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de&iマガジン〜ダイバーシティ関連記事〜

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ダイバーシティ・コンテンツ・リサーチャー草冠結太のマガジンです。ダイバーシティ&インクルージョンを感じられるイベントやコンテンツに関する記事をまとめます。あとヒップホップも。
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#ジェンダー

同性婚から見えてくる、誰かと手をつないで生きていくということ

今月からメンタルクリニックに通い出した。いきなりスミマセン。 とはいえ、今どきそれほど珍しい話でもないだろう。脳みそだって内臓だ。人間40年以上も生きてれば、一回くらい心が腹痛を起こしてもおかしくはない。 最大要因は仕事のストレス。そこに家事の負担が追い討ちになって、コップがいっぱいに。娘に辛く当たり始めてしまった。 これはマズいと、病院に駆け込んだ次第。 そんなときに限って、結婚や家族をテーマにした作品やイベントに立て続けに出くわすのだから皮肉なものだ。出くわすもなにも自

キッズも楽しい!LGBTQ+イベント「グラデーションキャンパスin関東」に娘と行ってきた

小一の娘が、スキャンダルを報じてきた。 「この前ね、Tくんがね、学校でね、男の子にいきなり口にちゅーされたんだって」 ほほう。そりゃまた随分とトキメいちゃう公立小があったもんだ。笑いながら聞いている私に、彼女はこう続けた。 「男の子にだよ?」 おかしいでしょ?と、同意を求めてくるような表情だった。あ、そっちでしたか。 公教育の現場でちゅー。同意なしでちゅー。段階を踏まず本丸にぶちゅー。 ケシカランことのあるところに、ドラマあり。ラブストーリーはたいてい、いつも突然だ。

LGBTQセンター「プライドハウス東京レガシー」探訪記〜情報の量と質、ホスピタリティがスゴかった!〜

「見つけた!」 とある施設のSNSを見た瞬間、思わず声をあげました。ウォーリーを探せたテンション。 その施設とは『プライドハウス東京レガシー』。LGBTQ+にまつわる情報発信をはじめ、多岐にわたる活動を展開しているところです。 LGBTQ+について、ちゃんとしたことを知りたい時。理解を深めたい時。ネットや書籍ではなく、誰かに質問したくなることがあります。 そんな私にとって(会社の人事部とかにもそういう方いるかも)、プライドハウス東京レガシーはまさに虹色に輝いて見えました。

90歳の館長と9人のドラァグクイーンのドキュメント映画「十人十色の物語」が、寝不足してでも観る価値ある名作だった。

駅前の女子高生たちが、バッと一斉に私を見ました。 さながら、チーターを察知したガゼルの群れ。 「キャー!ミミズク、めちゃかわー!」 と、私が叫んでしまったから。 そりゃ見ますよね。 だって、ヒゲのオッサンが野太い声を、甲高く響かせてるんですから。 「きゃーみみずくめちゃかわー。だって」 「キャハハハハッ!」 誰かがマネをして、ドッと笑いが起きていました。 たまたま、ペット用の小さなフクロウを肩にのせて散歩してる人がいて。 私が思わずハシャいでしまったのがいけなかった。

約1,000人の大行進!東京トランスマーチ2022が「想像以上」の連続だった

2022年11月12日(土)。東京都新宿区で「東京トランスマーチ2022」が開催されました。 11月20日の「トランスジェンダー追悼の日」に先駆け、トランスジェンダー認知週間に開催されたこのイベント。 一部報道によれば、当事者を含めた約1,000人がマーチに参加したとのこと。 会場に、路上に、まさに多様な人々が大集合して、メッセージを発信しました。その様子をレポートします。 賑わうブース、熱いスピーチ。多様性を体現した会場はグッドバイブス会場となったのは、東京都新宿区の新宿

家族にトランス当事者がいた私が悶絶した映画「片袖の魚」〜マイクロアグレッションは本当に”マイクロ”か問題〜【ネタバレ注意】

『居心地が悪くなる映画』というものがあります。 もちろん、いい意味で。 自分が今いる場所を疑うきっかけになってくれる。そんな映画。 シアターフォーオールで配信されている「片袖の魚」という映画が、まさにそれでした。 悪意なき人々が意図せずに、だからこそ日常的にとってしまう差別的言動。 そんな、"マイノリティへの小さな攻撃”がテーマの一つです。 監督いわく 「日本で初めて、トランスジェンダー当事者を一般公募でオーディションして作られた映画」。 とのこと。 読後感は、ソワソワ

レインボープライドに行って、肩車できるうちはしたほうがいいって思った話。

「やっぱりレインボーパレードっつーくらいだから、雨はつきものなんじゃないの?」 「あんな。雨のあとに晴れんと出ないんで、レインボーはよ。それと、パレードやなくて、レインボー”プライド”やで」 「ほんとに俺が楽しみにしてると、確実に雨が降るよね」 「あんたの雨男っぷりは、ほんと迷惑やで。パレードの人ら風邪ひいたらアンタのせいやで」 2022年4月24日。東京・渋谷?代々木?で行われた東京レインボープライドに行ってみたんです。家族で。娘と、出不精の妻も珍しく一緒に。 日曜日に。雨

元・結婚情報誌編集者も思わず泣いた。二人の新郎を寿ぐ披露宴ムービー〜たった5分で多幸感100%の物語〜

映画祭で、披露宴ムービーを、流すの? 何かの間違いだと思いました。もし本当だったら世も末だと。 しかし、映画祭のフライヤーには、確かに書いてありました。 「結婚式披露宴ムービー(5分)」と。 その映画祭とは、札幌LGBTQ映画祭2022。2022年9月に開催していました。 私はかつて結婚情報誌の編集者兼ライターをやっていました。 なのでこのテの結婚式やら披露宴やらの動画は、ひと様よりいくぶん多く観ている自負があります。 ちょっとやそっとじゃ、心が動くこともありません。 寂