ジャケ表

「汐」オーケストラ編曲 打ち込み後編

前回でBパートまで終わりましたので、次はCパートです。

Cパート前編

Bの終わりで盛り上げたので、もう一度静かになり、また盛り上げるというのが基本的な流れになります。前に上げた5パターンのうち、静かなのは1,2,3です。1はAパートで使いましたし、3はいまさら低音木管を入れるのは面倒、ということで2のパターンにします。基本的にはAパートと作り方は同じです。

リズと青い鳥の影響でオーボエのソロにしていますが、もちろんフルートのソロでも構わないと思います。ここで注意するべきなのは、木管のソロは打ち込みくさくなりやすいということです。面倒でもリアルタイム入力をして、エクスプレッションもきっちり付けましょう。ここが弱い、Miroslav PhilharmonikやQLSOは残念ながらこういう用途には非常に厳しいです。また、8DIOのように最初から抑揚が付きまくっている音源は逆に曲に合わせてコントロールするのが大変です。Spitfire, Orchestral Tools, Viennaなど、定評があるものを選ぶと良いと思います。また、ベロシティ,cc1,cc11など色々なものに反応して音色が変わる音源が今や普通になっています。マニュアルをよく読んで練習あるのみです。DTMなのにね!

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18小節目からホルンのオカズが入ります。これは独立した声部ではなく(もともとそういう考えに乏しいアレンジだけど)、コードの構成音を適当に拾って繋げたものです。2本使ってホルンの5度なんかにすると俄然オーケストラぽくなりますが、今回はくどくなりますのでやりません。また、ここは主役が木管なので弱音での演奏になります。ここも音源によって表現力が違う部分ですので、定評ある音源を選ぶのが良いと思います。ていうかAlbionとBBCだけ買っとけば解決なのでは、と最近は思わなくもないです。

Cパート後編

Cパート後半は楽器が増えて、弦と金管でコード、木管と弦でメロディという構成になります。ここは引き続き2と考えても、4と考えて頭を切り替えても良いです。また、弦と金管で共同で複雑なコードを作ることも出来て、最後の小節はそうなっています。その場合も、適当に音を積むのではなく、どちらかを基礎となるコード、もう一方をテンションやアッパーストラクチャーに割り当てると良いと思います。どちらかというとテンションが奇麗に鳴り易いのは金管ですので、弦は基礎を担当することが多いと思いますが、逆でも構いませんし今回は逆にしています。

また、このようにパート数が増えていくと、カウンターメロディーが普通に作っても聞こえにくくなります。フルートとピッコロとか、金管の強奏とか、使える音が限られてきますので、そういうものを入れるのであれば入れる余地を考えておきましょう。ちなみにこういう所でもホルンは便利ですので、安易にコードやユニゾンで使いまくらないようにしましょう。

ここまで来たら曲の骨格は完成です。できれば一日空けて通して聴いてみて、足りないところ、うるさい所がないかどうか考えましょう。

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