二八さんとふくさん
二八さんとは僕の父方のおじいちゃん、2番目なんだか8番目なんだかわからない名前ですが、いつも穏やかな顔をしている人でした。
じいちゃんとばあちゃんは佐賀県から北海道のトマムに開拓民としてやってきました、僕の父さんは9番目の子供でこのトマムで生まれました、
当時の堤家は林業をしていたそうで父さんの子供の頃の楽しみといえば倒した原木を山から里に運ぶ時に馬ソリにのせてもらう事だったそうなので相当ワイルドな生活だったのだと思います。
そんな堤家のばあちゃんはふくさんといいます、いつも姿勢がよくて微笑んでいた記憶があります。
ふくさんはしつけに厳しい人で
「帰ってきたら父さんに叱ってもらいます!」が決め台詞だったらしいです。
でもこれサザエさんでよく聞くフレーズだなと思い
父さんに聞いてみたんですよね「ばあちゃんは叱らなかったの?」って
父さんによると実際怒るのはばあちゃんだったそうで、じいちゃんは帰ってきて「気をつけなさい」と厳しい顔で一言いうと一件落着するという流れだったらしいです。
僕はとてもよく出来た役割分担に思えたのですが、父さんはこの「夫をたてるスタイル」はじいちゃんにとっては窮屈だったのではないかと
父曰く「小さい子供の前でくらいデレデレしたり甘やかしたりしたかったんじゃないかな、オレが山に仕事にくっついてくとすげぇ嬉しそうで釣り竿持ってきてたりしてたもんな」との事。
僕が覚えてる限りでは、いつもばあちゃんが「あれしなさい、これしなさい」と言っていて、じいちゃんは「うん、はい、わかりました」って答えていたのを思い出します。子供のいないところでは仲良くこんな感じで話していたのかもしれません。
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