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歯を抜いた話 両側抜歯時に用意してよかったものなど

概要

上下左右の親知らずを抜きました。上の両側2本、下の両側2本の合計2回に分けての抜歯です。
抜歯体験のレポはそれぞれ「歯を抜いた話 上の歯編」「歯を抜いた話 下の歯編」をご覧下さい。

さて、私が抜歯についての情報を集める際、「両側の抜歯」後のケア、特に食事に関しての情報があまりありませんでした。
そこで、私の体験を元に、抜歯前から抜歯直後、痕が治るまでの経過で、用意してよかったもの、あまり役に立たなかったものなどを、まとめて紹介したいと思います。
同じ形で抜歯する人が情報を集めるのに、役立てば良いなというのがこの記事の目的の一つでもあります。

リンクを貼っていますが、アフィリエイトとかではないので安心して購入してください。

用意して良かったもの

液体タイプの介護食

抜歯直後の食事として、さらさらした液体タイプの介護食が大変便利でした。液体タイプなので全く噛まずに飲み込めること。さらに量が少なめで高カロリーなので飲み込む回数を減らすことができるなどのメリットがあります。
抜歯後の穴には血が貯まり、血餅という血の塊ができて、かさぶたのような役割をして血を止めたり組織を修復します。
しかし、飲み込む回数が多いとそれだけ血餅を剥がしてしまう機会が増えるので、なるべく少ない回数で食事を終えることができたほうが良いです。
あと、口の中が腫れていて歯磨きしにくくても、液体タイプであれば水に流れやすく、歯磨きができないリスクを少しでも減らしてくれるかもしれない、というのも液体タイプの利点です。

身近で手に入る液体タイプの介護食としては、クリミールメイバランスが挙げられます。

クリミール。テトラパックに入っています。
画像引用元:https://www.clinico.co.jp/ec/products/detail/150
メイバランス。カップに入っています。
画像引用元:https://www.meiji.co.jp/meiji-eiyoucare/products/nutritionfood/meibalance_mini/index.html

私もこの2種類を用意しました。
(有名なのはエンシュアだと思いますがあれは処方箋がないと買えなかった気がします)

それぞれの特徴を挙げると

  • クリミール価格が安い(1個200円くらい。2個で1食分の栄養)。ミルクっぽい味のものが8種類、もっとすっきりした味わいのものが4種類ある。パックタイプなので、血餅がついている間はストローを使わずパックの上部を平らにしてハサミで開いてコップ状にして飲むほうが安全。

  • メイバランス:価格はそこそこ(安くて250円くらいなので1食500円)。たぶんクリミールより種類が多い? 容器がカップ状なのでストローを無視してフタのアルミを剥がせばそのまま飲める。クリミールよりも売っている店が多い。

両方に共通する利点としては「コーンスープ味があり、甘い味に飽きた時に舌に優しい」ということでしょうか。

完全メシスムージー

画像引用元:https://www.nissinkanzenmeshi.com/detail/smoothie_green.html
グリーンスムージーが一番手に入りやすかったです。いちごやマンゴーも美味しいです。キャラメルラテは見たことないです。チョコっぽいやつは終売になってしまいました。

液体タイプの介護食より若干価格は高い(安売りのものはメイバランスと同じくらいの価格だったりする)ですが、介護食よりも低カロリーで量が多いく、お腹が満たされます
あとペットボトルタイプなので持ち運びが便利です。

PERFECT VITAMIN 1日分のビタミンゼリー 食物繊維 | 商品情報

画像引用元:https://www.house-wf.co.jp/products/detail.php?cd=089091
癖がなくてとにかく食べやすいです。

完全メシスムージーよりさらに多く、また食物繊維の量も多いです。タンパク質が入っていないので牛乳などで補う必要あるでしょうが、少食な女性のお昼ご飯とかならこれ1本で足りるかも。
この商品は吸うタイプのゼリーなので抜歯時には地雷ぽい食品ではあるのですが、吸わずに飲む方法があります。
口の両端を開けたまま、唇の先でストロー部を加えて、手で押すと、ストローの先端からでろーんとゼリーが出てくるのでそれを飲み込むイメージです。

豆腐

お豆腐です。画像とかリンクとかないです。
数日間介護食とかゼリーとかで過ごすと、無性にタンパク質が食べたくなってくるんですよね。
そんなときに、ドロドロに潰したお豆腐に生姜とにんにくと、醤油などを混ぜて飲むと多少タンパク質欲が解消されます。
潰しが甘くても飲み込みやすいので、絹ごしがおすすめです。

ワンタフト歯ブラシ2種

システマデンタルタフト 歯周ポケット集中ケアクリニカアドバンテージ デンタルタフトとの二刀流です。このほかに普通の歯ブラシも使うので三刀流です。三刀流なのに全部口に入れる。

システマデンタルタフト 歯周ポケット集中ケア

画像引用元:https://systema.lion.co.jp/product/ex/dentaltaft.htm

これはその名の通り、歯周ポケットや歯と歯の狭い隙間を磨くのに役立ちます。毛先が細くてちゃんと歯周ポケットの中に入ります。
抜歯した歯の隣の歯は、けっこうシビアな状態になってますので、丁寧かつ抜歯痕を刺激しないように磨くには、このくらいの繊細さがあると助かるのです。

クリニカアドバンテージ デンタルタフト

画像引用元:https://clinica.lion.co.jp/product/advantage_taft.htm

こちらは主に奥歯の奥側など、普通の歯ブラシが届きにくい場所を磨くのに役立ちます。
ただ、抜歯時の使い方としては、「普通の歯ブラシ」と先ほどの「歯周ポケット用歯ブラシ」の中間のような形で、1本1本の根元近くの「面」を丁寧に磨きます。また、上の歯は鏡で見ながら磨くのも限界があるので、上の抜歯痕の近くを磨く時は、このような毛の少ない歯ブラシで恐る恐る磨くのが良いと思います。

無印良品のコンパクトヘッド歯ブラシ

画像引用元:https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550182925913

これは抜歯前に使用しました。
職場の洗面所が狭い&少ない&あまり衛生的ではないのもあって、普段職場では口をゆすぐ程度で、本格的な歯磨きはしていませんでした(※)。なので旅行用の歯磨きセットを職場に持っていきました。
無印のコンパクトヘッド歯ブラシの良いところは、ワンタフトに近い形状の毛の量なのに、市販のものよりかさばらない長さなことです。
また、ワンタフトではないので圧力が分散されて毛先が頑丈です。

※汚いと思われるかなと思ったんですが、ちゃんと調べたら、「働く女性の昼歯磨き実施率」は54%、男女含めると4割くらいみたいですのでここは正直に書きます。

使い切りタイプのマウスウォッシュ

こちらも抜歯前に使用しました。画像はサイトがなかったのでありません。
退社してから歯医者にいくまでの時間がシビアだったので、歯磨きは昼に行いました。そして夕方に口をゆすいで歯医者にGO、という感じでした。
コップがいらないので、これだけ洗面所に持っていけば良いので楽です。
細長いアルミパウチのものと、カップのポーションタイプのものなどがありますがお好みで。
カップタイプはそれ使って口もゆすげるので、出先で歯磨きできない時とかにも良いかも。

ワセリンのリップクリーム


画像引用元:https://www.kenei-pharm.com/baby-waserinlip/

これも抜歯前口の端を保護するために用意。なくても歯科衛生士さんに言えば塗ってくれるみたいですが。青いキャップの「ヴァセリン」ではなく、ベビー用品コーナーなどにある白色ワセリンのものが良いです。香りがしないので。

用意したけど意味があったかどうかわからないもの

口内炎の薬・ビタミンC錠剤

歯茎やそれを覆う粘膜を再生するには、おおよそ口内炎の薬が役立つのではないかなと思い、用意しました。あと歯茎はコラーゲンでできてるのでビタミンCも用意しました。

でも、そういうことをしても早く治るというエビデンスはないらしいです。あと歯槽骨の穴をふさぐためにカルシウムいっぱいとっても意味はないそうです。
まあ完全な状態になるまで半年から1年かかるみたいなんで……
でも傷の治りは早かったと思うんですよね。プラセボ効果でしょうか。

ただ、「食生活の変化によるにきび・口内炎防止」には役に立った気がします。「噛まない、介護食だけの食事」を健康な成人がやると、栄養が足りなくなると思うのですが、全然口内炎にならなかった。

デンタルリンス

歯磨きがまともにできない期間があると思い、少しでも口の中を清潔にできればと、デンタルリンスを用意しましした。(病院によってはコンクールが処方されるみたいですね。)
まあ、結局のところ、歯周病とか虫歯予防にちゃんと効果があるやつは、歯ブラシで磨かなければいけない(と使用方法にも書いてある)ので……あまり意味はなかったかと思います。
ちなみにノンアルコールのものです。高い奴は味が美味いです。飲んではダメですが。安い奴はなんていうか、味覚が壊れます。

よい子は独断でこういうことせず医師と薬剤師の判断を仰ごうね。

用意したけどあまり役に立たなかったもの

液体タイプ以外の介護食品

噛まなくて良いタイプ」「歯茎でつぶせるタイプ」「容易に噛めるタイプ」の3種類を用意しました。
内、「噛まなくて良いタイプ」「歯茎でつぶせるタイプ」については、食べるタイミングを誤り、あまり役に立ちませんでした。
役に立たなかったというか役に立てられなかったというか。

1回目の抜歯(上親知らず両側)の時には痛みは少なく、陰圧で血餅が流れてしまうのが怖かったのですが、その際に歯茎でつぶせるタイプを食べてしまいました。歯茎でつぶせても前歯でつぶせないので、奥歯を使えない常用では無意味でした。

2回目の抜歯(下親知らず両側)では、とにかく痛みが強く、下顎に何か触っても全体が痛いみたいな状況だったため、噛まなくて良いタイプでも、舌に載せると痛かったです。上顎の裏に塗りつけて飲み込んでなんとかなりました。

今振り返ると、痛みが少ない時に「噛まなくて良いタイプ」を、食べれば丁度良かったかもしれません。そして痛いときは液体タイプにするべきでした。

容易に噛めるタイプ」については、やわらかいので普通の食品よりは安全だと思います。ただ、最終的にはある程度奥歯で噛まないと美味しく食べられないと感じました。そして、奥歯で噛むと、どうしても抜歯痕に入り込みそうになります。普通の食品より安全というのは、このときのことですね。

ですので、位置づけとしては、普通の食品よりはマシかな、という感じです。
血餅がある程度固まるまでは、液体の介護食ですませても良かったのではないか、とも思います。

ただ、たとえリスクを冒してでも塩辛いものが食べたいという欲求は満たしてくれました。
特に、「歯茎でつぶせるタイプ」「容易に噛めるタイプ」は、味を感じにくくなった高齢者を想定しているからか、かなり味付けが濃くなっています。普通に美味しい、というやつです。

でも結局は豆腐をドロドロにして濃いめの味を付けて飲んだ方が安全で安いので……
豆腐だけでは飽きるとか、職場などの調理法が限られる場所で昼食に食べるとかなら、って感じですね。

カップタイプのゼリー

ゆるいやつであれば問題ないと思いますが、パウチタイプのゼリーと違って弾力があるものが多いので、油断すると口の中に陰圧を作ってしまい危険な感じがしました。

キシリトールキャンディー

画像引用元:https://www.bitatto-japan.com/business/11079/

おやつです。キシリトール100%の塊で、歯磨きした後も食べられるすごいやつです。おかげで1日のスケジュールで歯磨きをするタイミングが早くなりました。しかもおいしいです。
でも抜歯後の経過に役に立つわけではなかったのでここに貼っておきます。
(成分を見たわけではないのでなんとも言えませんが、レモン味から酸を想像してしまったのでミント味を買いました。)

まとめ

ということで、つらつらと紹介とか説明をしてきました。
これらの物品については、あくまで私個人の体験に基づいたものです。なので、他の人のケースに当てはまるかどうか全くわかりません。

特に、左右両方の歯を抜歯するケース片側のみ抜歯するケースでは経過が大きく異なると思います。
この記事の当初想定していた対象である「両側抜歯の人」場合でも、体質や抜歯する歯の状況によって変わってくると思います。

ですので、あくまで参考程度に留めて欲しいというのは大前提として、これから抜歯する人が、食べ物やケア用品を選ぶにあたって、この記事が何かの参考になればと思います。

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