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ユーモアセンスが合う人

学生のこと、好きなタイプを聞かれると、ユーモアセンスが合う人と答えていた。なんでこんな話を思い出したかというと、先日試写会でみた映画「理想郷」に「こいつの笑いは分からない」といった(うろ覚え)セリフがあったからだ。

この映画は、フランスの都会からセカンドライフとして地方移住してきた夫婦が、ずっと田舎からでたことのないその地域の住民兄弟と仲たがいする内容で、兄弟は夫婦にいじわるを仕掛け、夫婦がそれに不愉快になるシーンが何度もある。

兄弟の行動は確かにいじが悪いので、夫婦の反応はもっともなのではあるが、こういったユーモア感覚の差は、エリア、年代でかなり異なるよなと思った。

私が子供のころは今よりも行き過ぎた意地悪がユーモアとしてとらえられていたように思う。しかし、この笑いの感覚は、ここ数年で急激に変化している。

何年か前、アメリカの芸能人が日本のテレビに出て、容姿をネタにしている女芸人に微妙な反応をしているのを見た。その際は、アメリカって窮屈だななんて感じていたのに、あっという間にそのアメリカの芸能人の感覚に近くなってしまったように思う。

お笑いステージを見に行った際、テレビに出ている若手の芸人さんの笑いは笑えたのだが、ご年配のベテラン芸人さんの他者や身内の悪口を落ちにする笑いは笑えないどころか不愉快でしかたがないと感じてしまった。

また、エリアによる感覚の差もあると思う。
私はラジオが好きで、radikoプレミアムで地方局のラジオを聴くことがあるのだが、地方局のCMには、関東圏では時代錯誤と言われてしまいそうな感覚のCMもチラホラある。
また、関西出身の人と付き合ったことがあるのだが、他人との距離感覚や、「バカ」「ブス」の言葉の重さがどうやら違うらしく、議論になったことがあった。

ユーモアセンスのやっかいなところは、本人にとってはそれが当たり前で、ずれがあると互いに不愉快になるところかもしれない。

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