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2022年全国大会④

富士塚スポーツ公園をあとにして、伊那スタジアムへと向かう。
大会グッズの売店はここにしかないので、お買い物したいという竹ちゃんのご要望。
すると、そこでは前回王者の世田谷クラブさんが試合をしている最中だった。
初めてみる世田谷クラブさんは、それはそれは打つチーム。
見てみたかったチームの一つなので、来る予定のなかったグランドに来たおかげで見れた試合、竹ちゃんに感謝。

この時間にホテル近くの飲食店を探す。
前日は贅沢にタクシーを使ったので今日は徒歩で行けるところがいいな。
中華料理店を見つけたので、当日16人という無謀な予約の電話をしてみた。
あっさりOKで助かった。

長いこと品定めする買い物中の竹ちゃんに、いいものはあったかと問うたところ、「あっちの店の方がいいのありますね!」って大きな声で店主の目の前で言ってしまうあたりが竹ちゃんらしい。

次に向かうのは綾乃ご所望の道の駅「南アルプスむら長谷」で、ここのクロワッサンが食べたいとのご希望。
風光明媚な道を30分ほど走って到着。
しかし残念ながらパンは予約でいっぱいだったのか売り切れだったのか、購入かなわず代わりにジェラートやソフトクリームを食べた。
中庭でジャージ姿の集団の立ち食いはなかなか目立つ。

一息ついたところで、本日は駒ヶ根インターの近くにとったホテルへと向かう。
移動中のバスの中で、明日寄れる観光地を検索。
自然豊かな長野県には、この団体に合うちょうどいいところが見つからない。
川遊びはばーばが危険、川下りは若者がつまらないかな、そば打ち体験は人数が多すぎてNG、それでいて大型バスで入れるところ。
りんご狩りくらいが妥当かな、若者はどうなんだろうかと悩みながらホテルに到着。

ひとまずチェックインを済ませて、各自シャワーを浴びる。
寸前で抑えたホテルのため、全員シングルということをその時に知った竹ちゃんの顔ったら。そろそろ一人で寝られるように訓練しないと。


明日途中下車予定の淺木・小嶋が運転手さんとの打ち合わせでロビーに下りる時間に合わせて私もロビーに下りた。
明日の出発時間やら諸々の打ち合わせが出来ていなかったので。
運転手さんも観光先探してみますと言ってくれてはいたものの、やはり結果は同じ。
あれやこれやと議論した結果、リンゴ農園でアップルパイ作りをするということに落ち着いた。

この議論が長引き、夕食に出かける時間になってしまった。
みんながぞろぞろと下りてくる。
美咲がコインランドリーを探して迷子になり、遅刻しそうだとラインが入る。
美咲から半泣き電話を受けた詩音が迎えに行く。
美咲に助けてもらうばかりだった詩音が美咲を助けることになるは。月日が経ったもんだ。

辿り着いたお店は2階の広間。
膝の悪いばーばに混ざって試合で膝を痛めた美咲も座敷用の椅子に腰掛ける。
20歳になったばかりの歩美ちゃんと、ひと足先に20歳を迎えた竹ちゃんもお酒を注文。
この日の乾杯は歩美ちゃんにお願いした。

あやてぃんの隣に座ったななみちゃん、ビールの注ぎ方を熱心に教え込まれている。
向かいに座る美咲からも指導が飛ぶ。
ソフトボールはあんなに上手いのに、ななみんはびっくりするほど不器用だ。
私も生ビールを数杯飲み干したのちグラスに注いでもらったが、足にビールを掛けて頂いた。もうすでに酔っぱらっているからそんなことはどうでも良かったが。

注文を取ったりお皿を集めたり、とにかくよく動く子だ。
心配になるくらい良く動くのだが、動いている方が落ち着くらしい。
今時こんな子がいるとは。
最初の料理の注文メモを握りしめて部屋を出てから、なかなか戻ってこないときは心配した。お店の方が皆中国の方で、メモは読めないらしく全部口頭で伝え直していたらしい。
16人分の飲み物と料理は膨大だった。その節はご苦労様でした。

宴会が進むに連れ、話題は若手の恋愛事情へ。
意外とばーばたちが一番食いついて、青木さんが遠い席から中腰になってまで話に耳を傾けていて笑ってしまった。
ばーばたちの結婚話にも話題が移り、町田さんの恋愛結婚はみんな納得顔で、今井さんの恋愛結婚にはみな驚き顔だった。

まだ交際経験のない子には、綾乃が「しっかり見極めや~」と先輩風を吹かせている。竹ちゃんの淡く切ない話にみんなしんみりしたものの、話のオチは全くそんな切ない話でもなくてズッコケた。
綾乃も詩音も結婚はまだ先らしい。
結婚式には呼んでねと、毎度同じお願いをしておいた。
もしその時が来たら、涙腺が緩くなった私は下手したら親よりも泣いてしまうかも・・・

前日の話題は同世代4人の絡み合う学校事情。
中学は美咲と紗央里が一緒で、綾乃とあやてぃんが一緒、
高校は綾乃と紗央里が一緒で、美咲とあやてぃんが一緒、
大学は綾乃と美咲が一緒で、紗央里とあやてぃんが一緒
今は別々のところで働きながら、こうして4人が一緒に同じチームでソフトボールしているのは奇跡というより運命だ。

5人の若者も同じ高校の先輩後輩含め、色々なところで繋がり合いながら今ここにいる。

このような場所(チーム)を作ってくれた大先輩方、繋いできてくれた先輩方には本当に感謝だ。
以前にも書いたが、この歴史あるチームを守り繋いでいかなくてはと、改めて心に誓った次第である。

さて、宴会は終了するも、楽しい夜はまだ続く。
カラオケ行こう!ってなって、綾乃が調べてくれたのか記憶にないが、お店まで住宅街を歩きながら誘導してくれた。
結構歩いた気がするけど、ようやく着いた店は22:30までと健全な営業時間のお店。
1時間半のカラオケタイムを楽しんだ。
帰りの歩きがしんどくてブツブツ言ってたら誰かが背中を押してくれた。
もえちゃんだったかな?覚えてなくてごめんなさい。ありがとう。

ホテルに戻ったらもう記憶がほぼないくらいにすぐに眠りについた。
翌日聞くと、若者は朝まで語り合っていたらしい。若いな。

遠征5日目、この日は砥部に帰る日。
勝ち上がっていれば試合会場にいたけれど、負けたからとすぐに帰るのも勿体ない。
7年前は主婦の要望で、負けた翌日にはホテルをキャンセルして帰路に就いた。
今年はみんなでアップルパイ作りへ。

農園へ向かう途中、お土産購入タイムを設けた。
自分は見ていなかったが、土居さんが顔が隠れるくらい積み上げたお土産をもってレジに並んでいたらしい。感染対策に設けられたビニールシート越しに商品を置くのに苦労していたらしい。付き合いの広い人は大変だ。
ちょっとした注目を浴びていたようだった。

農園への道はなかなかの山道で、大型バスでの離合はかなり大変。
着いた先の農園は南アルプスを眺望出来る気持ちの良い場所だった。
到着するなり案内されるがままに手を洗い、広い建物へと入り席に着く。
なんだか学校の授業みたい。

目の前に準備された材料を使って、説明を受けながらアップルパイ作り開始。
パイ生地に思い思いの絵や文字をナイフで書く。
コンパクトな四角いパイのあとは大きな丸いパイに取り掛かる。
大きな方が絵を書きやすい、集中してみきゃんを掘っていると、彫刻家みたいだと揶揄された。
あとから気が付いたが、みんな生地を切って綺麗にかわいく模様を作っていたのに、自分だけ必死で生地の塊に絵を描いていた。
センスないわ。

パイが焼けるのを待つ間、りんご狩りをすることに。
ばーばたちも、「みかんは狩るけどりんごは初めて狩るわ。」って言いながらワイワイガヤガヤりんご畑へ。
貸してもらった麦わら帽子がとってもお似合いなのはあやてぃん。
ここの農園の従業員さんみたいに馴染んでた。

木の高いところに生っているりんごを取るのに脚立を使う。こういう時は背が高くて手足の長い人が羨ましい。あとちょっとで届きそうなものはゆみちゃんに採ってもらった。
よりおいしそうなヤツを探って実を取るまでがみんな慎重だ。
この日も結構暑くて汗だくになっていた。

りんご狩りが終わると出来上がったパイの試食会。
これが予想以上に美味しかった。
丸い大きな方はお持ち帰り用に箱が配られる。
絵が得意な綾乃がかわいく仕上げていたのを見て、自分の箱もとお願いしたところ、気持ち悪いりんごのキャラクターが描かれて戻ってきた。

けど、こうやってささっと描ける能力が羨ましい。
あとは詩音と竹ちゃんがみんなの分を描いていたかな。竹ちゃんは名前のレタリング、詩音はひたすら文字を書いていたようだ。

お土産を手にバスに乗り込み、ソフトクリームが食べたい人だけまたバスを降りた。
ブルーベリーソースミックスが売りだという店主のお勧めで、全員ミックスを購入。
バスの中で食べていると、早速詩音がやらかした。
バスのカーテンに紫のシミ・・・それを必死で拭こうとして、また違うところを汚す。
その繰り返しで、呆れて代わりに清掃させていただいた。

ここからは一路あやてぃんが下車する場所へと向かう。
若者は隙あらば寝る。良く寝る。ここまで寝るか!っていうくらい寝る。
ここで前日ほぼ寝ていなかったことを聞き合点がいった。

運転手さんの計らいで、可能な限り目的地のギリギリ近くまでバスを付けてくれた。
まさに大型タクシー。みんなを叩き起こしてお見送りをした。

その後岐阜県の養老サービスエリアで昼食タイム。
美咲は大好きな豚骨ラーメンを、最初から替え玉付で注文。紗央里から回ってきた白ご飯も食べていて、カリカリに痩せて心配だったがその食欲に安心した。

出発予定時刻までの時間でお土産売り場を歩く。
土居さんがまたもたんまりお買い物していてびっくりした。
もっとびっくりしたのは竹ちゃん。「岐阜って九州ですか?」と聞かれ倒れそうになった。
九州を通って長野から愛媛に帰っているというのか!
京都府を京都県と言った詩音はまだ序の口だ。

次に綾乃を見送って、渋滞に巻き込まれながら砥部に着いたのは22時だった。
荷物を下ろし、運転手さんへお礼の挨拶を済ませバスを見送る。
最後にプッシュ―と鳴りながらバスのエアー扉が閉まる音を聞き、空っぽの車内を見て一抹の寂しさを覚える。
長かったような短かったような長野遠征が終わった。

今回思ったこと、やっぱり遠征は楽しい!
1年に2.3回は行っていたのに、コロナのせいで3年間なかった。かなりお預けを食らっていた分、しみじみと当たり前に遠征に行ける環境に感謝した。

紗央里
キャプテンで初めての全国大会お疲れさま。
頼れる先輩もいない中での大会は不安で圧し潰されそうだったことと推察します。
だけどこの大会を通じてチームが一つになれました。ありがとう!

綾乃
監督に余裕がなくて打席に立てずごめんね。
3人の投手のリードお疲れ様。人員に余裕がなくアップもバタバタと準備してもらって全部お任せですみません。試合中は盛り上げたり締めたり本当に頼もしかった!ありがとう!

美咲
何もできなかったと言うけど、大事な場面で大事な仕事をこなしてくれるのはさすが美咲。
打って活躍するだけがソフトボールじゃないから。縁の下の力持ちやね。後輩の面倒もしっかり見てくれて、引率者としては非常に助かりました。ありがとう!

あやてぃん
ファーストに居てくれるだけで安心するあやてぃん。進めるバッティング、確実に送れる技術はさすがです。なかなか練習出来ない中ここまで出来ていることに、日頃の努力が見えるのよ。また来年も頼むよ!ありがとう!

詩音
大会直前の体調不良で、痩せこけて目の下にクマを作って現れた時は心配したけど、大会に間に合わせてくれて本当に助かった!「楽しもうと思ったら緊張がどっか行った」経験を忘れずにいてね。誰とでも仲良くできる天才、後輩の面倒もありがとう!

竹ちゃん
2試合共に中継ぎで、迫ってくる登板タイムにじわりじわりと緊張が増してたね。だけど投げれば楽しかったと思うんよ。またここに立ちたいと思ってまた1年頑張ろう。自分にしか出来ないことを見つけて磨いていこう!

歩美ちゃん
あわやホームランの打球は凄かったね。嬉しい気持ちをたまには出してみるのも悪くないでしょ。自分のプレーでみんなが喜ぶ、その瞬間またみんなが一つになれるのよ。その中心にいるべき選手です。ピッチャーとしては、次こそ完封頼みます!

もえちゃん
今大会総じてMVPですね。初日のスクイズはマジで嬉しかった!左のショートとして、来年は全国に名を馳せようではないか。左のショートは不利と言われる中、めげずに一生懸命練習してきたからこそ今がある。大会打率8割超えは凄い!また頼みます。

ななみちゃん
セカンドにボールが行ったらほぼ見てなかったよ、安心すぎて。みんながしんどい場面でスパンと打つし、あなたの技術が羨ましいです。ピッチャーへの声掛け、的確なタイム、どれをとっても最年少には見えません。これからも頼りにしてます!

ゆみちゃん
三振が取れるピッチング、バッターとしては確実なサインプレーの対応、来年の大会が今から楽しみ。いつも子供の練習付き合ってくれてありがとう。この協力のおかげでスワローが応援されるチームになってるんよ。これからも頼りにしてます!

平均年齢19.9歳の若者諸君!
みんなかわいいかわいい、これが自慢のスワローの子供たち。

今回も多数の方より寄付を頂いた。
遠征に参加できなかったメンバーからも頂いた。

いつも好き放題練習出来ているのは、長年培ってきたばーばのフォーメーションの決まった球拾いのおかげ。
グランド確保に砥部町スポーツ協会とのやり取りに奔走してくれる、今井さん、まさえのおかげ。
今井さんはややこしい会計もありがとう。
町田さんの優しくて前向きな声掛けに救われた人も多い。
楠元・青木コンビはもはやレディースの最高齢記録に挑戦だ。

感謝の気持ちを忘れず、選手は支えてくれるすべての方に感謝をし、また来年、今より上を目指し、良い結果報告することが一番の恩返し。
来年は自信をもって上位を狙えるチームを作って、全国大会に挑もうではないか!