ウルトラマンの必殺技「ウルトラ水流」が、人類未経験の極寒地獄を呼ぶ!
ウルトラマンが両腕を伸ばし、手のひらを合わせて力を込めると大量の水が噴出する。これがウルトラ水流だ。 「手から水を出すだけ」というシンプルな技で、しかも全エピソード39話中、たった2回しか使われていない。
にもかかわらず、スペシウム光線の次くらいに有名なのは、気の毒な怪獣№1のジャミラ(注1)をこれで倒したからだろう。ジャミラは、水のない星に置き去りにされた宇宙飛行士が姿を変えてしまった怪獣で、水に弱かったのだ。そんなジャミラに水をかけて、悶絶死させるって……。
もう一度は、オイル怪獣ペスターが起こした石油コンビナートの大火災を消し止めるために使っている。消防の人たちも全力を挙げて消火にあたっただろうから、それでも消えなかった火災を一瞬で鎮火させたのだとしたら、その威力は絶大だ。
では、このウルトラ水流を実際に使用したら、どんなことが起こるのだろうか? 単純な技だからたいしたことにはなるまい、と思ったら大間違い。たった1回放っただけで地球を滅亡の危機に追い込む、禁断の武器だったのである!
◆威力がありすぎる!
ウルトラ水流の威力はどの程度なのだろう?
第13話「オイルSOS」(注2)で、ペスターに襲われた精油所は神奈川県にあり、その所長は「管内の消防車をすべて出動させろ。東京からも応援を呼べ!」と叫んでいた。すると神奈川県と東京都の消防局が全力で消火活動にあたったのだろうが、劇中の人々は「まるで効果がない」と嘆いていた。
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