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アイテムレベルがわからなかった話
同僚たちと『ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第4版』を読んでて、わりと調子よく読み進めていていたんですが、「1.4.2 テストの活動とタスク > テスト分析」で躓きました。
いままでとは打って変わって「わからない」「難しい」という声が上がったんで、調査し、考えて、同僚に説明してみたらわかったっていってくれました。これはその記録です。誰かの役に立ってくれ。
躓いた箇所はいくつかあったんですが、ひとつずつ取り上げていきます。今回は「アイテムレベル」です。
テストの部屋、黒柳テストです
「アイテムレベル」という語は、用語集("ISTQB Glossary")にも、シラバス(『ISTQBテスト技術者資格制度 Foundation Level シラバス 日本語版 Version 2018V3.1.J03』)にもありませんが、『ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第4版』では箇所だけ登場します。これが、一読では理解できませんでした。
テスト条件とテストケースを支援するために必要なテストデータを識別する
テストアイテム間の機能的な連携がどのようなものか、アイテムレベルとアイテムを結合したシステムレベルで用意すべきテストデータは異なるのかどうか(テストツールで自動生成したデータをテストレベルごとで用い、システムテストレベルでは実測データや本番データを使用するなど)といった検討を行い、必要となるテストデータを識別します。
(『ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第4版』 p.45)
一箇所だけ登場することに鑑みると、「アイテムレベル」という語は『ソフトウェアテスト教科書〜』に独自の用語です。そこで、他のは置いといて、上の引用を検討してみました。
検討1
「アイテムレベルと(中略)システムレベルで用意すべきテストデータは異なるのかどうか」とあります。ここから「アイテムレベル」と「システムレベル」は対となっていると推測(1)しました。
検討2
「アイテムを結合したシステムレベル」とあるので、「アイテムレベル」とは結合されていないアイテムと推測(2)しました。
検討3
「システムテストレベルでは実測データや本番データを使用する」とあるので「テストツールで自動生成したデータ」とは「アイテムレベル」に使用すると推測(3)しました。
以上の推測を表にまとめてみました。番号がついているのが推測箇所です。
検討4
ここまで考えると「テストツールで自動生成したデータをテストレベルごとで用い」の「テストレベル」は正しくは「アイテムレベル」だと推測(4)できました。
推測(4)を元の引用に適用して、読み直してみました。
テスト条件とテストケースを支援するために必要なテストデータを識別する
テストアイテム間の機能的な連携がどのようなものか、アイテムレベルとアイテムを結合したシステムテストレベルで用意すべきテストデータは異なるのかどうか(テストツールで自動生成したデータをアイテムレベルごとで用い、システムテストレベルでは実測データや本番データを使用するなど)といった検討を行い、必要となるテストデータを識別します。
これで多少は見通しが良くなったと思います。
以上、黒柳テストでした。
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