悪役を創作する際のむずかしさ

 はじめまして。
 はじめましてでない方はこんにちは。
 艸香くさかです。

 ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私は小説を書いています。
 毎日すこしずつ書いています。
 けれど最近、ちょっとした壁にぶつかりました。
 「いかに悪い悪役を作るか」という問題です。

 悪役を作ることは本当に難しいです。
 なぜなら、悪役は基本的に「悪いやつ」じゃないといけない。
 その「悪いやつ」に、主人公や弱い者をいじめさせないといけない。
 別にそう限ったわけではないですが、とりあえずそれが王道とされる作品の作り方となっています。
 そして私の場合も、まずは王道の小説を書きたいと思い現在はげんでおりますので、例にもれず作中で悪役を作り、彼(彼女)に誰かをいじめさせることになるわけです。
 しかし、これが難しい。
 自分の中で「確固たる悪意」とかがあればいいんでしょうが、普通に生きていてそんなものに縁がある方が珍しい。
 そこで考えるのが、想像上の不特定多数が抱くであろう悪意を持ってきて、適当な弱者をいじめさせるというパターン。
 これなら自分の経験によらないため思いつく限りのパターンを書くことができます。
 けれどこれも「想像力」という源泉があってこそ。
 想像するときには、いかに自分が嫌な奴を頭の中で作り出すことができるかにかかっています。
 これが大変なのです。
 さらにその悪役に、「悪い言葉」を吐かせなければなりません。
 これも大変。
 語彙力が試されます。
 めったに喧嘩をしたことのない私なので、他人をののしる言葉など自然に出てくるはずもなく。これまたどこかで読んだり触れたりした言葉や感情をこねくりまわしてなんとか悪い言い回しを作っています。
 悪いセリフを書いていると、まるで自分がそのセリフを言った気になったりして、無い壁に拳を連打しているようでどこかスッキリしちゃったりして、何やってんだ自分と我に返って自己嫌悪に陥ったりしています。
 はた目にはキーボードを打っているだけですが、内心ではかなり忙しいことになるわけです。
 そんなこんな。
 今現在、私は完全な趣味でとある小説を読んでいますが、この小説の中に出てくる「嫌な奴」が上手に描かれていてすごいなあと思い自分の想像力のなさにへこんでいたりします。

 願はくは。
 いつか私が嫌な奴を嫌な感じで上手に描けるようになりますように。
 最近はそんなことをぼんやり思いながら創作に挑んでおります。
 近況報告でした。



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