オタク作家は分譲マンションの夢を見るか8

Phase8:自己資金ゼロは可能なの?

分譲マンションや戸建ての自住宅を購入する際に話題に上がるものとしては、『家賃を払い続けるくらいなら、その分を月々の支払に回せばいい』とか、『自己資金ゼロでも購入は可能』とかというもの。

前者は資産というものを考えた時は、確かにそうだと思うことなんだけど、後者はかなり無理があるというのが、実際に購入を考えて思ったことだった。

まず僕はサラリーマンではないということで自己資金ゼロ購入は最初から無理となる可能性もあるのだけど、中古物件を買う場合は、ほぼ誰もが間違いなく無理になる。というのは、仲介手数料の半額を最低でも先に支払う必要が出てくるし、着手金の問題も出てくるから。

仲介手数料の計算については、こちらのサイトを参照してね。

着手金についても、先に支払う必要性がある。中古物件の場合は、物件価格の5~10%くらいが基本相場であり、この金額は仲介してくれる営業さんによってかなり上下する。新築の場合は、比較的安くて申込金という形で支払うわけだけど、だいたい10万前後というのが相場。

この段階で、新築の場合は最低でも10万は用意していないといけないことになるので、すでに自己資金ゼロの謳い文句は崩壊することとなる。

新築の購入を考えていた時だけど、手持ち資金がないと銀行側の貸し出し金額が減少してしまうことにある。メガバンク系で6割なら貸せますとか言われるけど、残りの4割はどうすりゃいいの? となる。当然、他の銀行と掛け持ち返済を計画することになるわけだけど、そうなると月々の支払金額が跳ね上がり、自分の首を絞めることになる。

最低でも、購入希望物件の1割~2割の金額を持っていないと、購入は難しいという現実があり、自己資金ゼロはあり得ない話になる。

正しくはあり得るのだけど、それは自己資金はゼロだけど、親からお金を借りて自己資金ゼロということ。これが現在の不動産業者が口にする自己資金ゼロなんじゃないかなぁ? と、僕は推測している。実際、新築物件購入を考えていた時、営業の人に親から借りられませんか? と何度も言われたことがあるから、ほぼ間違いじゃないだろう。

諸経費込みでの金額を銀行から借りればいいじゃない? ということも考えられるけど、こちらも中古物件ではほぼ無理なのが現実。銀行がお金を貸してくれる時は物件の売買契約日になるために、それ前の着手金の支払に充てることはできない。そのための諸経費ローンなんてものがあるらしいけど、それを借りる利率は当然高い。

さらに、新築物件の場合は諸経費の中に組み込まないと後で大変になってくるのが、修繕費積立金の問題。こちらはマンションだけだと思うけど、数ヶ月分(あるいは1年分)の積立金を前払いさせられる。だいたい40万くらいは手持ちで作っておかないと無理になる。

さらに噂でしかないけど、諸経費ローンが先に来た場合、住宅ローンの本審査の時にローンありになってしまうために、それで選考が厳しくなって本審査が通らなかったという人がいるらしい。つまり、諸経費ローンの利息払い損が発生する可能性がある。これまでネットの噂のことごとくがハズレだったことから、あくまでも噂でしかない可能性もある。でもまぁ、あり得ない話じゃないよね。

ということで現実的な問題を考えると、手持ち資金として購入物件の1~2割は作っておかないと無理で、その後の生活を考えると多少の蓄えは必要ということになる。家具とか新調しないとならないし、なによりも引っ越し代がかかるでしょう?

ということで、自己資金ゼロでの購入はまず不可能というのが僕の結論だった。

ちなみに、最初に購入を検討した物件で僕の後ろで購入を検討していたご夫婦を、後日、別の不動産会社で偶然にも見かけた。確か、旦那さんが契約社員で奥さんがパートさんという方(ウチの奥さんのバカじゃない? 発言に反応されたご夫婦)だったけど、中古物件の情報を熱心に見ていたということは、あちらも新築購入を諦めたか、あるいは申請したけど断られたかのどちらかということ……。

どの程度の自己資金を用意していたのかは知らないけれど、やはりフリーランス同様に契約社員さんたちも、不動産購入は厳しいのが現実なのね……と思ってしまった。

Phase9:そして僕は購入出来るの? 出来ないの?

Coming Soon!!

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