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本門寺の狩野派(池上本門寺霊宝殿)


盲点でした。

京都でなら、お寺に美術作品を観に行く というのは、当たり前に出てくる発想なのに。

東京では、考えたこともなかった、、、、😳

そんな 目からウロコの 
『本門寺の狩野派』が池上本門寺で開催されてたよ!!!!!!
しかももう前期が終わってた😱😱😱😱

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土日祝日だけの開館だから、日数も限られてるの。

毎年恒例の展示会みたいだから、来年はちゃんとチェックしとこう!←初心者こんなんばっかりw


池上本門寺さん、どーーーーん!!!!

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総門をくぐると

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加藤清正の寄進による石段がっ!!!!!

見上げて折れた心に「狩野派狩野派」と言い聞かせよちよち登る💦しんどーーー💦(運動不足)

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まずは大殿にお参り。

大殿の天井画は川端龍子の絶筆『未完の龍』
それを奥村土牛が画龍点睛して開眼の上、大堂に奉納した、とのこと。
これぞまさに「画竜点睛」!言葉のまま!


さて。いよいよ霊宝殿へ。

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入場料、、ではなく、特別拝観料金 が300円!!

え、いいんですか?狩野派なのに??300円?!

中に入ると、そんなに広くないスペースながら、作品がずらっと並んでいる。
さすが江戸狩野派の菩提寺✨✨

江戸狩野四家の中でも、展示されているのは 木挽町家の作品たち。
狩野尚信から雅信まで。

尚信の子 常信は、探幽以来の名手と言われたそう。

常信・周信・古信の親子三代の合作『福禄寿唐子瑞亀図』は、おじいちゃんの常信が寿老人を、パパの周信が侍者を、孫の古信が亀を描いてて、なんとも微笑ましい合作。

ほかにも
典信・惟信合筆の親子作品『福禄寿に瑞亀図』。
これは、不自然に下を向く寿老人が慈愛にみちた眼差しで嫡男惟信の落款を(!!)見つめてるの。
愛だわ愛✨

(それにしても合作というと、福禄寿と瑞亀という組み合わせなのね)

典信や惟信の作品は、若冲っぽいなあというのもいくつか。
この頃流行っていた画法や表現の仕方だったのかな。

栄信は、江戸狩野派の中でも名手として知られ、その画技は 父惟信をして「吾遠く及ばず」と言わしめたほどだそう。

定期的に 「天才」や「名手」が出てくるから こんなに続くんだろうなあ、狩野家。



そして、今回は徳川吉宗公の『竹に虎図』も展示されていました!!!!
ちょ、、吉宗、うま😳😳😳😳😳😳

家光と家綱のせいで徳川将軍家は絵が下手だと思い込んでいた私

下手可愛いすぎやろ、、、家光🤣🤣🤣🤣
そして家綱🤣🤣🤣🤣🤣


こんなん見てたら、徳川将軍家はみんな 味のありすぎる絵 を描く家系なのかな、って思うじゃん?

だから、以前トーハクでやっていた『木挽町狩野家の記録と学習』で、吉宗が狩野古信の描いた鷹図に修正入れてるのみてびっくりしたんだよね!!

その時の私の吉宗に対する不信感はコチラ⬇️

徳川吉宗は、歴代将軍の中でも画の名手だったそう。
若き頃は狩野探幽に傾倒し、常信に画を習い、常信亡き後は周信に手ほどきを受け、周信没後はまだ幼年だった古信に狩野派伝統の画を教えた、と。

すごいな!!!!吉宗!!!!!
狩野派の伝統の画法を習得し、あまつさえそれを狩野派の後継者に教えるとは!!!!!!

なんかいろいろ疑って、ごめんね🙏
(すべては家光のせい ←)


そして、本門寺さんの展示は絵画だけではなかった!

なんと、位牌がズラッと展示されている!!
さすがの菩提寺ラインナップ✨

なかでも探幽のは、高さ84cmにおよぶ長大な位牌。
一旗本にすぎない身分で、この位牌の大きさは当時画壇でどれほどの威勢を誇っていたかわかるというもの。

木挽町狩野家の位牌は、探幽ほどではないもののみんな大きい。
奥絵師すごいな✨


ほかにも、常信の遺体の傍らに納められていた喫煙具とか、墓所出土の副葬品も展示されてて、お墓を持ってる菩提寺の強みを活かしまくってるな!!!って感心してたんだけど、


本門寺さんの本気はそんなもんじゃなかった!!

なんと!!!養信の複顔像が!!!!!

「墓所改葬に際し 検出された頭蓋骨より 国立科学博物館の監修のもと復元された。51歳時。肖像画は一切確認されなかったため すべて遺骨からの情報で制作された」

って、すごいことしてるな、菩提寺!!!!
コレはアリなの?!?!

まあアリなんでしょうなあ。
とりあえず狩野養信が板尾創路に似てるのはわかった(個人の感想です)


あ。受付でクリアファイルも売ってるよ!
こちらも破格の1枚200円!!

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お墓クリアファイルって なかなかないよね!!


というわけで、次はお墓参りに。

狩野家のお墓は、全部がまとまってるわけじゃないので探すの大変だった😇

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とりあえず探幽のお墓は独特のかたちなのですぐわかったよ。

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この探幽の独特な形の分骨墓は、探幽が用いた瓢の形の落款にちなんだものらしい。


広い本門寺さんの中で、狩野家のお墓はざっくり3箇所に分かれていて、4家が入り交じってる。
当主だけでなく、高弟や家族のお墓もあるから全部で90基もあるそう。

日当たりのいい探幽のお墓界隈と違って、多宝塔を挟んで向かいにある孝信達のお墓は緑の中。
常信たちは全然違う場所で、五重塔の近く。めちゃくちゃ立地良いとこだった。

墓所の地図が載ってるチラシもらえるよ。

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⬆️この「3Dでみる 奥絵師 狩野家墓所」のQRコードを読み取れば、バーチャルお墓参りもできるね🙏


いやーー美術館や博物館とは違った目線での展示がすごく新鮮だった!!

菩提寺に出来ることは全部やる!みたいなある意味のサービス精神的なところも面白かった!

江戸狩野家に限らず、歴史やジャンル問わずいろんな有名人の菩提寺になっている池上本門寺さんの器の大きさを感じる展示会でした!!!

来年は前期から来るぞ💪















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