俺とマグナムブースター ザターン@スペースワールド
初乗車:2011年8月18日
好きなセクション:発射
11年前の今日、家族旅行で訪れたスペースワールド。わざわざ10時間も掛け自家用車でこの地までやってきたのはザターンがあるからだ(※1)。このタイプのコースターは世界中でヒットしたモデルではあるものの、日本で体験できたのはスペワだけだった。
遠きアメリカ シダーポイントにトップスリルドラッグスターという同じくインタミン製アクセラレーターコースターが存在する。設計者がトチ狂ったとしか思えないあのコースレイアウト(※2)、ドドンパを優に超える190km/hという最高速度、まさにアメリカという国を象徴しているようなスペックを持つコースターだ。初めてその存在を知ったのは、まだ楠田恵理子が出演していた"世界まる見え テレビ特捜部”だったように思える。『USA!USA!USA!』と連呼しながら高さ130mの聳え立ったレールへ発射されるアメリカ人を見たとき(※3)、人間の知的好奇心は留まることを知らないのだなと妙に達観してしまった。
ザターンでは演出の一環で、毎回心停止音と共に発射される。それがなんとも憎い演出で、スペワクルーと乗客の一体感を高めるのに効果的だった(※4)。まさに、"G.N.S"を治療してやるぜ!と言わんばかりの高揚感がそこにはあった。同じくスタートダッシュ一発屋(失礼)のドドンパもカウントダウンと共に射出されるわけだが、乗客以外誰もいない空間から飛び出すより、次回乗車の"患者"やスペワクルーから間近に見守られながら飛び出す方が楽しいに決まっている(偏見)。
発射された瞬間の座席に押さえつけられる感覚、加速する景色に自然と歓声が上がる。一瞬で目玉のトップハットに到達するのだが、あの場所から見えた福岡の景色は格別だった。その後、営業終了時間まで滞在していたので夜のザターンも堪能しまくったのだが(※5)、ライトアップされたレールを高速で駆け抜ける車体は見ても乗っても楽しく、まるで自分がアニメの主人公になった気持ちになれた。スペワの閉園と共にザターンは福岡の地から消えてしまったが、今後、同様のアクセラレーターコースターに乗る事があっても、スペワで体験したあの夜のザターンに匹敵する乗車体験は無いだろう。
注釈
※1 当時"水曜どうでしょう"にハマっていた父が、今思うと気が狂っているとしか思えない家族旅行を計画し実行していた(高知→箱根間を自家用車で走破など)
※2 同じくトチ狂ってるのではないかと感じたのは鈴鹿サーキットにあったマッドコブラ
※3 今思うとヤラセの一環だったのかもしれないが、完全にステレオタイプなアメリカ人像だ
※4 同じくスペワのヴィーナスGPでも発射前の掛け声などで一体感を高める演出をしている
※5 スペワクルー曰く、夜の方がちょっと加速が良かったらしい。"車輪のグリスが馴染んで昼よりもスピードが出る"と今では解釈しているが、ザターンがどうだったのか知る術はない
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