見出し画像

異常味覚?

コロナが流行り始めの頃、ビビりまくっていた私は、帰宅すると頭から足の先までアルコールをスプレーしたりして徹底防御するつもりでいた。でも、なんでも消毒しまくり、家にこもる生活でストレスがたまってきたのか、円形脱毛症になってしまった。急に前髪の上あたりの頭皮に刺さるような痛みを感じ、痛かった部分が1円玉くらいにハゲていた。


まぁ1円ハゲくらい、放っておけば治るだろうと思っていたが、1週間後にはその近くに痛みを感じ、そこにもう一つの1円ハゲができたかと思ったら、さらに1週間後にはもう一つでき、元の二つがひょうたん型にくっついた。痛み→ハゲというサイクルを繰り返しながら、私の円形脱毛は広がっていった。


コロナが怖いという思考の中に、急拡大する円形脱毛症が割り込んできたことで、コロナを心配しすぎてハゲるくらいなら、かかるときはかかる、くらいに気楽に考えたほうがいいかも、と相対的にコロナはどうでもよくなった。


円形脱毛症は放っておいても治らないので皮膚科で見てもらうことにした。皮膚科医に、「脱毛の前に急に刺さるような痛みを感じた」と告げたところ、次のように言われた。


「その痛みは、異常感覚といって、実際には存在しない痛みです。」


私は、にわかには納得できず、



「そうですか?3か所の円形脱毛、どれも痛みを感じたあと髪が抜けたんですよ。存在している痛みのように感じますけど。」



と反論したが、異常な感覚を持つ異常な人が異常なことを言っている、と思っているような目で見られた。被害妄想かもしれないけど。


皮膚科から帰宅後ネットで調べたが、「円形脱毛症には痛みが伴わない」とどこのサイトにも書いてあった。ただ、自己免疫疾患として自分の抗体が毛根を攻撃してしまうことが原因という仮説が有力、という記述が目を引いた。それなら、あれは抗体が毛根を攻撃しているときの痛みだったのではないか?と私は思った。


痛みが異常感覚なのかはさておき、円形脱毛症はステロイドと抗真菌薬を塗布して1か月程度で治った。治癒を手助けしてくれた皮膚科医には感謝しているが、教科書に載っていないことは「異常」と決めつけられたのは納得がいかなかった。


話は変わって、私は今現在、もしかしたら心因性の舌痛症かなと思っている。舌に痛みはないが、上あごに舌を付けると、シビレと薄い塩味を感じる状態だ。痛みはなくても、違和感があるだけで舌痛症と呼べるらしい。ただ、医師には舌の知覚過敏と言われたので、定かではない。



舌を上あごから離すとシビレも味も消える。舌から勝手に味がしてくることは、自発性異常味覚と呼ばれる味覚異常のひとつらしいが、これって舌を上あごに付けると味がする、っていうのも含まれるのだろうか?


自発性異常味覚の症状
自発性異常味覚は味覚障害のひとつで、口の中に食べ物を何も入れていないのに味がする症状のことです。

病院検索ホスピタ 自発性異常味覚


「異常味覚」・・・あの皮膚科医に「異常感覚」といわれたときのことを思い出す。今、舌に感じる感覚は、実際には存在しないものなのだろうか?


そこで、この感覚は異常なのか、試してみたくなった。


ラップを舌を覆えるくらいの大きさに切って上あごに張り付け、舌をくっつけてみた。すると、ラップ越しには、シビレは消え、あの薄い塩味も全く感じない。30分くらいそのままにしてみたが、味が発生してくる気配がない。これって・・・


上あごから塩味がする何かが発生しているっていうことなのか?滲出液みたいなもの?


粘膜が深く傷つくと後遺症が残るのだそう。私の上あごは口腔カンジダ症の影響でザラザラしているし後遺症が残っていると思うので、そこから薄い塩味の滲出液が出ていても不思議はない。私は医者ではないので確かなところはわからないが、滲出液の味を感じているなら、異常ではなく自然な感覚なのかも、と思った。


ただ、舌を覆って消えたシビレは何なの?と少し疑問は残る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?