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爪と涙

下山して爪を切っててふと思い出すことがあった。
嫁は爪をすぐかじかじしてなくしてしまってたから、私からネイルをしよう!って明るく提案した。
嫁もすごい嬉しかったらしくどんどん爪ものびてネイルが土曜日に控えてた金曜日の朝だった。

多分行ってきます、行ってらっしゃい、を交わした時にふと嫁の爪をみたら完全になくなってた。またカジカジしてたらしい。

手を握って嫁の爪をマジマジ観察したら完全になくなってた。

28くらいだったかな。

はじめて人の前で完全に崩れ落ちてしまって泣いてしまった。会社行かなければなのに、ごめんねごめんねと言いながら泣いた。

ただ私の何が悪かったかは未だにわからない。

順風満帆に行き始めたと思った矢先に未だになにかわからない。


その頃からかな。


人は無力だし言葉や行動では何も変えられないって諦めに似た闇がせまってきてた。

闇が覆うのは早かった。

なんて事を爪を切りながら思い出してた。

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