしやすいのですが、Qiは外力では無いです。
各階の外力はPiです。
Piは各階震度Ki×各階重量Wi(=各階加速度ai×各階質量mi)です。

物理的には各階Piを求めてPiの累計がQiになる、という順番だと思います。
ですが基準法の式では、いきなりQを求める式で、
PはQから結果的に逆算される数値になっています。

参考に3階建てを想定してQiとPiを計算した結果です。(W,Aiは適宜仮定)
左下の図、Qiを各階に加えている、のは間違いで、
右下の図、Piを各階に加えた結果、各階のせん断力がQiになっているのが正です。Pは外力、Qは内力です。

3階建てモデルでのQi,Pi算定

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