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ホワイト企業で働きたい

自分が働くなら、ホワイト企業で働きたい。
そう思っていたから、必然と考えていた教員という夢を捨て、今は一般企業でホワイトすぎる労働環境と十分すぎる給料を貰いながら働いている。

労働環境というのは、とても分かりやすい指標だ。
残業代が出ないのに働く。働けど働けど給料が少ない。職場の人間関係が悪い。
全て、明らかにブラック企業の特徴だ。

では、自分の身体で考えてみるとどうだろう?

母親の胎内で受精して、細胞分裂を繰り返し始めた瞬間から、私たちの身体は働き始めている。心臓は24時間365日、一秒たりとも鼓動を止めない。
働いたからといって給料が出るでもご褒美があるわけでもない。私たちが食べ過ぎれば、内臓はより多く働かなければいけないし、他の何かが代わりに働いてくれるわけでもない。調子が悪いからといって有給休暇を取ることもできないし、職場を変えることもできない。
私たちがただ普通に生きているだけで、身体は十分にブラック企業だ。

ホワイト企業で働きたいのに、自分の身体にはブラック企業を強いていることに矛盾を感じたのは、つい最近。

旅行に来たのだから美味しいものを沢山食べようと、脂身たっぷりの焼肉をたらふく食べ、お腹が空いているわけでもないのに、お祭りだからと出店でフランクフルトや大判焼きを食べた。さらには、親友と久しぶりに集まったからと朝日が昇るまでしゃべり倒し、睡眠時間が短くなった。

どの出来事もとても楽しくて、写真を見返すだけでニヤニヤしてしまう。
しかし、この旅行で残ったのは楽しい思い出だけではなく、身体の不調と少し肥えたお腹もだった。
不摂生を続けていれば、調子が悪くなることも太ることも必然で、ブラック企業で働き続ければ、体調を崩して病気になることと同じだ。

自分だけじゃなく、自分の身体にとって、せめて少しでもホワイト企業でありたい。
そんなことをふと思い、ここに綴る。


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