めぐる 春に咲く 嘘吐き の 夢
今日こそ自分の過去の話で人の気を惹こうと目論(もくろ)んでいたのに、結局それができずに、ただ過去の自分を私自身が憐れむだけの、桜咲く春の夜です。
短い短い桜の季節の盛りです。
少し前まで、風の強い日が続いていましたが、ようやく、温かな春の夢の時間がはじまりました。
風の音を聴く夜よりも、不思議と心が騒ぐ、静かで温かな夜です。
こんなに優しい夜でも、悲しくなったり、寂しくなったりするものなのだ。驚きながら途方に暮れています。
これは偏(ひとえ)に、私が嘘吐(つ)きである